豊橋技術科学大学ロボコン同好会,回路班のGavadyです.
2023年年末に,3回目の基板発注をし,年明けすぐに届きました.今回もお馴染みJLCPCBに基板の製作をお願いしました.
届いた物☆紹介
届いた基板の紹介です.といっても,今回の発注は以前までに作った基板の量産が目的だったので,内容は以前とほとんど変わりません.なので,今回は基板の紹介はしません.
届いた箱をよく見てみると,見慣れないものが同封されていました.
クリスマスカードみたいですね.中を開いてみると,
JLCPCB's Top 10 Changes for 2023(JLCPCBの今年変わった10のこと)と書かれています.
気になったので,詳しく調べてみました.
クリスマスカード☆内容
チョットエイゴワカンナイので,まずは日本語訳してみます.
翻訳☆
- Added CNC Machining and a platform for Selling Machinical Parts.
➞CNC 加工と機械部品販売用のプラットフォームを追加しました. - Introduc sub-brands JLC3DP (JLC3DP.COM) and JLCMC (JLCMC.COM).
➞サブブランド JLC3DP (JLC3DP.COM) および JLCMC (JLCMC.COM) を導入しました. - Reconnected face-to-face at global exhibitions post-pandemic with customers.Excited for the physical meet-up with you next year!
➞パンデミック後の世界的な展示会で顧客と再び対面でつながることができました.来年あなたと実際に会えることを楽しみにしています! - A Expanded PCB materials including Flexible & High Frequency PCBs , bothsupporting PCB Assembly
➞フレキシブルおよび高周波 PCB を含む PCB 材料が拡張され、どちらも PCB アセンブリをサポートします. - Upgraded via-in-pad (POFV technology) and 2u ENIG finish at no extra cost for 6-20 layer PCBs.
➞アップグレードされたビアインパッド (POFV テクノロジー) と 2u ENIG 仕上げは、6 ~ 20 層の PCB を追加コストなしで実現します. - Launched Parts Consignment Service, allowing sending components for surface mounting at JLC factories.
➞JLCの工場で表面実装用の部品を発送できる部品委託サービスを開始 - Optimized 3D printing costs, resulting in reduced prices Starting from $0.3 per Print.
➞3D プリントのコストが最適化され、価格が削減されました。1プリントあたり 0.3 ドルからできます. - Obtained ISO27001 and ISO/IEC 27701 certifications, exceptional information security and privacy management.
➞ISO27001およびISO/IEC27701の認証を取得し、優れた情報セキュリティとプライバシー管理を強化しています. - Established New SMT and CNC Automation Factories, integrating Multiple Industrial-grade 3D Printers to boost production capacity.
➞新しい SMT および CNC 自動化工場を設立し、複数の工業用グレードの 3D プリンターを統合して生産能力を向上させました. - Optimized various channels for global logistics that led to a 1-7 day reduction in
delivery time, along with a 3%-20% decrease in shipping fees for specific weight
ranges.
➞グローバル物流向けにさまざまなチャネルを最適化することで、配達時間が 1 ~ 7 日短縮され、特定の重量範囲の配送料が 3% ~ 20% 削減されました.
詳しい☆調査
今回は,10このうちの5個を紹介します.
CNC加工と機械部品販売用のプラットフォームを追加しました
このサイトのことみたいです.どちらも次で紹介するサブブランドのトップページにありました.
今回初めてこれらのサイトを覗いたのですが,ねじやキャスターなど,ホームセンターみたいな品ぞろえです.それに加え,リニアブッシュやスライドレール・カップリング,タイミングベルトといった機械部品も売ってますね.ミスミとかモノタロウにも引けを取らない品ぞろえです!
3DプリントやCNCのサービスを提供しているようです!
サブブランドを導入しました
ひとつ前の章でも出てきましたが,「JLCMC」と「JLC3DP」というサイトが誕生したようです.JLCMCのほうは,機械部品の販売.JLC3DPは,3DプリントとCNCマシニングサービスの提供をしています.また,3Dプリントするための3Dデータも提供しているみたいです.機会があれば試してみたいです!
世界的な展示会で顧客と再び対面でつながることができました
CEATEC 2023に出展していたようです.
(CEATEC 2023でのJLCPCBのブース.出典:展示会ドットコム https://jmesse.com/20231017397/)
また,2024/1/24から東京ビッグサイトで開催されるネプコンジャパン2024にも出展したようです.会場で会うとプレゼントがもらえたみたいです.(行きたかったな)https://jlcpcb.com/RGE/NEPCONJP?from=JPY
PCB材料が拡張され、どちらもPCBアセンブリをサポートします
どうやら去年からフレックス基板を$15から発注できるようになったみたいです.某Youtuberさんが,鉄道模型用?にフレックス基板にLEDを実装した基板を販売していたような気がします.
ビアインパッド(POFV テクノロジー)と2u ENIG仕上げは,6~20層のPCBを追加コストなしで実現します.
Via-in-Pad
Via-in-Padという言葉を目にしたことがなかったので調べてみました.
どうやらVia-in-Padというのは,表面実装のパッド内にあるビア穴のことのようです.パッド内にビア穴があると,はんだ付けするときにその穴からはんだが流出し,安定してはんだ付けすることができなくなってしまいます.そこで,登場するのがPOFV テクノロジーです.
POFV テクノロジー
POFV テクノロジーは,パッドにあるビア穴を埋める技術のようです.
(https://jlcpcb.com/blog/32-Free-Via-in-Pad-on-6-20-Layer-PCBs-with-POFV を参照.不正確な点があるかもしれないので,参照元も見てください)
ENIG
ENIGとは銅上に無電解ニッケルめっき及び置換金めっきをする方法で,electroless nickel immersion goldの略です.(出典:https://www.netjpc.com/product/glossary.html)
6~20層のPCBでは無料で自動的に2uの厚さになるようです.
ビアインパッド(POFV テクノロジー)と2u ENIG仕上げは他の企業でどちらも高額な追加料金を取られてしまいますが,JLCPCBではそれが無料でできるようです.
注意:追加コストなしで実装できるのは6~20層の基板です.それ以外は追加コストがかかります