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プリザンターで特定のテーブルの閲覧履歴を記録する

Last updated at Posted at 2022-12-18

本記事は OSSのノーコード・ローコード開発ツール「プリザンター」 Advent Calendar 2022 19日目の記事です。

はじめに

プリザンター にはデータベースにログを記録する機能がありますが、特定のテーブルがどの程度閲覧されているか把握する目的には向きません。本記事では記録テーブルとサーバスクリプトを使用し、独自のログを記録する仕組みを作る方法を説明します。

テーブルの設定

ログを記録する「記録テーブル」を作成し、下記のように項目を準備します。ログが膨大にならないように、同じ日に同じ人が同じレコードを閲覧した場合には、閲覧数をカウントアップする仕様とします。

項目 表示名 内容
タイトル タイトル 閲覧したレコードのタイトルを記録
担当者 閲覧者 閲覧した人を記録
分類A 参照ID 閲覧したレコードのIDを記録
数値A 閲覧数 同じ人が同じ日に閲覧した回数を記録
日付A 閲覧日 閲覧した日を記録

サーバスクリプト

閲覧ログを取得したいテーブルに設定します。条件は「画面表示の前」にします。

// 同じ日に同じレコードを閲覧済か既存の履歴レコードを取得する関数
function getRecord(siteId, date) {
    // 既存レコードを取得する条件のデータ
    // Owner: 自分が閲覧したレコードをcontext.UserIdを使用してフィルタ
    // ClassA: 同じIDのレコードをcontext.Idを使用してフィルタ
    // (完全一致にするためColumnFilterSearchTypesをExactMatchに指定)
    // DateA: 同じ日のレコードを引数から受け取った日付でフィルタ
    let data = {
        View: {
            ColumnFilterHash: {
                Owner: `["${context.UserId}"]`,
                ClassA: context.Id.toString(),
                DateA: `["${date},${date}"]`
            },
            ColumnFilterSearchTypes: {
                ClassA: 'ExactMatch'
            }
        }
    };
    // 条件に合致するレコードを取得
    let records = items.Get(siteId, JSON.stringify(data));
    // C#のオブジェクトなのでlengthではなくLengthでチェック
    if (records.Length === 1) {
        return records[0];
    }
}

// 閲覧履歴を作成する関数
function createRecord(siteId, date) {
    // 作成するレコードのデータ
    // Title: 閲覧しているレコードのタイトルをmodel.Titleで取得してセット
    // Owner: 閲覧しているユーザのIDをcontext.UserIdで取得してセット
    // ClassA: 閲覧しているレコードのIDをcontext.Idで取得してセット
    // NumA: 閲覧数1を初期値としてセット
    // DateA 引数から受け取った今日の日付をセット
    let data = {
        Title: model.Title,
        Owner: context.UserId,
        ClassHash: {
            ClassA: context.Id.toString()
        },
        NumHash: {
            NumA: 1
        },
        DateHash: {
            DateA: date
        }
    };
    // 閲覧履歴のサイトに閲覧履歴レコードを作成
    items.Create(siteId, JSON.stringify(data));
}

// 閲覧履歴の閲覧数をインクリメントする関数
function updateRecord(id, count) {
    // 更新するレコードのデータ
    // NumA: 引数から現在の閲覧数を受け取りインクリメント
    let data = {
        NumHash: {
            NumA: count + 1
        }
    };
    // 対象のレコードIDのNumAをインクリメント
    items.Update(id, JSON.stringify(data));
}

// メイン処理

// 編集画面をリクエストしたときにのみ実行
if (context.Action === 'edit') {
    // ログを記録するテーブルのサイトID
    let siteId = 1291;
    // サーバスクリプト内の日時はUTCとなっているためnew Date()とはしない
    // utilities.Today()を使用してローカル時間の今日を取得
    let date = utilities.Today().toLocaleString();
    // 同じ日に同じレコードを閲覧済か既存の履歴レコードを取得
    let record = getRecord(siteId, date);
    if (record === undefined) {
        // 存在しない場合は閲覧履歴を新規作成
        createRecord(siteId, date);
    } else {
        // 存在する場合は閲覧数をインクリメント
        updateRecord(record.ResultId, record.NumA);
    }
}

実行結果

記録テーブルに閲覧履歴が記録できました。その他の分類などをmodelオブジェクトから転記することで、クロス集計などを行うことも可能です。

image.png

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