はじめに
リンクアンドモチベーションでエンジニアをしております、いとまどと申します!
Claude CodeなどのAI Agent系のネタを中心に、発信しております〜。
本記事は後編です!
前編では、Slack公式MCP serverに繋ぐ3つの方法(Claude.ai Connector / Claude Code Plugin / .mcp.json 直接記述)を整理しました。
後編では、公式MCP serverの13ツールでカバーしきれない操作のために、Slack Appを自作してSlack APIを直接叩く価値はあるか? という問いについて自分なりの見解をまとめました!
結論:Slack MCPで十分だと思います。Slack Appは、13ツールに収まらない操作を突発的に試したくなったときだけ使えばOKです。
理由は2つです。
- ClaudeなどのAgentと組み合わせて効果が大きい機能は大体MCPで提供されているため
- Slack MCPはそこまでトークンを浪費しないため
前提:Slack Appとは
ざっくり言えば、自分専用に作る、Slack APIを叩くための窓口です。
Claude CodeからSlack APIを叩くルートは2つあります。
前編で扱った3つの方法は公式MCP serverを経由するルートで、提供される13ツールの操作しかできません。
一方、Slack Appを自作するとBot Tokenが発行され、CLI(curlなど)からSlack APIをほぼ全機能呼び出せます。13ツールに収まらない操作(詳細は後述)はSlack App自作ルートでしかできません
本記事での「Slack Appを使う」は、下段の経路(Bot TokenをCLIから叩く)を指します
つまり後編の問いは、「公式MCP serverの13ツールでは足りず、わざわざSlack Appを自作してSlack APIを直接叩く価値があるか?」 という話になります。
理由①:Agentと組み合わせて効果が大きい機能は大体MCPで提供されてるため
Claudeなどと組みわせる価値が大きいツールは、次の2つを満たすものだと思います。
- 使い方が場面ごとに変わり、定型化できない(その時々でAgentが自律的に判断してくれるメリットを得られる)
- 頻繁に行う操作である(効率化の累積効果が大きい)
この2軸でSlack操作をプロットしたのが下図です。採用ゾーン(右上)に入るのはSlackメッセージ操作だけで、Slack App固有の操作群はいずれも左下に固まります。
スレッド追跡やメンション監視のようなメッセージ操作は、使い方が場面ごとに変わり、毎日触るので価値が大きい操作です。一方、チャンネル操作・リアクション送信・ピン留め等は頻度が低く、Agentに自律的に判断させたい場面もほとんどありません。(もちろんSlackの使い方は人それぞれであり、私が上記の機能を頻繁に使うわけではないだけかもしれません...!)
Slack Appでしかできない操作はいずれも「Claude Codeに任せて自動化する価値」が小さく、わざわざSlack Appを構築する理由にはなりません。
理由②:Slack MCPのトークン消費は実用上問題にならない
MCPには「トークンが無駄に消費される」という懸念があり、CLI vs MCP論争の文脈でよく出てきます。懸念の理由は、使わないMCPの定義がコンテキストを圧迫するためと言われてきました。
しかし、現在はその懸念はだいぶ緩和されました。2026年1月17日から、MCP toolを実際に使うタイミングまでスキーマ定義がロードされない deferred 機能がリリースされたためです。
実際、Slack MCPのトークン消費量をClaude Codeに聞いて確認したところ、以下のとおりでした(13ツール・1ワークスペースの実測値)。
| 状態 | トークン |
|---|---|
| deferred(名前のみ) | 約125 |
| フルロード(全スキーマ) | 約3,400 |
この程度のトークン消費を理由にSlack MCPを避けて、Slack Appを自前で構築する必要はありません。
ちなみに、MCP vs CLIというテーマについて詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです:
まとめ
本記事で検討したのは「Slack MCP以外の方法(= Slack App自作ルート)が必要か?」という問いでした。結論と理由を整理すると以下のとおりです。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 結論 | Slack MCPで十分。Slack Appの自作は基本不要 |
| 理由① | Slack Appでしかできない操作(チャンネル操作・リアクション送信など)は、Agentに任せて自動化する価値が小さい |
| 理由② | Slack MCPのトークン消費は deferred 機能により実用上問題にならない |
| Slack Appを使う例外 | Slack MCPの13ツールで足りない操作を、その場で1回だけ試したいとき |
前編・後編を通しての結論をひとことで言えば、Claude × Slack の連携は、まずSlack公式MCP serverに繋ぐ3つの方法(Connector / Plugin / .mcp.json)から選び、Slack Appの自作は例外的なニーズが出てきたときだけ検討すれば十分です。
選択肢の全体像を地図にすると以下です。
補足
本記事を投稿する直前に、Slack App自作ルートをだいぶ簡単にできそうな以下の記事を見つけてしまいました...!
トークンが必要なので、Slack Appを作る必要がありますが、諸々整備されていて使いやすそうです。
特に、複数ワークスペースの切り替えができる点が良いと感じました。
本記事の前編でMCPの設定を自前でやれば実現可能と書きましたが、そこら辺の管理をラップしてくれてそうです。
Slack MCPで提供されてる機能では足りないと感じたら使ってみます!


