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RTX 5090時代のメモリ選び完全ガイド:DDR4は使える?DDR5のどれを選ぶ?AI用途ならVRAMが重要な理由

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はじめに:RTX 5090を買ったのに、メモリで悩む日々

RTX 5090を手に入れた(あるいは狙っている)あなた。おめでとう。32GBのGDDR7、21,760 CUDAコア、575Wの消費電力という、文字通りの「怪物」だ。

でも、ちょっと待ってほしい。

「手持ちのDDR4メモリって使えるの?」
「DDR5って5600とか6000とかあるけど、どれがいいの?」
「そもそもAI用途ならシステムメモリよりVRAMが大事って聞いたけど、本当?」

実はこのあたり、ネット上でも情報が錯綜している。今回は、RTX 5090(というかBlackwell世代のGPU全般)とシステムメモリの関係を、徹底的に整理していこう。


TL;DR(忙しい人向けまとめ)

質問 回答
DDR4でRTX 5090は動く? 動く。ただし最新プラットフォームではDDR5推奨
なぜDDR4が使えないと言われる? マザーボード側の対応の問題。GPU自体は関係ない
DDR5のおすすめ速度は? DDR5-6000 CL30がコスパ最強の「スイートスポット」
メーカーの相性問題は? ブランドよりQVL(互換性リスト)確認が重要
AI用途でVRAMが重要な理由 LLMのパラメータはVRAMに載せないと10〜100倍遅くなる
コスパ最強の選択肢 DDR5-6000 CL30 32GB(2x16GB)キット

1. 大前提:DDR4/DDR5とGPU(GDDR7)は別物

まず、多くの人が混乱しているポイントを整理しよう。

メモリの種類を整理

種類 正式名称 用途 接続先
DDR4/DDR5 Double Data Rate 4/5 システムメモリ(RAM) CPU・マザーボード
GDDR6/GDDR7 Graphics DDR 6/7 ビデオメモリ(VRAM) GPU(グラフィックカード)
HBM3e High Bandwidth Memory AI/HPC向け データセンターGPU

これらは完全に別のものだ。物理的な接続場所も、用途も、規格も異なる。

RTX 5090に搭載されている32GB GDDR7は、グラフィックカード上のメモリ。一方、DDR4やDDR5は、マザーボード上のメモリスロットに挿すシステムメモリ。

つまり、RTX 5090がDDR4対応かDDR5対応かという問い自体がナンセンスなのだ。GPUはPCIeスロットに接続され、システムメモリの規格とは直接関係がない。


2. DDR4マザーボードでRTX 5090は動くのか?

結論:動く。ただし...

技術的には、DDR4マザーボードにRTX 5090を挿して動かすことは完全に可能だ。

GPUが必要とするのは:

  • PCIeスロット(x16推奨、PCIe 4.0以上が望ましい)
  • 十分な電源供給(1000W以上のPSU推奨)
  • 物理的なスペース(304mm x 137mmの巨体が入るケース)

システムメモリがDDR4だろうがDDR5だろうが、GPU自体は気にしない。

「使えない」と言われる本当の理由

ただし、実用上の問題がある。

理由1:最新CPUプラットフォームはDDR5専用が主流

Intel Arrow Lake(第15世代Core Ultra)やAMD Ryzen 9000シリーズを搭載するZ890やX870マザーボードは、ほぼDDR5専用だ。

"AMD's current flagship X870/X870E chipset brings continued support for PCIe 5.0... A downside of this motherboard is that it is only compatible with DDR5 RAM, whereas LGA 1700 motherboards are compatible with DDR4 RAM as well."

「AMDの現行フラグシップX870/X870EチップセットはPCIe 5.0を継続サポートしている...このマザーボードの欠点は、DDR5 RAMにのみ対応しており、LGA 1700マザーボードのようにDDR4 RAMにも対応していないことだ。」

— PC Guide
https://www.pcguide.com/motherboard/guide/best-for-rtx-5090/

RTX 5090のポテンシャルを最大限に引き出すには、Core i9-14900KやRyzen 9 9950Xクラスの最新CPUが推奨される。これらのCPUを使うなら、必然的にDDR5対応マザーボードを選ぶことになる。

理由2:DDR4プラットフォームではCPUボトルネックの可能性

DDR4対応のZ690/B660マザーボードを使うこと自体は可能だ。しかし、そこに搭載できるCPU(12〜14世代Core)では、RTX 5090のパフォーマンスを1440p以下の解像度で十分に引き出せない可能性がある。

"32GB of DDR5 RAM is the new baseline for a balanced system... Pairing a GPU this powerful with anything below a Core i9-14900K or Ryzen 9 9950X could lead to CPU bottlenecks at 1440p or lower resolutions."

