この記事は株式会社カオナビ Advent Calendar 2025の10日目の記事です。
こんにちは!株式会社カオナビの新卒エンジニアです。
配属されたチームで、要件定義からリリースまでの一連の開発工程を学ばせていただく機会に恵まれ、その中で、外部設計を担当した際に得られた気づきや学びが非常に大きかったため、そのことについて記します。
外部設計の難しさ
私の所属するチームでは、外部設計はシステム開発において「ユーザーから見える部分の動きやデザイン」を決める工程です。
もっとも重要なのはユーザーがいかに使いやすいかを考えることだと思います。
上記を考える上で以下の2点が重要である考えます。
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既存システムの理解:
機能を追加するにあたり、既存の機能がどう動いているか、システムの世界観と整合性が取れているかを知る必要があると思います。 -
UI/UXの知見:
知識や経験を総動員して使いやすさを導き出す必要がある考えます。しかし、新卒の自分にはまだ引き出しが多くありません。
自分で設計するのはかなり苦戦しましたが、レビューを受ける過程で、以下の3つのメリットを感じました。
新卒が外部設計を行う3つのメリット
1. システムへの理解が深まる
既存システムの理解で述べたように、既存のプロダクトに機能を追加する場合、全体の統一感を損なわないようにする必要があると思っています。
「このバリデーションは他画面ではどうなっているか?」
「ユーザーによって振る舞いはどのように変更しているか?」
これらを決めるために、実際の画面を触って調査したり、上司に質問して既存の仕様を確認する作業が必要でした。
結果として、コードを書くだけでは気づきにくいシステム全体の世界観や細かい振る舞いのルールへの理解が、設計を通して一気に深まりました。
2. 客観的なユーザー視点が身につく
学生時代の個人開発やチーム開発では、UIの決定がメンバーの「主観」に寄ってしまうことが多くありました。
しかし業務では、設計した内容に対して、経験豊富なチームメンバーからレビューを受けます。「ユーザー視点では、ここはこう感じるのではないか?」という指摘やアドバイスをいただけます。
他者が作ったものをただ見るのではなく、自分が責任を持って設計したものに対してフィードバックをもらうことで、自分に足りなかった視点が明確になり、吸収スピードが格段に上がったと感じます。
3. システムに対して「自分の意見」を持てるようになる
一度自分で設計を行い、フィードバックを受けて知識が定着すると、システムを見る目が変わります。
他の機能を見る際にもなぜここはこういう設計にしたのかと背景を推測できるようになりますし、他者の設計に対しても「こうした方がいいのでは?」と意見を持ちやすくなったように感じます。
様々な上司に助けてもらいながらですが意図を持って作る意識を持つことができたと思います。
外部設計への挑戦は、エンジニアとしてのスタンスを能動的なものに変える良いきっかけになりました。
まとめ
新卒にとって、知識も経験も必要な外部設計はハードルが高い作業かもしれません。しかし、その分だけシステム理解やユーザー視点など、エンジニアとして重要なスキルを早期に養うことができると感じました。
もし、設計に挑戦するチャンスがあれば、ぜひ手を挙げてみてほしいと思います。