#はじめに
Automation Anywhereは無料のコミュニティエディションを提供しており、個人的な興味で使う場合は誰でも申し込んですぐに使うことができます。
使っていい条件は利用規約を読んでね、というのが正式なところですが、「利用規約のあの法律用語っぽい日本語は日本語じゃないよね! 宇宙語だよね!」と思っている人のために、中卒レベルの日本語力があればわかる日本語に直してみます。
#免責事項
免責事項を最初に書くなんて、いかにも法律の専門家って感じだな!
と思った方もいるかもいしれませんが、私は法律の専門家ではありません(大学時代の専攻は倫理学です)。
また、この記事を最新の規約に応じて常に更新することも保証できません><
「この記事を信じてコミュニティエディションを使っていたら、ある日突然カリフォルニア州警察に逮捕されました!」みたいなことが万が一あっても、筆者は責任を負いかねますのでご了承ください。
(もちろんそういうことがないように、良心を尽くして書いてはいますが)
本来は自力で規約をひもとくのが原則なので、この記事は参考程度にお使いください。
Automation Anywhere コミュニティエディション利用規約
https://www.automationanywhere.com/jp/community-edition-license-agreement-a2019
なお、この記事の執筆日は2021年2月27日で、規約もその時点のものとなります。
#コミュニティエディションを使っていい条件
コミュニティエディションの使用条件は、利用規約の第2条第2項で定義されています。
ちょっと目がショボショボするけど一応全文載せますね。
2.2. 使用条件. お客様の Community Edition の使用条件は以下の通りです。お客様が (1) 自然人である場合、お客様は、1 台の機械についてのみサービスを使用できます。または (2)「Small Business」である場合、 すべての関係会社を含むかかる Small Business は、IQ Bot を用いて毎月100ページまでのみプロセス/アップロードを行うことができ、Community Edition のユーザーは 5 名までとします。お客様の組織は、a)かかる組織が有する機械が250台(物理的 または仮想上)未満である場合、 b)かかる組織におけるユーザーが250名未満である場合、c)かかる組織における収益がグローバル年商で500万ドル未満である場合、Small Businessであるとみなされます。お客様の組織が上述の3つの基準のいずれかを超過する場合、お客様の組織はSmall Businessとはみなされません。お客様は、AAIにより提供された該当する指示に従って、Community Edition にアクセスすることができます。
使っていい条件は(1)と(2)で、大きく2つにわかれています。
(1)が個人利用の場合、(2)がスモールビジネス、もっと日本語で言うと中小企業で利用する場合です。
上記に従って、それぞれ説明していきます。
##(1)個人利用の場合
結論から言うと、個人で使うのであれば誰でもコミュニティエディションを使ってOKです。
規約上では、以下の文言がこれにあたります。
お客様が (1) 自然人である場合、お客様は、1 台の機械についてのみサービスを使用できます。
「自然人」というのは法律用語で「法人」の反対で、つまり個人の人間のことです。
なので、RPA開発者としての個人的な興味でコミュニティエディションを申し込むのは全然OKです。
また、RPA Communityのイベントなどで、「会社で製品版のAutomation Anywhereを使っているんですが、家で練習するためにコミュニティエディション申し込むとかはアリなんですか?」などと聞かれることもあります。
これもOKです。なぜならコミュニティエディションを練習しようとしている人は個人の人間、つまり自然人だからです。
「1 台の機械についてのみサービスを使用できます」という条件が気になる人もいるかもしれません。
"機械"が何を示すのかという用語の定義はありませんが、普通に考えて、これはロボットを動かすデバイス(PC)のことでしょう。
コミュニティエディションの場合、そもそもアカウントに紐づけられるデバイスはひとつだけなのであまり心配しなくてよいでしょう。
一人の個人が複数のアカウントを申し込むのは規約違反なのか? というのは少し心配ですね。
そこまでの細かい話は規約には書いていませんが、心配な人は1アカウントにしておいた方がよいでしょう。
