はじめに
エンジニアになって早10数年。
これまで C#、Java、PHP など、いろんな言語を触ってきましたが、最近は Power Automate を使って業務フローの改善やデータ連携の構築をすることが多くなってきました。
そんな中、新しく Copilot Studio を触る機会があったので、Power Automate 経験者の目線で「触ってみてどうだったか」をまとめてみたいと思います。
この記事は、「普段 Power Automate を使っている人が Copilot Studio を始めたらどんな感じなのか?」を共有することを目的にしています。
Power Automate と Copilot Studio のざっくり比較
| 項目 | Power Automate | Copilot Studio |
|---|---|---|
| 主な操作 | フロー(トリガー・アクション)中心 | 会話(トピック・プロンプト)中心 |
| 対象 | 業務フロー自動化、データ連携 | チャットボット、自然言語応答、自動化連携 |
| 設計感覚 | ロジックフロー思考 | 会話思考(ユーザーとのやり取りを中心に設計) |
| 連携 | Microsoft 365、Dataverse、外部API | Power Automate や Dataverse と親和性あり |
両方とも「ローコードで直感的に扱える」、「Microsoft 製品との連携が強い」という点は共通です。
違いは、Power Automate が「イベントや条件で動かすフロー設計」なのに対して、Copilot Studio は「会話ベースでシナリオを作る」という点です。
初めて触ったときの印象
実際に画面を触ってみて、最初に感じたことをまとめてみました。
-
UI は Power Automate に似ている部分もある
メニュー構成やドラッグ&ドロップ操作に共通点を感じたので、迷わず操作できました。 -
「トピック」や「プロンプト」の考え方が新鮮
Power Automate では「条件分岐」や「アクション」を積み重ねていきますが、Copilot Studio は「会話の流れ単位」で組み立てていく感じです。最初はちょっと不思議でしたが、慣れてくると分かりやすいと思いました。 -
学習コストはそこまで高くない
Power Automate を触っていたおかげで「データを受け渡す」や「外部連携する」という考え方はすんなり理解できました。ただし「フロー思考」から「会話思考」に頭を切り替えるのはちょっとコツがいります。
実際に作ったもの
今回は「とある原稿の作成・変更用エージェント」を作ってみました。
-
やりたいことを決めるトピック
「やりたいことは何ですか?」→「作成」と「変更」を選択できるような質問を登録しました。
※今回の記事では、「作成」について記載していきます。 -
CSVファイルを取り込むトピック
事前に SharePoint へ置かれたCSVファイルを SharePointリスト へ取り込むためのトピックです。
※CSVファイルの中身を SharePointリスト へ取り込む処理は Power Automate が行っています。 -
原稿を作成するトピック
プロンプトへ入力する項目を SharePointリスト から取得して、プロンプトを実行するためのトピックです。
※SharePointリスト から項目を取得する処理は Power Automate が行っています。 -
Excelファイルに出力するトピック
プロンプトの実行結果を SharePoint に置かれているExcelファイルへ出力するためのトピックです。
※Excelファイルへ出力する処理は Power Automate が行っています。
-
会話例
エージェント: やりたいことは何ですか?(「作成」と「変更」の選択肢を表示)
ユーザー: 「作成」を選択
エージェント: 了解しました!文章を作成します…
エージェント: 処理中…
エージェント: 作成が完了し、Excelファイルに出力しましたので、ご確認ください。
触ってみて感じたこと
ここが良かった!
- 自然言語ベースで会話を設計できるので、非エンジニアでも作りやすい
- Power Automate や Dataverse との連携がしやすい
- 画面UIが直感的で、操作が分かりやすい
ちょっと大変だった…
- 権限やライセンス周りの理解に少し時間がかかる
- 「会話思考」に慣れないと、逆に自由度が高すぎて迷う
- 複雑な条件分岐や大量データ処理は Power Automate のほうが向いている
- Copilot Studio から呼び出した Power Automate のフローは、処理が2分を超えるとタイムアウトしてしまうため、長時間処理は分割や非同期化などの工夫が必要
まとめ
Power Automate に慣れている人にとって、Copilot Studio はとても入りやすいサービスだと感じました。
ただし「フロー思考」から「会話思考」に頭を切り替える必要があるので、最初はその違いに戸惑うかもしれません。
ちなみに私の場合は、サンプルのトピックを多数作ることで頭を慣れさせました!
(だいたい1日ほど)
今回触れてみて Power Automate と組み合わせることで、さらに便利な業務自動化やチャットボット構築ができそうだと感じました。
これからもっと実務に取り入れていき、また共有できればと思います!
問い合わせ先
案件のご依頼・ご相談は、以下までご連絡ください。
info@lightcafe.co.jp
We are hiring!
ライトカフェはエンジニアを積極採用中です。
常にお客様に寄り添い課題を認識し、解決の手助けをさせていただく。業務SIerにとって当たり前の事ですが、わたしたちはそれを一番大切にしています。
この会社コンセプトに共感して頂ける方、世の中のWEBサービス開発に関わりたい方をお待ちしています。
#イツモトナリニライトカフェ
ライトカフェ採用ページはこちら
ライトカフェクリエイション採用ページはこちら
note はこちら: 社内の雰囲気や制度など、ライトカフェの魅力を発信しています。
X(旧Twitter)はこちら: 会社のニュースや日々の出来事、採用情報などを発信しています。
