MOD Dwarf や MOD Desktop を開発している MOD Audio の Gianfranco さんから、今後の MOD Audio についてのあり方、MOD Dwarf や MOD Desktop の将来像についての投稿がありましたので、翻訳してみました。
親愛なるコミュニティのみなさん。
今回は重要なニュースをお届けします。
こちらが概略です。
わたしたちはソフトウェアアセット(資産)を同産業仲間に売却し、わたしたちの従業員はパートタイムでその協力関係についてはたらいています。このことはより小さなパートタイムのチームを作らなければならないという負担はありましたが、あらたな収入をもたらし、プレッシャーを軽減しました。
さらにこれらの協力関係は、以前は活用できなかった価値あるリソース(資源)や機会をもたらし、わたしたちの地位を確固なものとし、先へ進む力をもたらしました。
結果として、次のようなアクションがとられます。
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残りのクラウドファンドされたDwarfユニットは追加の経費なしに出荷されます
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わたしたちはオープンソースにコミットしています。わたしたちのファームウェア、基盤、メカニカル・デザインを含めてハードウェア・デバイス(Dwarf、Duo X、Duo)のソースコードを公開します
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わたしたちはより多くのコミュニティへの参加とオーナーシップを育むため、インフラの改善、開発に投資します
それではこれより詳細な説明です。
新たなパートナーシップとファンディング
2023年中旬から、わたしたちは音楽機器産業の他の企業と協力関係を模索し、わたしたちの技術をより活かせないか討論してきました。10年以上におよぶペダル型Linux組み込み機器の開発により、わたしたちはこの分野における迅速な対応を可能にする強力なツールキットを開発してきました。
この業界がデジタルを可能とするデバイスに移行するにつれ、わたしたちは新たなビジネス機会を利用しようとしています。これらのコラボレーションは新たな収入源となり、わたしたちが新たな自信をもって、より継続可能なペースではたらいていけるようになります。
しかしながら、この全身にはトレードオフ(交換条件)があります。わたしたちのスタッフの時間の一部がこれら外部のプロジェクトに割かれるのです。しかし、そのことで今まで持ち続けてきた、今すぐ結果を出すというプレッシャーからは開放されます。
クラウドファンドされたユニット
わたしたちの主要な優先順位は、KickstarterやIndiegogoのキャンペーンの残りのMOD Dwarfを届けることです。
2022年10月のわたしたちのリブートで集められた資金は、当時無料配送には足りませんでした。ほかの方策を検討しながらも、わたしたちができた最善策は150ユーロのクーポンを導入することでした。わたしたちはこの選択肢で支えてくれた403人の支援者に深く感謝します。あなたがたの忍耐力はわたしたちの存続に不可欠でした。
あらたな資金のおかげて、のこりのユニットを送料無料で届けることができます。準備はすでに開始され、年末にはすべてのユニットを発送できると考えています。支援者にはまもなく出荷情報が通知されます。心から遅延をお詫び申し上げます。この努力がわたしたちの約束したものを反映していると望んでいます。
より高いオープンソースへのコミットメント
MODの長くつづくチャレンジの一つは、MODをオープンソースのライセンスに留めることでした。数年来、わたしたちは完全にオープンソースであることから遅れをとっており、オープンソース・コミュニティからはオープンではないとされ、ビジネスを念頭においた利害関係者からはオープンすぎるといわれる難しいポジションに陥っていました。
2022年のMOD Audioリブートでは、この問題に再度取り組みました。わたしはMODが完全にオープンソースを享受することを報告することに興奮を覚えています。わたしたちはDuo、Duo X、Dwarfのすべてのデバイス(ファームウェア、デザイン、基盤を含む)についてのソースコードを公開する予定です。OSイメージ生成のための内部開発ツールのすべては公開できませんが、ユーザが変更を加えたカスタムイメージが利用できるように必要な変更を加える予定です。
リモート・ウェブ・インターフェースであるmod-uiはすでにオープンソースですが、コミュニティーが完全にプラットフォームにアクセスできるようにオンライン・ペダルボード・フィードのソースコードもリリース予定です。
MODプラットフォームをよりユーザー、ソフトウェア中心に
コミュニティへの参加とこの会社の財政基盤を強固にするため、わたしたたちはこのプラットフォームをよりユーザー中心にしていきます。これはデバイスベースの企業アイデンティティからユーザーベースへのアイデンティティの移行であり、リソースをデスクトップ・アプリへ集約します。
これらの変更の目的は、あらたなユーザーの掘り起こしと、ソフトウェア・コラボレーションの一元化、わたしたちのプラグイン・マーケットプレースへの集客です。さらに、より多くのコミュニティ参加を促すために、わたしたちは開発者にコミュニティ内での有償開発を依頼する計画もあります。
この移行がデバイスの廃止を意味することではないということは心に留めておいてください。それとはまったく反対に、デバイスはMODの協力な柱であり、このことはわたしたちの新たなパートナーシップの将来に向けても確実なものです。しかし、わたしたちがより継続可能になるには、より強固なソフトウェアだけの枝葉が必要となります。
ネクスト・ステップ
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ユーザーが再パッケージできる特別なMOD OS 1.13.Xアップデートのリリース
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最新の変更、改良を反映したMOD OS 1.14のリリース。詳細はナイトリー・ビルドの形式で提供されます。これがわれわれの現行の内部アーキテクチャを使った最後のバージョンであり、これ以降mod-uiとmod-desktopのための新たな技術を追うことが可能になります
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DAWのオーディオ・プラグインとして動作する機能を含むMOD Desktop 0.13が大幅なアップデートで公開されます
これらのリリース後、わたしたちは必要な組織変更をおこなうために、新たな機能の開発を一旦停止します。この停止期間中、ユーザーは継続して開発中のOSのパッケージング、再配布ができます。わたしたちとしてはコミュニティ・ベースのOSイメージが出回るのを期待しているというわけです。
上記に記載したことのすべては、すべて同時に起こることではもちろんありません。わたしたち側の一方的なクラウドファンドの配送は別にして、提案された変更にはユーザーの対話や支援、開発が含まれます。
会社の再編成に長く時間がかかりましたが、わたしはこれからは、わたしたちが着実に前進することができるだろうと言えます。
これから数週間中、新たなことがたくさん来ます。その間、わたしにみなさんの未来についての考えや望みを聞かせてください。わたしたちがそれに沿って形付けられるように。
Gianfranco, aka The MOD Father