1. はじめに
Db2 on Cloud、および Db2 Warehouse on Cloud(以下Db2WoCと表記)には、様々な接続方法が用意されています。
以下に、サポートされている接続方法をいくつか挙げます。
- CLPを使用した接続
- Command line processor plus (CLPPlus)を使用した接続
- REST API を使用した接続
- プログラム言語を使用した接続
- IBM/サード・パーティーのツールからの接続
接続には、サポートされているドライバーがインストール済みである必要があります。
ドライバー・パッケージには、CLPPlusなどのクライアント・アプリケーションを Db2 on Cloud/ Db2WoC データベースに接続するためのソフトウェアが含まれており、Webコンソールよりダウンロードすることができます。
本記事では、Db2 on Cloud / Db2WoC への Command line processor plus (CLPPlus)接続方法について 紹介します。
参考情報:
・[Db2 on Cloud] CLPPlus の Db2 データベースへの接続
・[Db2 Warehouse on Cloud] CLPPlus の Db2 データベースへの接続
CLPPlus接続以外の接続方法については、
「補足(その他の接続方法)」項目をご参照ください。
2. 準備
環境は、Db2 on Cloud / Db2WoC を準備します。
各製品のプラン, 見積もり, は作成は以下リンク先のカタログをご参照ください。
<Db2 on Cloud>
・[IBM Cloud カタログ] Db2
https://cloud.ibm.com/catalog/services/db2
<Db2WoC>
・[IBM Cloud カタログ] Db2 Warehouse on Cloud
https://cloud.ibm.com/catalog/services/db2-warehouse
Db2 on Cloud・Db2WoCどちらも、接続手順は同じです。
Webコンソールの [管理]メニュー > [接続]タブ にて、各OSからの接続手順が確認できます。
以降、Db2 on Cloud環境を使用して、接続手順を記述します。
3. 接続手順
ここでは、Windows PC から Db2 on Cloud への CLPPlus接続方法について 記述します。
(※ Db2WoC でも基本的に手順は同じになります。)
3-1. ドライバー・パッケージ 導入
(1) ダウンロード
Webコンソールの [管理]メニュー > [接続]タブの、各OSからの接続手順画面にて、
[ドライバー・リスト]をクリックして、各OS用のドライバー・パッケージをダウンロードします。
ここでは、ibm_data_server_driver_package_win64_v11.5.exe(Windows用 ドライバー・パッケージ) をダウンロードします。
(2) インストール
ダウンロードしたファイルを実行して、ドライバーをインストールします。
Windowsの場合、ibm_data_server_driver_package_win64_v11.5.exe を実行します。
ibm_data_server_driver_package_win64_v11.5.exe を実行すると、
以下のような画面が表示されます。
[次へ]をクリックし、セットアップを進めます。
無事セットアップが完了すると、以下のような画面が表示されます。
また、db2cliコマンドを使用するため、
PATH 環境変数 に ドライバーのインストール・ディレクトリーの binディレクトリーを設定しておきます。
Windows PCにおけるPATH 環境変数の設定は、[システム詳細設定]で行うことができます。
ウィンドウ右下の[環境変数]をクリックし、環境変数を追加します。
3-2. 接続
(1) SSL証明書 インポート
SSL接続をするために、SSL証明書を インポートしておきます。
SSL証明書は、Webコンソールの [管理]メニュー > [接続]タブ の [SSL証明書のダウンロード]をクリックすると 取得できます。
(2) 構成ファイル設定
IBM Data Server Driver 構成ファイル(db2dsdriver.cfg)を設定します。
db2dsdriver.cfg は、以下に配置されています。
- AIX、HP-UX、Linux、Solaris : <instance_path>/cfg
- Windows : C:¥ProgramData¥IBM¥DB2¥<driver_copy_name>¥cfg
db2cli writecfg コマンドを実行し、db2dsdriver.cfgに新規エントリーを作成し、接続設定をします。
コマンドは、Webコンソールの [管理]メニュー > [接続]タブ の 手順 にて確認できます。
ここでは、Webコンソールで確認した 以下コマンドを実行します。(※<ホスト名>は伏せています。)
db2cli writecfg add -database bludb -host <ホスト名> -port 30300
db2cli writecfg add -dsn dashdb -database bludb -host <ホスト名> -port 30300
db2cli writecfg add -database bludb -host <ホスト名> -port 30300 -parameter "SecurityTransportMode=SSL"
実行例は以下の通りです。
> db2cli writecfg add -database bludb -host <ホスト名> -port 30300
===============================================================================
db2cli writecfg completed successfully.
===============================================================================
> db2cli writecfg add -dsn dashdb -database bludb -host <ホスト名> -port 30300
===============================================================================
db2cli writecfg completed successfully.
===============================================================================
> db2cli writecfg add -database bludb -host <ホスト名> -port 30300 -parameter "SecurityTransportMode=SSL"
===============================================================================
db2cli writecfg completed successfully.
