1. はじめに
IBM Db2 SaaS (旧称:Db2 on Cloud)とは、フルマネージド・パブリッククラウド・サービスとして提供されるDb2です。
現在(2025年10月時点)、IBM Cloud と Amazon Web Services(AWS)にて、Db2 SaaSを利用することができます。
Db2 SaaSでは、あらゆるビジネス・ニーズに対応できるように、複数のプランが用意されています。
その中でも、Liteプラン では 開発・評価のための無料の Db2 サービスが提供されています。
ただし、Liteプランでは、非アクティブで 30 日経過すると削除され、機能やリソースにも 制限がありますので注意が必要です。
Liteプランについて、詳細は 以下リンク先をご参照ください。
・[IBM Cloud資料] IBM Db2 SaaS:Free Lite plan
https://cloud.ibm.com/docs/db2-saas?topic=db2-saas-free_plan
ここでは、IBM Cloudにて Db2 SaaS サービスを利用する 方法を 簡単にまとめます。
2. Db2 SaaS 利用方法
この章では、IBM Cloudにて Db2 SaaS を利用する方法を記載します。
2-1. Db2 SaaS 作成
まずは、IBM Cloud 上に Db2 SaaS を作成します。
① IBM Cloud ログイン
以下リンク先より IBM Cloud にログインします。
・IBM Cloud
https://cloud.ibm.com/login
IBM Cloud アカウントを持っていない場合は、
【アカウントの作成】をクリックして、必要な情報を入力し、アカウントを作成します。
ログインすると、以下のような ダッシュボードが表示されます。
② Db2 サービス 検索
IBM Cloudに Db2 SaaS を作成するため、Db2 サービスを探します。
画面上の【カタログ】をクリックすると、IBM Cloudで 利用できるサービス等の一覧が表示されます。
IBM Cloudでは、この中から サービスを探して 利用していきます。
今回は Db2 サービスを探します。
検索フォームにて "Db2"を入力すると 一発で検索することができます。
③ Db2 サービス 作成
検索した Db2 サービス をクリックすると、
以下のような Db2 サービスの カタログ 画面が表示されます。
Db2 サービス を作成するにあたって、【作成】タブにて、
・ロケーションの選択
・料金プランの選択
・リソースの構成
を 設定することができます。
■ ロケーションの選択
今回は Db2 サービスの Liteプラン(無料) を利用します。
【ロケーションの選択】に関して、
"ダラス (us-south)"または"ロンドン (eu-gb)"のリージョンが 選択されている場合にのみ、
Db2サービスの Liteプラン を使用することができます。
ですので、【ロケーションの選択】では、"ダラス (us-south)"または"ロンドン (eu-gb)"を選択してください。
ここでは、"ダラス (us-south)"を選択します。
■ 料金プランの選択
【料金プランの選択】 では、"Liteプラン" を選択します。
■ リソースの構成
【リソースの構成】では、今回は サービス名だけ 編集します。
(※ サービス名: Db2-test に編集)
ロケーションの選択、料金プランの選択、リソースの構成 を設定できましたら、
画面右下にある【ご利用条件】を確認し、同意のチェックボックスにチェックを入れたうえで、
【作成】ボタンをクリックします。
Db2 サービスの作成ができましたら、
以下のような「サービスが作成されました」の画面が表示されます。
④ Db2サービス確認
作成した サービスは リソース・リストにて 確認することができます。
ここでは ③ Db2サービス 作成 にて 作成した Db2サービスを 確認します。
まず、画面左上のナビゲート・メニューから、【リソース・リスト】 をクリックします。
リソース・リスト内の【データベース】より、作成した Db2サービス が確認できます。
Db2サービスの 【状況】列 が「アクティブ」と表示されていれば、
Db2サービスが 作成完了して、アクティブになっていることになります。
※ Db2サービス作成 直後は、 【状況】列 が「プロビジョンが進行中」と表示されていることがあります。しばらく時間をおくと、「アクティブ」と表示されるようになります。
2-2. Webコンソール表示
Db2 SaaS にて 操作をするとき、Webコンソールを使用します。
ここでは、2-1. Db2 SaaS 作成 で 作成した Db2 SaaS のWebコンソールの表示方法を 記載します。
① Db2サービス 管理画面 表示
まずは、2-1. Db2 SaaS 作成 > ④ Db2サービス確認 で表示したリソース・リストを開きます。
リソース・リストから、作成した Db2サービスを探します。
(今回は、サービス名: Db2-test で作成しましたので、「Db2-test」をリストから探します。)
Webコンソールを開く前に、Db2サービスの【状況】列が 「アクティブ」になっていることを確認しておいてください。
リソース・リストから、Db2サービスをクリックすると、以下のような画面が表示されます。
② Webコンソール ログイン
【管理】 タブの 【Go to UI】ボタンをクリックすると、Web コンソールにログインされます。
正常にWebコンソールへのログインができましたら、以下のような 画面が表示されます。
2-3. SQL実行
Webコンソールでは、ご利用中の Db2 SaaS の リソース使用量を確認したり、
SQLを実行したり、データをロードするなどの 操作をすることができます。
ここでは、表を作成する 簡単なSQLを実行してみます。
① SQLの実行 画面表示
まず、Webコンソール左上のサイド・メニュー から 【SQLの実行】 をクリックします。
【SQLの実行】 をクリックすると、SQLを編集・実行するための エディター画面が表示されます。
② SQL 編集
画面 真ん中に表示されているSQLエディターにて SQLを編集します。
今回は、表(表名:t1)を作成する 簡単な SQLを入力します。
CREATE TABLE t1 (col1 int, col2 char(3));
③ SQL 実行
SQLの編集ができましたら、
SQLエディター右上にある 【すべて実行】 ボタンをクリックして、
入力したSQLステートメントを 実行します。
画面下の 履歴 にて、SQLが正常に実行されたことが確認できます。
正常に SQLが実行されたら、
画面 左側にある データ・オブジェクト一覧より、
表の項目にて 作成した表 (表名:t1) が表示されるようになります。
ここでは、簡単な 表を作成する SQL を実行しました。
もちろん、表の作成だけでなく、表の削除 や データ取得などの操作も実施することができます。
Db2 SaaS の操作や機能に関して、詳細は マニュアルなどで 調べるとよいかと思います。
3. おわりに
今回は、IBM Cloud上での Db2 SaaS の Liteプランを使用してみました。
Liteプランは 無料で利用できるので、
テスト検証などで すぐに使用できる Db2環境が欲しい時に 便利かと思います。
ただし、最初にも記載しました通り、
Liteプランでは、非アクティブで 30 日経過すると削除され、機能やリソースにも 制限があるので、
本番環境ではなく、テスト検証 環境としての利用に おさめておくのが良いかと思われます。
参考情報
・[IBM Documentation] IBM Db2 as a Service (Bring Your Own Cloud)
https://www.ibm.com/docs/ja/db2-as-a-service
・[IBM Cloud資料] IBM Db2 SaaS
https://cloud.ibm.com/docs/db2-saas





















