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MOD Dwarfを無料で使ってみよう(2)

Last updated at Posted at 2023-07-22

はじめに

前回の『MOD Dwarfを無料で使ってみよう(1)』では公開されているisoファイルをUSBメモリに書き込み、そのUSBメモリからブートすることでmod-live-usbを利用しました。

前回、一番最初に下記のスクリーンショットを貼り付けましたが、このスクリーンショットは前回の記事では実現できないことがいくつかあります。

screenshot_2023-07-17T10:43:58.png

  • ウェブブラウザからアクセスしている
  • isoファイルではNeural Amp Modeler lv2とAida-Xが収録されていない

などです。

ネット機能やNeural Amp Modeler lv2やAida-Xを収録したisoファイルを提供してもらえればよいのですが、現在のところまだ公開されていません。

しかしながらmod-usb-liveのソースファイルは公開されていますので、今回はそのソースを使って、上記2点を実現していきたいと思います。

具体的にはこちら(https://github.com/moddevices/mod-live-usb)に書いてある通りなのですが、ビルドに必要な環境なども説明していけたらと思います。

必要なもの

  • Linuxが入ったパソコン

Linuxはディストリビューションがさまざまありますが、本記事ではUbuntu 22.04を使いました。

そして実際に動かすにはDocker環境とJACK2環境が必要です。

Ubuntu22.04の準備

インストールについては割愛します。

開発ツールのインストール

$ sudo apt install build-essential

Dockerのインストール

Dockerについて素人なので他の方の記事を参照してください。

わたしはDocker本家(https://docs.docker.com/engine/install/ubuntu/)の記事を参考にインストールしました。

systemd-nspawn経由でmod-osを開始するので、systemd-containerもインストールします。

$ sudo apt install systemd-container

JACK2のインストール

$ sudo apt install jackd2

jackd2のインストール終了時には下記の表示がされるので"Yes"を選択します。

Screenshot from 2023-07-21 22-00-52.png

グループへの追加

インストールが完了したら、dockeraudioグループに自分自身を追加します。

$ sudo usermod -a -G docker,audio ユーザ名

グループに追加できたら、一旦ログアウトか再起動して、再ログインします。

mod-live-usbのビルド

mod-live-usbのソースファイルのダウンロード

$ git clone --recurse-submodules https://github.com/moddevices/mod-live-usb.git

mod-osのビルド

$ cd mod-live-usb/
$ make mod-os

時間がかかります。わたしの環境(Thinkpad x230)では3時間ぐらいかかりました。

pluginのビルド

$ make plugins

さらに時間がかかります。

途中サードパーティのサーバからのダウンロードで止まるときがあるかもしれません。この記事の作成途中で実際にビルドしているのですがdownload.linuxaudio.orgがダウンしていて、プロセスが止まってしまうことがありました。

そんなときには一旦ビルドプロセスをKILLしてmod-live-usb/plugins/Makefileを編集して、ビルドするプラグインを#でコメントアウトして、再度make pluginsを実行してください。

上記のサーバに関してはfluidplugパッケージに関連していますので下記のようになります。

Screenshot from 2023-07-22 14-24-53.png

最初のスクリーンショットの実現

ビルドが正常に完了したら一番最初のスクリーンショットは実現できます。

screenshot_2023-07-17T10:43:58.png

まずビルドした環境のIPアドレスを調べます。

$ ip addr

Screenshot from 2023-07-21 23-20-31.png

次にLinuxに接続しているオーディオ・インターフェースを調べます。

$ cat /proc/asound/cards

Screenshot from 2023-07-21 23-08-15.png

mod-osを起動する際にさきほどのUSB接続されているオーディオ・インターフェースの先頭の番号をhw:の後につけて、次のコマンドを実行します。ちなみに下記で48000はサンプルレート、128はバッファサイズです。

ちなみにcat /proc/asound/cardsの出力結果は番号が起動する毎に変わることがあるので、毎回確認する方がよいです。(順番を固定することもできるのですが、本記事では説明しません。詳しくはこちら(https://wiki.archlinux.org/title/Advanced_Linux_Sound_Architecture#Set_the_default_sound_card)を参照すると良いような気がします。)

$ ./mod-os/start.sh hw:1 48000 128

systemd-nspawn経由でDcokerコンテナが起動します。

終了するときはCtrl+]を三回押してください。

同じネットワーク上にあるパソコン(Windowsでも構いません。ビルドしたLinuxのブラウザでも構いません。)でブラウザを立ち上げ、上記で確認したIPアドレスの後に:8888をつけて開きます。

https://192.168.0.12:8888

これでNeural Amp Modeler lv2やAida-X、Klon CentaurオーバードライブのクローンChow Centaurなども使えるようになります。

次回、『MOD Dwarfを無料で使ってみよう(3)』では、mod-osの一番外側のビルドと、Neural Amp Modeler lv2へのMODファイルの渡し方などを説明しようと思います。

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