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【JSTQB FL】工場の社内SEがJSTQB FLを受験してみた【2024/10】

Last updated at Posted at 2025-10-29

はじめに

本記事は2024年10月某日に受験したJSTQB FLについての受験体験記的な内容となっている。
今後受験される方の参考になればと思い、当時を思い出しつつ記事にまとめた。

JSTQB FLとは

正式名称は「JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Level試験」
ソフトウェアテスト技術者資格認定組織のJSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)が運営している。
ざっくり言うとソフトウェアのテスト分野に特化した資格で、テスト技術者の入門的な立ち位置。

ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ (Ver12.4)ではレベル2に定義され、上位資格にAdvanced Levelがある。

テストはCBT方式で、試験時間は60分、問題は40問。26問以上の正答で合格。

受験のきっかけ

今やってる仕事に役立ちそうな資格だと思ったから

会社はAIやクラウド関連の資格取得を奨励しているが、社外にいる自分の仕事にはそれを活かせそうにない。
そこでITSSのスキルマップから合格しそう役に立ちそうな資格を探して見つけたのがJSTQBFLだった。

工場ではシステムのバグやエラーなどで生産や出荷が止まるとかなり重大な問題になるため、テストの重要性が非常に高い。

自分が製造したソフトウェアのテストはもちろん、外注した案件の受入テストを行う機会が増えていることもあり、資格が業務に活かせそうだと思ったのが1つ目の理由。

会社からの奨励

弊社には「資格試験合格一時金制度」といって、対象の資格試験に合格するとレベルに応じて報奨金を貰える制度がある。

資格も合格出来てお小遣いも稼げて一石二鳥!
ライブに行く資金を貯めるため、お小遣いが欲しかったのが2つ目の理由。

※ただし受験料は自腹、不合格だと報奨金は貰えない…
JSTQB FLの受験料は22,000円(税込)なので、何度か不合格になると一時金を貰ってもマイナスに…

社内に合格者がいなかったから

上記の「資格試験合格一時金制度」はもともとIPAの資格のみが対象で、ここ数年で対象資格がITSSのスキルマップに準拠するようになったため、少なくとも受験当時に社内で受験した・合格した人はいなかった。(たぶん)

最初に合格した人ってちょっと偉そうに見えるかなと思ったのが3つ目の理由。

試験時間が短かったから

ITSSのスキルマップに載っている資格試験の試験時間は2時間以上あるものが多いが、JSTQB FLは1時間と短い。

IPAのほぼ1日潰れる資格と比較すると拘束時間も少なく、子どもがいたりしてなかなか長時間家を空ける時間を作れない人でもサクッと受験できると思ったのが4つ目の理由。

学習開始時の知識・保有資格

テストに関する知識については業務内で行ってきたシステム開発やパッケージの導入などで経験した程度。
受験時の主な保有資格は以下の通り。
・基本情報技術者(2014秋)
・G検定(JDLA Deep Learning for GENERAL 2022 #3)

受験時期と学習スケジュール

2024年11月以降の試験から出題範囲が新シラバスに準拠する(≒範囲が広がる)ということで2024年10月末に受験日を設定。

他の合格者の情報をネットで調べると受験まで30~50時間程度学習を行っていたため、40時間以上の学習を目標に学習スケジュールを決定。

当初は7月からシラバスの読み込みを始める予定だったが、案の定計画通りに進まず…実際に受験に向けた学習を始めたのは受験日から40日ほど前で、受験までの総学習時間は41時間だった。

当初の学習スケジュール

学習時間 内容
7月 5時間 シラバス読む
8月 10時間 シラバス読む
9月 20時間 模擬試験+シラバス振り返り
10月 15時間 模擬試験+シラバス振り返り
合計 50時間 -

実際の学習スケジュール

学習時間 内容
7月 1時間 シラバス読む
8月 0時間 なし
9月 13時間 模擬試験
10月 27時間 模擬試験
合計 41時間 -

学習方法

本来は上記の通り、シラバスを読んでから模擬試験の解答を進める予定だったが、予定より学習開始が遅れたため、シラバスを読むよりも模擬試験を優先。

最初は昼休み1時間のうち30分を毎日模擬試験を解く時間に充てていたが、直前は帰宅後や土日も1~2時間ひたすら解いていた。

模擬試験にはQBOOKのテス友アプリを活用した。

PC・スマホから利用ができ、問題の解説はもちろん、章別の正答率や学習時間の記録などもできてとても便利。

ただし、問題数がそこまで多いわけではないため、何度も問題を解いていくとだんだんと問題と答えの組み合わせを絵として覚えてしまい、内容を分かってなくても問題を見るだけで答えが分かるという良くない状況へ陥ることに…

受験の感想と受験後

大分の某テストセンターで受験。CBTのため枠が空いていればいつでも受験できる。
自分が受験した時はたまたま他の受験者がいないタイミングだったので、のびのび受験できた。

事前の学習をQBOOKのテス友に頼り切っていたこともあり、「こんな問題みたことないよ…」という問題も多く、受験後は手ごたえもあまりない状況だったが、なんとか1回目の受験で合格できた。
時間配分もよく、全問回答後、後で見返したかった問題も見直すことができる程度だった。

受験後1週間~10日ほどするとメールで受験結果の通知があり、1か月くらいで合格証が郵送された。

これから受験する方へのアドバイス

シラバスをちゃんと読む

出題内容はすべてシラバスに書かれているので(当然だが)ちゃんと読んでおくことが重要。
自分はこれをやらずに模擬試験の解説のみで学習したので結構大変だった。

PDFで73ページもあり、JSTQBが行っている認定トレーニングではシラバスをもとに18時間55分の講義が必要らしいが、ひとまず全て目を通しておくことをおススメする。

模擬試験サイトを複数使う

最初はテス友でいいと思うが、だんだんと問題に慣れてしまうのである程度解けるようになった段階で他の模擬試験サイトに切り替えた方が良い。

有料、無料といろいろあるが、ちょっと調べただけでもいくつか出てくる。

時間配分に気を付け、全問回答する

試験時間は1時間で出題は40問、単純計算で1問にかけられる時間は1分30秒しかない。

なるべく1問を1分くらいで回答するくらいのペースが理想なので、「あ、答えこれだな」と確信した問題については回答したらすぐ次の問題に移った方が良い。

また、計算問題などで時間をかけたい場合はひとまず適当に回答をしてメモ用紙に問題番号を控えて、すべての問題の回答が終わってからメモを頼りに再度解きなおすといった方法も重要。
試験はすべて選択式なので、1つでも未回答の問題があるともったいない。

まとめ

ソフトウェアの開発手法も様々あり、最近ではAIを活用した開発なども増えてきているが、ソフトウェアの品質を担保する「テスト」の重要性は今後も変わらないと思う。

今までなんとなくやってきた「テスト」を知識として落とし込むことができるので、テストを行う人はもちろん、PLやPMを目指す人にもぜひトライしてもらいたい。

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