幅のある移動

今回は paiza の「幅のある移動」の問題に挑戦！

問題概要

✔ 問題の目的

マップ上を移動し、通ったマスを '*' に書き換えて最終マップを出力する。

✔ 与えられる情報

• マップサイズ：H 行 × W 列
• マップ内容：
  • . → 移動可能
  • # → 障害物（通れない）
• 開始位置：(sy, sx) ※必ず .
• 移動回数 N
• N 個の移動指示
  • d_i → L or R（左/右回転）
  • l_i → 移動マス数（最大20）

✔ 移動ルール

• 初期の向きは 北（N）。
• L/R によって向きが変わる。
• 各指示ごとに、向きを変えてから l_i マス進む。
• 移動中に
  • マップ外へ出る
  • 障害物 # に当たる
    → そこまでの移動分だけ '*' を付けて 全ての移動を打ち切る。
• 最初の位置も '*' にする。

✔ 移動可能の定義

移動先が

• マップ範囲内
• .（障害物ではない）

の両方を満たす場合。

✔ 出力

• 移動経路に '*' が付いた H 行のマップ

✔ 入力される値

H W sy sx N        
S_0     
...     
S_(H-1)     
d_1 l_1     
...     
d_N l_N

入力例:

10 10 4 5 3
.......#..
..........
..........
#.........
..........
......#...
..........
....#.....
...#......
..........
L 3
R 1
R 3

出力例:

.......#..
..........
..........
#.****....
..****....
......#...
..........
....#.....
...#......
..........

✅OK例：

const rl = require('readline').createInterface({ input: process.stdin });

const lines = [];

rl.on('line', input => lines.push(input));

rl.on('close', () => {
    const [H, W, sy, sx, N] = lines[0].split(' ').map(Number);
    const gridS = lines.slice(1, H+1).map(line => line.split(''));
    const moves = lines.slice(H+1).map(line => line.split(' '));
    
    let x = sx;
    let y = sy;
    
    // 回転
    const turn = {
        N: { L: 'W', R: 'E' },
        S: { L: 'E', R: 'W' },
        E: { L: 'N', R: 'S' },
        W: { L: 'S', R: 'N' }
    }
    
    // 方向ごとの移動量
    const dy = { N: -1, S: 1, E: 0, W: 0 };
    const dx = { N: 0, S: 0, E: 1, W: -1 };
    
    // 初期値
    let dir = 'N'; 
    gridS[y][x] = '*';
    
    // 移動処理
    for (let i = 0; i < N; i++) {
        const d = moves[i][0]; // 左右の回転
        const l = Number(moves[i][1]); // 移動回数
        
        // 方向の更新
        dir = turn[dir][d];
        
        // 移動
        for (let j = 0; j < l; j++) {
            const ny = y + dy[dir];
            const nx = x + dx[dir];

            if (ny < 0 || ny >= H || nx < 0 || nx >= W || gridS[ny][nx] === '#') {
                gridS.forEach(s => console.log(s.join('')));
                return;
            } else {
                gridS[ny][nx] = '*';
            }
            
            y = ny;
            x = nx;
        }
    }
    
    gridS.forEach(s => console.log(s.join('')));
});

🧭 コード全体の流れ

① 入力の読み取り

• 標準入力を lines[] にすべて読み込む
• 1行目から H, W, sy, sx, N を取得
• 次の H 行をマップとして gridS に2次元配列で格納
• 残りの N 行を移動指示（方向回転 + 移動距離）として moves に格納

② 初期設定

• 今の座標を (x, y) にセット（sx, sy）
• 初期向きは 北（N）
• 現在地 gridS[sy][sx] を '*' に変更（通った場所マーク）

③ 回転ルールの定義

• 方向と L/R 回転の対応表 turn を用意
• 例：北で L → 西、北で R → 東

④ 移動量（dx, dy）の定義

• 各方向（N, S, E, W）に対して y, x がどう変化するか定義

⑤ N回の移動を順に処理

1. 移動指示 d_i（L or R）と l_i（歩数）を取り出す
2. 現在の向きを更新（turn[dir][d]）
3. 歩数 l 回だけ繰り返し移動
   • 次の座標 ny, nx を計算
   • 壁（#）か、範囲外なら →
     これまで歩いた分だけ '*' をつけた状態で出力して終了（以降の移動は無視）
   • 通れるなら '*' を付けて座標更新

⑥ 全移動が正常に終了したら

• 最終的なマップをすべて出力

📝まとめ

① 方角の管理（N, S, E, W の向きと回転）

• L/R で向きがどう変わるかの回転辞書を用意する
• 向きを決める → 動く

② 座標更新（dx, dy の使い方）

• 向きに応じて (y, x) をどのように増減させるか整理する。
• dx, dy を辞書（オブジェクト）で持つことでコードがシンプルになる。

③ マップ範囲チェック

• 0 ≤ ny < H
• 0 ≤ nx < W
  範囲外は即終了条件。

④ 障害物チェック

• grid[ny][nx] === '#' のとき進めない。

⑤ “できるところまで移動して終了” の処理

• 1歩ずつ進み、途中で壁/範囲外に当たれば即終了。
• "その手前まで" '*' を付ける点が重要。

⑥ 進んだマスを '*' に書き換える

• 開始地点も必ず '*'
• 移動中に通ったマスすべて '*'

⑦ 全移動が終わる or 途中終了したらマップを出力

• grid.forEach(row => console.log(row.join('')));
  で二次元配列を出力。

僕の失敗談(´;ω;｀)と解決法🐈