===============================================================================
(3) 接続確認
db2dsdriver.cfgの設定が完了したら、
db2cli validateコマンドを発行して、接続テストを実行します。
ユーザー名、パスワードは、Webコンソールの [管理]メニュー > [接続]タブ の「接続構成リソース」にて確認できます。
(項目名が違うかもしれないので、ご確認下さい。)
コマンド構文は以下の通りです。(※ <DBエイリアス名><ユーザー名><パスワード>は伏せています。)
db2cli validate -dsn <DBエイリアス名> -connect -user <ユーザー名> -passwd <パスワード>
[SUCCESS] が表示されたら、接続テストは成功です。
実行例は以下の通りです。(※<DBエイリアス名>は"dashdb"に設定しています。)
> db2cli validate -dsn dashdb -connect -user <ユーザー名> -passwd <パスワード>
===============================================================================
Client information for the current copy (copy name: IBMDBCL1):
===============================================================================
Client Package Type : IBM Data Server Driver Package
Client Version (level/bit): DB2 v11.5.0.1077 (s1906101300/64-bit)
Client Platform : NT 64BIT
Install/Instance Path : C:\PROGRA~1\IBM\IBMDAT~1
Common App Data Path : C:\ProgramData\IBM\DB2\IBMDBCL1
DB2DSDRIVER_CFG_PATH value: <not-set>
db2dsdriver.cfg Path : <Common App Data Path>\cfg\db2dsdriver.cfg
DB2CLIINIPATH value : <not-set>
db2cli.ini Path : <Common App Data Path>\cfg\db2cli.ini
db2diag.log Path : <Common App Data Path>\db2diag.log
===============================================================================
List of all IBM Data Server client packages on the current workstation:
===============================================================================
~~~(省略)~~~
===============================================================================
Connection attempt for data source name "dashdb":
===============================================================================
[SUCCESS]
===============================================================================
The validation is completed.
===============================================================================
(4) 接続
db2dsdriver.cfg のエントリーを使用してDb2へ接続し、
CLPPlus を開始するには 次のコマンドを実行します。
・Windows、Macの場合
clpplus <ユーザー名>@<DBエイリアス名>
・Linuxの場合
clpplus -nw <ユーザー名>@<DBエイリアス名>
コマンドを実行すると、以下の画面が表示されます。
パスワードを入力すると、Db2へ接続されます。
4. おわりに
今回は、Db2 on Cloud / Db2 Warehouse on Cloud へのCLPPlus接続方法について 紹介しました。
Webコンソールでは、環境に合わせた接続手順やリソースが 表示されていますので、
実行の際には、そちらも参照すると良いでしょう。
補足(その他の接続方法)
冒頭に挙げた Db2 on Cloud/Db2Wocへの接続方法について、
詳細は以下リンク先をご参照ください。
-
CLPを使用した接続
参考情報:
・[IBM Cloud資料:Db2 on Cloud] IBM ツールへの接続
・[IBM Cloud資料:Db2 Warehouse on Cloud] IBM ツールへの接続 -
REST API を使用した接続
参考情報:
・[Db2 on Cloud] REST API
・[IBM Cloud資料:Db2 on Cloud] REST API
・[Db2 Warehouse on Cloud] REST API
・[IBM Cloud資料:Db2 Warehouse on Cloud] REST API -
プログラム言語を使用した接続
参考情報:
・[Db2 on Cloud] プログラムによる接続
・[IBM Cloud資料:Db2 on Cloud] ドライバー・パッケージを使用したプログラムによる接続
・[Db2 Warehouse on Cloud] プログラムによる接続
・[IBM Cloud資料:Db2 Warehouse on Cloud] ドライバー・パッケージを使用したプログラムによる接続 -
IBM/サード・パーティーのツールからの接続
参考情報:
・[Db2 on Cloud] IBM またはサード・パーティーのツールの Db2 データベースへの接続
・[IBM Cloud資料:Db2 on Cloud] IBM ツールへの接続
・[IBM Cloud資料:Db2 on Cloud] サード・パーティー・ツールとの接続
・[Db2 Warehouse on Cloud] IBM またはサード・パーティーのツールの Db2 データベースへの接続
・[IBM Cloud資料:Db2 Warehouse on Cloud] IBM ツールへの接続
・[IBM Cloud資料:Db2 Warehouse on Cloud] サード・パーティー・ツールとの接続
参考情報
・[Db2 on Cloud]Connecting CLPPlus to a Db2 database
https://www.ibm.com/docs/en/db2oc?topic=integration-connecting-clpplus
・[IBM Cloud資料:Db2 on Cloud]ドライバー・パッケージ
https://cloud.ibm.com/docs/Db2onCloud?topic=Db2onCloud-drvr_pkg
・[Db2 Warehouse on Cloud]Connecting CLPPlus to a Db2 database
https://www.ibm.com/docs/en/db2woc?topic=integration-connecting-clpplus
・[IBM Cloud資料:Db2 Warehouse on Cloud]Db2 Warehouse on Cloud ドライバー・パッケージ
https://cloud.ibm.com/docs/Db2whc?topic=Db2whc-dr_pkg