Cisco Packet Tracer8.0.1でDHCP機能を使いVLANごとにIPアドレスを配布する

はじめに

授業でL3SWのDHCP機能を使ってVLANごとにIPアドレスを配布するという課題をやったが調べてもなかなか記事が出てこなかったのでまとめる。

筆者の環境

・Packet Tracer8.0.1 64bit
・Windows10

ネットワーク構成図

今回はL3スイッチのDHCP機能を有効化しIPアドレスの配布を行う。
L2スイッチはCisco Catalyst 2960、L3スイッチはCisco Catalyst 3560を使う。

IPアドレス管理表

この表を基にVLANにIPアドレスを割り振る。

VLAN ID	VLAN名	IPアドレス	サブネットマスク
10	VLAN10	192.168.10.254	255.255.255.0
20	VLAN20	192.168.20.254	255.255.255.0
30	VLAN30	192.168.30.254	255.255.255.0

DHCPアドレス配布範囲

POOL名	IPアドレス配布範囲	デフォルトゲートウェイ
VLAN10	192.168.10.0~192.168.10.255	192.168.10.254
VLAN20	192.168.20.0~192.168.20.255	192.168.20.254
VLAN30	192.168.30.0~192.168.30.255	192.168.30.254

事前設定

PCのDHCPクライアント機能を有効化する。
そのためにDesktopのタブからIP ConfigurationのDHCPのボタンをオンにしておく。

コマンドリスト

L3SW

#  グローバルコンフィグレーションモードに遷移

enable
configure terminal

#  除外するIPアドレスを設定
#  今回はデフォルトゲートウェイに設定するIPアドレスを除外
#  各セグメントで配布するアドレスの第4オクテットを254としたものをデフォルトゲートウェイとする

ip dhcp excluded-address 192.168.10.254
ip dhcp excluded-address 192.168.20.254
ip dhcp excluded-address 192.168.30.254

#  VLANの作成
#  今回はVLAN10,20,30を使用

vlan 10
name VLAN10
exit
vlan 20
name VLAN20
exit
VLAN 30
name VLAN30
exit

#  各VLANインターフェイスにIPアドレスを設定しアクティブ状態にする
#  上記IPアドレス管理表を参考

interface vlan 10
ip address 192.168.10.254 255.255.255.0
no shutdown
exit
interface vlan 20
ip address 192.168.20.254 255.255.255.0
no shutdown
exit
interface vlan 30
ip address 192.168.30.254 255.255.255.0
no shutdown
exit

#  各FastEthernetに対応するVLANを割り当てる
#  上記ネットワーク構成図から読み取る

interface FastEthernet 0/1
switchport access vlan 10
exit
interface FastEthernet 0/2
switchport access vlan 20
exit
interface FastEthernet 0/3
switchport access vlan 30
exit

#  プールの作成とDHCPにより払い出されるアドレスの範囲を設定
#  上記DHCPアドレス配布範囲を参照
#  各セグメントで配布するアドレスの第4オクテットを254としたものをデフォルトゲートウェイとする

ip dhcp pool VLAN10
network 192.168.10.0 255.255.255.0
default-router 192.168.10.254
exit
ip dhcp pool VLAN20
network 192.168.20.0 255.255.255.0
default-router 192.168.20.254
exit
ip dhcp pool VLAN30
network 192.168.30.0 255.255.255.0
default-router 192.168.30.254
exit

#  L2SWとL3SW間でVLANIDが違うためCDPが通知してくる
#  DHCPによるIPアドレス配布に問題はないがL3SWのCLIがCDPによるログで埋まってしまうため入力する

no cdp run

ステータス確認

作成した内容を確認していく。

VLAN情報

作成したVLANにインターフェイスが割り当てられているか確認

#show vlan

DHCP情報

作成したプールのアドレス配布範囲があっているか、除外したIPアドレスは反映されているかを確認

#show ip dhcp pool

PCの確認

各セグメントのPCにIPアドレスが配布されているかの確認
DesktopのタブからCommand promptを選択後、コマンドラインに下記コマンドを入力

C:\>ipconfig

セグメントごとに正しいIPアドレスが設定されていたら成功

終わりに

誤字脱字があったらすみません