(とか言ってる私が3つアカウント持ってるなんて言えないな……ゴホン)
#(2)中小企業が利用する場合
次は、中小企業が利用する場合です。
以下の3つの条件をすべて満たす場合、その企業は「スモールビジネス」とみなされて、会社としてコミュニティエディションを使っていい条件に当てはまります。
- 会社として所有しているPCやサーバーが250台未満であること
- 従業員数が250人未満であること
- 年商が500万ドル(≒5億円)未満であること
上記の3つの条件を全部満たしている会社であれば、コミュニティエディションのアカウントを会社として5つまで申し込んで使っていいよと言っています。
一応原文を載せておきますね。
または (2)「Small Business」である場合、 すべての関係会社を含むかかる Small Business は、IQ Bot を用いて毎月100ページまでのみプロセス/アップロードを行うことができ、Community Edition のユーザーは 5 名までとします。お客様の組織は、a)かかる組織が有する機械が250台(物理的 または仮想上)未満である場合、 b)かかる組織におけるユーザーが250名未満である場合、c)かかる組織における収益がグローバル年商で500万ドル未満である場合、Small Businessであるとみなされます。お客様の組織が上述の3つの基準のいずれかを超過する場合、お客様の組織はSmall Businessとはみなされません。お客様は、AAIにより提供された該当する指示に従って、Community Edition にアクセスすることができます。
Automation Anywhereの製品版を利用する場合、年額は最低でも●●●円からです(←うっ……さすがの私もこれは書けない)。
ライセンスをばらまくために、初年度のライセンス価格をものすごい割引して叩き売るみたいなこともやっていません。
もし、中小企業にお勤めの方で、Automation Anywhere気に入ったけど価格がどうしても予算感と合わない……という場合は、会社が上記の条件に当てはまっているかを調べてみるといいと思います。
3つの条件をすべて満たしていれば、無料のコミュニティエディションを業務利用できるチャンスです。
(エンジニアのためのコミュニティであるQiitaで、and条件とor条件の違いを例示するなんて愚は犯さないぜ!)
注意点
利用規約のその他の条項や、利用規約には書いていないけど重要なコミュニティエディション利用上の注意点をピックアップしてみます。
①再販等は不可
個人で利用する場合/中小企業が業務利用する場合ともに、利用が許諾されているのは内部利用に限られます(根拠条項:第2条第1項)。
つまり、Community Editionを使う権利を販売したりするのはやめてねという意味です。
また、悪意をもってサーバーに負荷をかけたり、リバースエンジニアリングして類似のパクり製品を売り出したりはしないでねといった制限事項が第2条第3項に定義されています。
いずれも常識的なことですが、一度規約に目を通しておくとよいでしょう。
②サポートはA-peopleのみ
これは規約には書いてあるわけではないのですが、サポートに関しても制約があります。
Community Editionを使う場合のサポートは、A-peopleというAutomation Anywhereの知恵袋的なWebサイト上で質問を投げる形でのみ受け付けられます。
あくまでも知恵袋方式なので、回答がもらえるかどうかや、いつまでに回答がもらえるかは保証されません。
(でも、過去の投稿を見ると大抵の質問には回答がついています)
Automation Anywhereの製品版を買うと、Automation Anywhereに対するサポートのチケットを発行する権利が得られます。
チケットを挙げた場合、その都度サポートチームのエンジニアがアサインされて、問題が解決するまで1:1で面倒を見てくれるという違いがあります。
※ 公式のルールは上記のとおりですが、Twitterで #AutomationAnywhere のタグをつけてつぶやくと、中の人がこっそり助けてくれるという噂も……??
以上!
いかがでしたか?
コミュニティエディションの使用条件について、少しは理解の手助けになったでしょうか。
よーし! さっそくコミュニティエディション使ってみるぞー!
と思った方は、以下の解説動画を参考にぜひ申し込んで使ってみてください。
では!
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Community Edition