「32GB DDR5 RAMは、バランスの取れたシステムの新しい基準だ...このGPUをCore i9-14900KやRyzen 9 9950X以下のCPUと組み合わせると、1440p以下の解像度でCPUボトルネックが発生する可能性がある。」

— ComputerCity
https://computercity.com/hardware/video-cards/is-your-pc-ready-for-the-rtx-5090-specs-power-supply-and-cooling-guide

理由3:PCIe帯域幅の問題(ただし影響は軽微)

DDR4世代のマザーボードはPCIe 4.0が主流で、PCIe 5.0対応は少ない。RTX 5090はPCIe 5.0 x16接続だが、下位互換性がある。

実際のところ、ゲーミング用途ではPCIe 4.0でも性能差は1%未満というテスト結果が出ている。レイトレーシング付き4Kゲームでようやく差が見え始める程度だ。

まとめ:DDR4マザーボードでRTX 5090を使う場合

  • 動作は可能だが、システム全体のバランスを考えると推奨しにくい
  • 新規にRTX 5090を購入するなら、DDR5対応の最新プラットフォームへの移行を強く推奨
  • 既存のDDR4システムをそのまま使いたいなら、RTX 5080や5070 Tiの方が現実的な選択肢かもしれない

3. DDR5の規格を徹底解説:4800から8000まで何が違う?

DDR5を選ぶとなると、次の問題は「どの速度を選ぶか」だ。

DDR5の主要規格一覧

規格名 転送速度 JEDEC標準 備考
DDR5-4800 4800 MT/s JEDEC基本速度
DDR5-5200 5200 MT/s AMD公式サポート上限
DDR5-5600 5600 MT/s Intel公式サポート上限
DDR5-6000 6000 MT/s AMD推奨スイートスポット
DDR5-6400 6400 MT/s Arrow Lake CUDIMM標準
DDR5-6800 6800 MT/s XMP/EXPO オーバークロック領域
DDR5-7200 7200 MT/s XMP/EXPO オーバークロック領域
DDR5-7600 7600 MT/s XMP/EXPO オーバークロック領域
DDR5-8000 8000 MT/s XMP/EXPO ハイエンドOC領域

**JEDEC(ジェデック)**は半導体業界の標準化団体。JEDEC標準に準拠した速度は、XMP/EXPOなしでも安定動作が期待できる。

**XMP(Intel)/ EXPO(AMD)**は、メモリメーカーが設定したオーバークロックプロファイル。これを有効にすることで、JEDEC標準を超える速度で動作させられる。

速度別の特徴

DDR5-4800〜5600:エントリーゾーン

JEDEC標準の安定動作が期待できる。ただし、パフォーマンスは控えめ。TechPowerUpのベンチマークでは、DDR5-4800とDDR5-6000の間には明確な性能差がある。

DDR5-6000:スイートスポット

多くのレビューサイトとベンチマークが一致して推奨するのが、この速度帯だ。

"DDR5-6000 strikes the best balance between performance and cost, making it the recommended sweet spot for most users. For optimal results, look for memory with tight timings, such as 6000 CL30."

「DDR5-6000はパフォーマンスとコストのバランスが最も優れており、ほとんどのユーザーに推奨されるスイートスポットだ。最適な結果を得るには、6000 CL30のようなタイトなタイミングのメモリを探すとよい。」

— TechPowerUp
https://www.techpowerup.com/review/ddr5-memory-performance-scaling-with-amd-zen-5/22.html

AMD Ryzenの場合、DDR5-6000でメモリコントローラ(UCLK)を1:1比率で動作させられることが多く、レイテンシ面で有利。

DDR5-6400:Intel Arrow Lakeの新標準

Intel Arrow Lake(Core Ultra 200シリーズ)は、CUDIMM(Clocked Unbuffered DIMM)対応により、DDR5-6400がJEDEC標準として設定された。

"Arrow Lake also supports CUDIMM DDR5 memory standard that allows for higher default speed of 6400 MT/s."

