はじめに
前回の記事(BIG-IP i4600でAOMを設定したお話)では、BIG-IP i4600を使ってAOM(Always-On Management)の設定を行いました。
「まあ、次世代のrシリーズでも中身は同じAOMなんだし、手順も一緒でしょ?」
……思い込みはいけませんね。
同じだろうと思って触ってみたら、やはりプラットフォームが「F5OS」へと進化したことで、お作法や挙動がいろいろと違っていました。
今回は、rシリーズにおけるAOMの設定手順と、iシリーズとの違いによる注意点をまとめてみたいと思います。
rシリーズでの設定手順と挙動紹介
1. 現在のステータス確認
まずは f5sh から現在の設定を確認します。初期状態ではユーザ名などが空欄になっているはずです。
F5OS_LB01# show system aom
system aom state ssh-username ""
system aom state ssh-session-idle-timeout 0
2. AOMのネットワーク設定
config コマンドで設定モードに入り、AOMに割り当てたいIPアドレス(例:192.168.1.111)、サブネット、デフォルトゲートウェイ(DGW)を投入していきます。
F5OS_LB01# config
Entering configuration mode terminal
F5OS_LB01(config)# system aom config ipv4 address 192.168.1.111
F5OS_LB01(config)# system aom config ipv4 dhcp-enabled false
F5OS_LB01(config)# system aom config ipv4 prefix-length 24
F5OS_LB01(config)# system aom config ipv4 gateway 192.168.1.254
⚠️ ここが注意点!rootユーザは使えない
iシリーズの時は aom_setup_user コマンドで root ユーザを作成してアクセスできましたが、rシリーズ(F5OS)のAOMではrootユーザは使えません。
また、設定できるユーザは 何か1つのみ という制約もあるようです。
今回は、AOM専用として aom というユーザを新規作成することにしました。
※運用のポリシーに合わせて admin に統一する形でもOKです。
F5OS_LB01(config)# system aom set-ssh-user-info
Value for 'username' (<string, min: 1 chars, max: 16 chars>): aom
Value for 'password' (<string, min: 8 chars, max: 16 chars>): *********
ついでに、無通信によるセッションタイムアウト(例:600秒)も仕込んでおきます。
F5OS_LB01(config)# system aom config ssh-session-idle-timeout 600
仕上げの「commit」
設定を投入したら、確定させるために commit を実行します。
F5OS_LB01(config)# commit
Commit complete.
F5OS_LB01(config)# exit
💡 この「設定を溜めてから最後に一括反映する」お作法、Junos(Juniper)やPAN-OS(Palo Alto)っぽさがあっていいなと思います。ネットワークアプライアンスにおけるcommitのお話は、またいつか別の機会に。
3.最終確認
無事に反映されたか、最後にもう一度確認コマンドを叩きます。
F5OS_LB01# show system aom
system aom state ssh-username aom
system aom state ssh-session-idle-timeout 600
system aom state ipv4 gateway 192.168.1.254
system aom state ipv4 prefix-length 24
system aom state ipv4 dhcp-enabled false
system aom state ipv4 address 192.168.1.111
バッチリ設定が入っていますね!
実験実験。実際に外部からAOMのIPに向けてSSHできるかテストしてみましょう。
※検証でシステムやホストを落とすテストをする際は、予めTMOS(テナント)側を正常シャットダウンしてから 行うのをお忘れなく!

いいですね。これで遠隔地のrシリーズもフロントパネル操作なしに電源制御まで行けるようになります。
📖 References (Sources)
F5OSにおけるAOM設定のより詳しい仕様や、トラブルシュートについては以下の公式ドキュメント(英語)を参照してください。