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どうしてテクサポからサイバーセキュリティに迷い込んだのか?

Last updated at Posted at 2025-12-08

アンチウイルスのポップアップと深夜のSIEMログに育てられた男の話

2013年に卒業した頃の私は、「よし、人生これからシンプルにいこう」と思っていました。

その頃の私に、
「将来サイバーセキュリティやってるよ」
と言ったら、間違いなく笑いながらカップ麺を吹き出していたでしょう。

でも人生とは、時々こっちの意志とは関係なく、急に裏口から忍び寄ってきて、
“ログ見ろ…”
と囁き、気付けばセキュリティの沼にずぶずぶ沈んでいく…
そんな不思議な世界です。

これは私が “迷い込んだ” キャリアの物語。

これは私が “迷い込んだ” キャリアの物語。

2013年:平和だった「アプリケーションテスト3年間」

卒業後、私はアプリケーションテスターとしてスタートしました。

3年間の仕事は、ざっくり言うと…

「これバグじゃない?」と永遠に言い続ける職業。

ひたすらクリックし、壊し、直し、再テストし、そしてまた壊す。
Bugzillaのチケットと誰も読まないレポートを武器に戦う日々。

ストレスも少なかった。
生活も安定してた。
…これが最大のフラグでした。

アンチウイルス・テクサポ時代:サイバーの入口(事故)

その後、アンチウイルス製品のテクニカルサポートに転職。
名前だけ聞くとかっこいいですよね?

実際はこうです。

●「その“無料iPhoneプレゼント”は絶対クリックしないでください!」
●「そのポップアップ、うちの製品じゃないです。地球のものでもありません」
●「アンチウイルスを17個入れても17倍安全にはなりません」

もう、インターネットの深淵との戦い。
この頃から、意図せず サイバーセキュリティの知識が増えていきました。

泳ぎ方を教わる前に海に投げ込まれた感じです。
しかも隣でイルカとサメが「がんばれ」って顔で見てくるタイプ。

SOCレベル1:夜勤とアラートとコーヒーの地獄

そしてついにSOCへ。
セキュリティオペレーションセンター。

ここで睡眠リズムが死にました。

SOCレベル1は、サイバー界の新入社員バトルロイヤル:

●アラートが鳴る
●焦る
●ベテランは冷静に見える
●でも内心全員焦ってる

SIEMの画面は株価チャートみたいにぐちゃぐちゃだし、調査してもよく分からないし、分かった頃にはもう次のアラート。

でもこの時、私は気付きました。

「…何これ、楽しいぞ?」
そして
「でも逃げられなくなった気がするぞ…?」

エンドポイント&Webセキュリティ:いきなりの“上級者モード”

気付けば役職が上がり、エンドポイントとWebのセキュリティ担当に。
もうアラートを見るだけじゃない。
攻撃を止めて守る側 になったのです。

学んだことはたくさん。

●EDR、SASE、ZTNA とかいう呪文
●金曜日だけ壊れる謎のポリシー
●開発者とセキュリティ担当の相互恐怖関係
●本番環境で壊した時の心の痛み

カオスだったけど、
「いよいよ本物のセキュリティしてるな俺」
と感じ始めた時期でもあります。

現在:フィンテック会社のITセキュリティエンジニア(まだ苦しんでる)

そして今。
私はフィンテック会社のITセキュリティエンジニアをやっています。

そう、あの頃ポップアップと戦っていた私が、
今は会社の命(?)を守っているのです。

理解できないもの?
毎日あります。
苦しんでる?
もちろんです。
ググる頻度?
「ファイアウォール 怒ってる 理由」とかね。

でも、これがサイバーセキュリティの魅力。
誰も全部は分からない。
全員フーディー着てログ眺めて震えてる。

そして学んだこと

●キャリアは直線じゃない。私のは完全にパスタ曲線。
●変な仕事でも全部役に立つ(アンチウイルス17個事件含む)。
●セキュリティは謎解きと事故対応のハイブリッド。
●悩んでOK。みんな悩んでる。それが業界文化。

まとめ:気付いたらセキュリティにいた話

私はサイバーセキュリティを“選んだ”わけじゃない。
向こうが急に私にぶつかってきただけ。

でも、いまはこの世界が好きです。
たまにログに泣かされるけど。

もし、「自分もサイバーに行けるかな?」と悩んでいる人がいたら、こう言いたい。
迷い込んだ私でもできたんだから、あなたはもっと上手に入れる。

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