「Arrow LakeはCUDIMM DDR5メモリ標準もサポートしており、デフォルト速度6400 MT/sを可能にしている。」

— Wikipedia (DDR5 SDRAM)
https://en.wikipedia.org/wiki/DDR5_SDRAM

DDR5-6800〜8000:ハイエンドOC領域

DDR5-7200以上は、主にベンチマーカーやオーバークロッカー向け。実用上の性能向上は逓減し、電力消費と発熱が増加する傾向がある。

"Starting at the highest frequency, DDR5-8000 delivers impressive specifications, but the loose timings and increased power consumption make it more of a prestige achievement than a perfect solution."

「最高周波数のDDR5-8000から始めると、印象的な仕様を提供するが、緩いタイミングと増加した消費電力により、完璧なソリューションというよりは威信的な達成となる。」

— TechPowerUp
https://www.techpowerup.com/review/ddr5-memory-performance-scaling-with-amd-zen-5/22.html

CL(CAS Latency)の重要性

速度だけでなく、**CL値(CASレイテンシ)**も重要だ。

製品例 速度 CL 実効レイテンシ
DDR5-4800 CL40 4800 MT/s 40 16.67ns
DDR5-6000 CL36 6000 MT/s 36 12.00ns
DDR5-6000 CL30 6000 MT/s 30 10.00ns
DDR5-6400 CL32 6400 MT/s 32 10.00ns

実効レイテンシ = (CL / 速度) × 2000

つまり、DDR5-6000 CL30とDDR5-6400 CL32は、理論上同じレイテンシということになる。速度が高くてもCLが緩いと、実際の体感速度は変わらない。

結論:DDR5-6000 CL30が最もコスパの良い選択肢


4. メーカー別の相性問題:G.Skill、Corsair、Kingston、どれを選ぶ?

結論から言うと:ブランドより「QVL」を確認せよ

DDR5メモリの主要ブランドは:

  • G.Skill(Trident Z5、Flare X5、Ripjaws)
  • Corsair(Dominator Platinum、Vengeance)
  • Kingston(Fury Beast、Fury Renegade)
  • Crucial(Micron系、JEDEC準拠が多い)※2026年2月で出荷終了
  • TeamGroup(T-Force Delta、T-Create)

どのブランドも、同じ速度・タイミングなら性能差はほぼない。違いが出るのは:

  • 使用されているメモリチップ(IC)の品質
  • ヒートスプレッダのデザイン・冷却性能
  • RGBライティングの有無
  • 保証期間とサポート品質

メモリチップ(IC)の種類

DDR5メモリの中身は、主に3社のチップが使われている:

メーカー 代表的なIC 特徴
SK Hynix A-die、M-die 高クロック耐性、オーバークロック向き
Samsung B-die タイトタイミングに強い、安定性高い
Micron - JEDEC準拠製品に多い、安価

"G Skill, particularly through its Trident Z and Ripjaws series, has built a reputation among overclockers for using top-bin Samsung B-die or Hynix M-die memory chips. These ICs respond exceptionally well to manual tuning."

「G.Skillは、特にTrident ZおよびRipjawsシリーズを通じて、トップビンのSamsung B-dieまたはHynix M-dieメモリチップを使用することでオーバークロッカーの間で評判を築いてきた。これらのICは手動チューニングに非常によく反応する。」

— Alibaba Product Insights
https://www.alibaba.com/product-insights/g-skill-vs-corsair-ram-are-you-wasting-money-on-the-wrong-brand.html

QVL(Qualified Vendor List)の確認方法

最も重要なのは、マザーボードのQVLリストを確認することだ。

QVLとは、マザーボードメーカーが実際にテストして動作確認済みのメモリリスト。これに載っているメモリを選べば、相性問題のリスクを大幅に減らせる。

確認手順:

  1. マザーボードメーカーのサポートページにアクセス
  2. 「Memory/DRAM Support」または「QVL」を探す
  3. 使用予定のCPUとメモリ速度でフィルタリング
  4. リストに載っているメモリ型番を選ぶ

ブランド別の傾向(参考程度に)

ブランド 傾向
G.Skill オーバークロック耐性高い、AMD EXPO対応が充実、コスパ良好
Corsair 安定性重視、iCUEソフトウェア連携、やや割高
Kingston 中価格帯で信頼性高い、XMP/EXPO両対応製品あり
Crucial JEDEC準拠が多く安定、オーバークロックは控えめ
TeamGroup コスパ重視、ハイエンド製品も展開

"For a Zen 4-based system, using DDR5-6000 CL30 memory is ideal, with a 32GB kit costing as little as $85 and at most $105."

