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【学習メモ】Swatchのthresholdの使い方-track_byの挙動-

Last updated at Posted at 2018-02-15

#はじめに
swatchのthreshold track_byには、正規表現で文字列を指定する解説ページが多いですが、manのtrack_by="$2:$4"がどう使うのかわからなかったので挙動を確認しました。

環境
CentOS6.9
Linux 2.6.32-696.20.1.el6.x86_64 GNU/Linux
Swatch 3.2.3

#まとめ
thresholdの設定に対しtrack_byは以下のように動作しました。
カウントの対象は1つだけではなく、track_byによりグループに分割されるようです。(概念なのでグループでなくても良いです)
thresholdを設定すると、watchforにヒットしtrack_byにヒットしないものもグループとみなされ、ヒットするものとは別にカウントするようです。

設定例
watchfor/(a)|(b)|(c)|(d)/i 
threshold track_by=????,type=limit,count=3,seconds=20
track_byの内容 カウントのグループ カウントのグループ数 挙動
$_ a|A|b|B|c|C|d|D 無限 対象の行をまるごとユニークなものとしてカウントします。時刻を含むログの場合は、同時刻のエラーでない限り、内容が同一でも別にカウントされます。*1
$1 a|A|b or B or c or C or d or D 3 $1(aとA)以外のグループにも、thresholdの設定が適用されます。
$2 b|B|a or A or c or C or d or D 3 $2(bとB)以外のグループにも、thresholdの設定が適用されます。
/$1|$2/ a|A|b|B|c or C or d or D 5 $1(aとA)と$2(bとB)以外のグループにも、thresholdの設定が適用されます。
/a/ a or A or b or B or c or C or d or D 1 watchforにヒットすればtrack_byの内容に関係なくカウントします(track_by=,のように設定無しでも同様)
  • *1 trace_by=/$_/iでiオプションを設定しても、対象行内の大文字小文字は区別されます。e.g. error was detectedError was detectedError was Detectedはそれぞれ別にカウント。
  • 監視対象に複数のキーワードが書かれたときは、行頭に近いキーワードのみがカウントされます。

#検証

0.インストールのつまずき

Bit-Vector-7.1のmakeで以下のようなエラーが出ましたが、
Vector.xsファイルの中間にある#include "BitVector.h"を先頭に持ってくればmakeが通るようになりました。

ToolBox.h:96:24: エラー: expected identifier before numeric constant bit-vector
make: *** [Vector.o] Error 1

参考資料
Re: [perl #99408] Bleadperl v5.15.2-436-gbd31be4 breaksSTBEY/Bit-Vector-7.1.tar.gz(perl.org)

1.事前の情報収集と調査

thresholdで指定する値

変数
track_by 今回の調査対象
type limit / threshold / both
count watchforに合致するキーワードを検出した回数
secounds threshold機能で使用する秒数

typeの挙動

文字列 type
limit 検出からsecoundsで指定された間、limitで指定された回数だけアクションする。*1
threshold 初回検出からsecondsで指定された間、countの回数に達したときアクションする。アクションするとcountは0に戻る。*1 *2
both thresholdと同じ条件で1度アクションしたら、secondsで指定された間はアクションしない。
  • *1 count=0のときはアクションしません
  • *2 count=1のときは常時アクションします

参考資料
swatch threshold設定のtypeパラメータ(wiki.bit-hive.com/tomizoo)

2.track_byの挙動確認

テストパターン

  • 書き込み文字列は4パターン
    error occurred, error detected, ERROR ocurred, warn occurred

  • watchforは2パターン
    /(error|warn)/, /(error|warn)/i

  • track_byは4パターン
    $_, $1, /error/. /error/i

変数の内容

exec echoで確認すると以下の結果になりました。

変数 内容
$_ 検出した一行すべて
$0 /.swatch_script.10000 数字はPIDが入る
$1 watchforに合致した、検出対象行の文字列。(watchforが/error/iでERRORが検出されたときERRORが格納される)

結果

書き込み文字列4パターンが、track_byの設定によりどのように判別されるか確認しました。

track_byの内容 watchfor/(error|warn)/ watchfor/(error|warn)i/
$_ すべて別にカウント すべて別にカウント
$1 すべて別にカウント error occurrederror detectedは一緒にカウント、他は別にカウント*1
/error/ 検索対象がヒットすれば区別なくカウント 検索対象がヒットすれば区別なくカウント
/error/i 検索対象がヒットすれば区別なくカウント 検索対象がヒットすれば区別なくカウント
  • *1 type=limitのとき、countの回数を超えてアクションする場合がありました。threshold、bothではそういったことは起こりませんでした。

結局、$2、$4は何が格納されるのかわかりませんでした。
watchfor /(a|b|c|d)/でabcdをヒットさせても、$2や$4に検索の文字列は格納されませんでした。

追加検証(2018/2/16追記)

$2の検証

良くmanを読むとwatchforで囲まれたカッコが、$の数ににあたるようです。

watchfor/(error)|(panic)|(fatal)|(down)/i に変更して確認しました。
type=limitcount=3seconds=20で試しています。

track_byの内容 watchfor/(error)|(panic)|(fatal)|(down)/i
$_ すべて別にカウント *1
$1 error1、panic/fatal/down2 *3のグループでそれぞれカウントし、それぞれアクションする。
$2 panic1、error/fatal/down2 *3のグループでそれぞれカウントし、それぞれアクションする。
/$1|$2/ error1、panic1、fatal/down*2 *3のグループでそれぞれカウントし、それぞれアクションする。
  • *1 大文字と小文字は区別され、別のグループとしてカウントされる。
  • *2 大文字と小文字は区別されない
  • *3 trace_byにiオプションを付けても区別されない
  • typeがthreshold、bothのときも同様でした。
  • watchforやtrack_byのキーワードを/$1|$2/gのように設定し、1行に複数のキーワードが含まれる場合でも、カウントは先頭に近いキーワードのみで、$1/$2のグループのカウントがそれぞれ増える仕様ではありませんでした。

$_の追加検証

検出対象の文で、大文字小文字がどのように区別されるか確認しました。
watchfor /error/iとします。
検出の対象文はerror detectedERROR detectederror DETECTEDERROR DETECTEDとしました。

track_byの内容 挙動
$_ 4つとも別パターンとしてアクション
/$_/i 4つとも別パターンとしてアクション
  • track_byにiオプションは効果がないようです。
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