#はじめに
Automation AnywhereのAutomation360には、無料で使えるCommunity Editionがあります。
この記事では、そんなCommunity Editionを個人的にこれから使ってみたい! という人のために1、Community EditionでBotを開発したり、作ったBotを動かすために必要なPCやネットワークなど、環境面での条件を説明します。
規約面での利用条件に関しては、利用規約やこちらの解説記事をご覧ください。
Community Edition を使うために必要な環境(わかりやすい版)
Community Edition を使うために必要な環境をわかりやすくまとめると、以下の4つです。
- インターネットに接続されていること
- Chromeが入っていること
- [Windows7 以降のProまたはEnterpriseであること](###Windows7 以降のProまたはEnterpriseであること)
- CPU、メモリが条件を満たしており、64ビット版であること
以下、それぞれを補足・解説します。
###インターネットに接続されていること
Community Edition はクラウドなので、インターネット接続が必須です。
通信速度にも20Mbpsという推奨要件はありますが、あまり気にする必要はなく2、「速い方が快適」「遅すぎるとタイムアウトなどでエラーになる場合もある」程度のことを頭に入れておけば大丈夫です。
Zoom や他のソフトウェアがデータ量の多い通信を行っている間にBotを開発・実行した場合なども、如実に遅くなることがあるので、これも頭に入れておきましょう。
###Chromeが入っていること
Automation360の開発画面にアクセスするブラウザは、Chromeがおすすめです。
(ブラウザ=インターネットにアクセスするためのツールです。Chromeの他に、IE, Edge, Safari, Firefoxなどがあります)
正確には、IE、Edge、Firefoxなどもサポートされているのですが3、もともとはChromeのみをサポートしていた経緯もあり、公式・非公式問わず様々なドキュメントが、Chromeを使って開発画面にアクセスしていることを前提に書かれています。
初心者の方、PCが得意でない方ほど、Chromeを使うことをおすすめします。
PCにChromeが入っていない方は、こちらからダウンロード・インストールしてみてください。
Windows7 以降のProまたはEnterpriseであること
Automation360で作ったBotを動かすためには、Windows7, Windows8, Windows10 の Pro または Enterprise が必要です。
Macでは、Botを作ることはできますが、作ったBotを動かすことができません。
Windows の Home や Education では動かないのか? と思われるかもしれませんが、他の要件を満たしていれば、動く可能性もあります4。
こちらは私の方では試せていないので、Homeを使って動いたよ! 動かなかったよ! などの情報があれば、お寄せいただけると嬉しいです。
CPU、メモリが条件を満たしており、64ビット版であること
PCが以下の条件をすべて満たしている必要があります。
- CPUがIntel Core i3 2.6 GHz 4マルチコア以上であること
- メモリ(実装RAM)が最低4GB、できれば8GB以上であること
- 64ビット版であること
上記の条件は、いずれも以下のページ(外部リンク)の手順で確認ができます。
おそらく Home や Education を使っている人は、こちらの条件を満たすのが厳しいのではないかと思います。
Community Edition を使うために必要な環境(正式版)
Community Edition を利用できる条件は、実は公式ドキュメントの以下のページに網羅されています5。
正式な最新情報は、上記のページでハードウェア、デバイス、OS、ブラウザの要件をそれぞれ確認いただくのが一番です。
この記事は、「OS」や「デバイス」などと言われてもピンと来ない人や、上記のページを読んでもどこを見ていいのかわからない人のために、一般的なPCでCommunity Editionを使うにあたって必要な情報をわかりやすく記載したものです6。
#さっそく使ってみよう!
以上の情報を確認し、「どうやら私のPCでもCommunity Edition が使えそうだ!」とわかったら、さっそく申し込んでみましょう。
申し込みの方法は、以下のページをご覧ください。
#最後に
この記事は、「はじめてのAA」シリーズからリンクされています。
Automation Anywhere を使い始めたばかりの方はもちろん、これから使ってみようと思っている方や、ずっと使っているけど改めて基本を学びたい方も、ぜひ上記のリンクをチェックしてみてください。
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この記事はシンプルにわかりやすい内容にするため、「個人でCommunity Editionを利用する」という前提に限定した記載をしています。企業で製品版を利用するにあたっては、公式の製品ドキュメントをご確認ください。製品版にはクラウド版とオンプレミス版があり、まずはそのどちらを採用するかを決め、選択した方の前提条件を確認します。クラウド版を選択した場合、DNSのリストやファイアウォールなど、ネットワーク関係の前提条件をよく確認しておく必要があります。詳細は、クラウド版を利用する際の前提条件に関する公式ドキュメントのページをご確認ください。オンプレミス版を利用する場合、クライアントだけでなく、サーバー側の要件も確認する必要があります。詳細は、オンプレミス版を利用する際の前提条件に関する公式ドキュメントのページをご確認ください。 ↩
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公式ドキュメントには、最低要件が5Mbps、推奨要件が20Mbpsという記載があります。筆者が利用している一般的なポケットWifiでも800Mbpsくらいは出ており、20Mbpsを切っているネットワークは見たことがありません。 ↩
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対応ブラウザについては、公式ドキュメントの「ブラウザ要件」のページをご確認ください。 ↩
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「Pro と Enterprise をサポートしています」というのは、「製品チームは Pro と Enterprise を使って動作確認をしています」という意味であり、「Pro と Enterpriseでしか動かない」という意味ではありません。HomeやEducationでは動かせないようにわざわざ制御をかける意味がないので、おそらく使えるのではと思っていますが、試せていないので断定は避けます。 ↩
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Community Editionで試すことができるのは、Automation360の開発機能です。Automation360で開発を行うためには、開発者のPCに Bot Agent という小さなアプリケーションをインストールできることと、サーバー(Control Room)と通信ができることが要件になります。「Bot Agent の互換性」のページでは、Bot Agentをインストールするための要件と、ネットワークの要件がいずれも記載されています。そのため、この要件をクリアすることがすなわちCommunity Editionを使える要件になります。 ↩
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だったら最初から公式ドキュメントをそのくらいわかりやすく書けばいいじゃん、と思うかもしれませんが、そうはいかないのが難しいところです。公式ドキュメントは、個人での利用から重要な機密情報を扱う中央省庁や国際機関での利用まで、あらゆる利用状況を想定し、すべてを網羅できるように書かなければなりません。そのため、どうしても情報量が多くなり、個人レベルの利用者にとっては「結局、私に必要な情報はどれなの?」となってしまうケースが避けられません。このブログは非公式でありながら、そんな公式ドキュメントと、日本で気軽に使いたいユーザーさんをつなぐ架け橋になれればとの思いで、鋭意作成・更新しています。 ↩