「Zen 4ベースのシステムには、DDR5-6000 CL30メモリが理想的で、32GBキットは85ドルから最大105ドル程度で購入できる。」

— TechSpot
https://www.techspot.com/review/2866-ddr5-ram-stock-vs-xmp-expo/

※ただし、これは2024年時点の価格。2025年末の価格高騰後は2〜3倍になっている点に注意。


5. AI用途でVRAMが重要、システムRAMが重要でない理由

ここからは、ローカルAI(LLM推論など)を考えている人向けの話。

LLMの動作原理:なぜVRAMが必要か

LLM(大規模言語モデル)は、数十億〜数千億の「パラメータ」を持つ。これらのパラメータは、推論時にメモリに読み込まれる必要がある。

VRAMが重要な理由は「速度」

"VRAM provides much faster access to these parameters than regular RAM, which is crucial for quick text generation."

「VRAMは通常のRAMよりもはるかに高速にパラメータにアクセスでき、これは高速なテキスト生成に不可欠だ。」

— Maximilian Schwarzmüller
https://maximilian-schwarzmueller.com/articles/llms-gpu-cpu-vram-ram/

VRAM vs システムRAMの性能差

Puget Systemsのテストによると、VRAMに収まりきらないモデルをシステムRAMにオーバーフローさせると:

"LM Studio allowed it to overflow into system memory, so it still ran – but it took almost 30 times longer to answer the question than the 12 billion parameter variant."

「LM Studioはシステムメモリへのオーバーフローを許可したため、実行は可能だった - しかし、質問に回答するのに12Bパラメータ版の約30倍の時間がかかった。」

— Puget Systems
https://www.pugetsystems.com/labs/articles/sizing-vram-to-generative-ai-and-llm-workloads/

30倍遅い。これが、VRAMが決定的に重要な理由だ。

VRAMの必要量計算

LLMのVRAM必要量は、おおよそ以下の式で計算できる:

必要VRAM (GB) ≈ パラメータ数 (B) × 精度係数

精度 係数 7Bモデルの場合
FP32 4 28GB
FP16/BF16 2 14GB
INT8 1 7GB
INT4 (Q4) 0.5 3.5GB

例えば、Llama 3.1 70Bモデルを動かすには:

  • FP16: 70 × 2 = 140GB → 一般的なGPUでは無理
  • Q4量子化: 70 × 0.5 = 35GB → RTX 5090(32GB)でギリギリ

RTX 5090のAI用途での立ち位置

RTX 5090の32GB GDDR7は、コンシューマーGPUとしては最大容量だ。これで:

  • 余裕で動く: 7B〜13Bモデル(FP16)、70Bモデル(Q4/Q5量子化)
  • ギリギリ動く: 70Bモデル(Q8量子化)
  • 動かない: 70Bモデル(FP16)、405Bモデル

より大きなモデルを動かしたい場合は:

  • 複数GPUでVRAMを合算
  • Apple Siliconの統合メモリ(64GB以上のMac)
  • クラウドサービス(H100/A100搭載サーバー)

システムRAMは「保険」として重要

とはいえ、システムRAMが完全に無駄というわけではない。

  1. オーバーフロー対応: VRAMに収まりきらない場合のバッファとして機能
  2. プリプロセス/ポストプロセス: モデルのロード時やテキスト処理時に使用
  3. その他のアプリケーション: ブラウザやIDEなど、同時に動かすアプリ用

結論:AI用途ならVRAMを最優先、システムRAMは32GBあれば十分


6. コスパ最強のDDR5選び:結論

ここまでの情報を踏まえて、用途別のおすすめを整理しよう。

ゲーミング用途

推奨構成:DDR5-6000 CL30 32GB(2x16GB)

理由:

  • AMD/Intel両プラットフォームでスイートスポット
  • CL30のタイトタイミングで実効レイテンシが優秀
  • 32GBあれば、現行ゲームで容量不足になることはまずない

具体的な製品例(2025年12月時点、価格高騰前の参考価格):

  • G.Skill Flare X5 DDR5-6000 CL30 32GB:$98前後
  • Kingston Fury Beast DDR5-6000 CL30 32GB:$105前後
  • Corsair Vengeance DDR5-6000 CL30 32GB:$110〜125前後

クリエイティブ用途(動画編集、3Dレンダリング)

推奨構成:DDR5-6000 CL30〜36 64GB(2x32GB)

理由:

  • 大規模プロジェクトでは64GBが安心
  • 速度よりも容量が効く用途が多い
  • デュアルランクモジュールで帯域幅向上

AI/LLM用途

推奨構成:DDR5-6000 CL30〜36 32GB(最低限)

理由:

  • VRAMが決定的に重要。システムRAMは優先度低い
  • 32GBあれば、モデルロード時のオーバーフローに対応可能
  • 浮いた予算はVRAM容量の大きいGPU(または複数GPU)に回すべき

予算別おすすめ

予算 構成 用途
最低限 DDR5-5600 CL40 16GB ライトゲーミング
標準 DDR5-6000 CL30 32GB ゲーミング、一般用途
余裕あり DDR5-6000 CL30 64GB クリエイティブ、AI
ハイエンド DDR5-6400+ CL32 96GB〜 本格AI、プロ用途

7. 購入前のチェックリスト

DDR5メモリを購入する前に、以下を確認しよう:

必須チェック項目

  • マザーボードのQVLリストを確認したか?
  • XMP/EXPO対応を確認したか?(Intel: XMP、AMD: EXPO)
  • 電圧要件を確認したか?(1.1V〜1.45V、高電圧=発熱注意)
  • 物理的な干渉はないか?(CPUクーラーとの干渉、特に背の高いヒートスプレッダ)
  • デュアルチャネル構成で購入するか?(2枚組キット推奨)

避けるべきこと

  • 異なるキットの混合:同じメーカー・同じ型番でも、別購入だとタイミングが微妙に異なる可能性
  • 激安の無名ブランド:この時期、偽造品リスクも高まっている
  • 必要以上の容量:AI用途でない限り、128GB以上は過剰投資

おわりに:メモリ高騰時代をどう乗り切るか

2025年末の今、DDR5メモリは異常な価格高騰の真っ只中にある。本来1万円程度で買えた32GBキットが3万円以上になっている。

こんな時期に「コスパ最強」を語るのは虚しさもあるが、それでもDDR5-6000 CL30が技術的に最もバランスの取れた選択肢であることは変わらない。

RTX 5090という怪物を手に入れたなら、システム全体のバランスを考えて、適切なメモリを選んでほしい。そして、AI用途を考えているなら、VRAMこそが王様であることを忘れずに。

価格が落ち着くまで待てるなら待つのも手だ。待てないなら...覚悟を決めて、必要最低限を買おう。


参考リンク集

公式ドキュメント・規格情報

Wikipedia - DDR5 SDRAM
https://en.wikipedia.org/wiki/DDR5_SDRAM
JEDEC規格の詳細、対応プラットフォームの情報。

Crucial - Everything about DDR5 RAM
https://www.crucial.com/articles/about-memory/everything-about-ddr5-ram
DDR5の基本的な技術解説。

ベンチマーク・レビュー

TechPowerUp - DDR5 Memory Performance Scaling with AMD Zen 5
https://www.techpowerup.com/review/ddr5-memory-performance-scaling-with-amd-zen-5/22.html
各速度帯の詳細な性能比較。

TechSpot - Cheap vs. Premium DDR5: Stock vs. EXPO/XMP Memory
https://www.techspot.com/review/2866-ddr5-ram-stock-vs-xmp-expo/
ゲーミング性能の実測データ。

Puget Systems - Impact of DDR5 Speed on Content Creation Performance
https://www.pugetsystems.com/labs/articles/impact-of-ddr5-speed-on-content-creation-performance-2023-update/
クリエイティブ用途での性能比較。

AI/LLM関連

Puget Systems - Sizing VRAM to Generative AI & LLM Workloads
https://www.pugetsystems.com/labs/articles/sizing-vram-to-generative-ai-and-llm-workloads/
VRAMサイジングの実践的ガイド。

Maximilian Schwarzmüller - Why LLMs Need GPUs and VRAM
https://maximilian-schwarzmueller.com/articles/llms-gpu-cpu-vram-ram/
LLMとVRAMの関係の分かりやすい解説。

Hugging Face - Optimizing LLMs for Speed and Memory
https://huggingface.co/docs/transformers/v4.35.0/en/llm_tutorial_optimization
量子化やFlash Attentionなどの最適化技術。

RTX 5090関連

TechPowerUp - NVIDIA GeForce RTX 5090 Specs
https://www.techpowerup.com/gpu-specs/geforce-rtx-5090.c4216
RTX 5090の詳細スペック。

PC Guide - Best motherboards for RTX 5090 in 2025
https://www.pcguide.com/motherboard/guide/best-for-rtx-5090/
RTX 5090対応マザーボードの選び方。


この記事は2025年12月9日時点の情報に基づいています。メモリ市場は日々変動していますので、購入を検討される際は最新情報をご確認ください。

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