はじめに
多くのVUIアプリが世に出ていますが、その大半がVUIの設計を疎かにしています。
肝心要の機能をきちんと使ってもらえる様、今回は高クオリティのVUI設計を行うポイントについて解説します。
VUI/VUXの基本については、VoiceUI / VoiceUX デザインことはじめを御覧ください。
応答のチェックポイント
- 回答するべきタイミングが正確にわかるか
- 次に何をするべきか、なんと回答するべきか明確になっているか
- 自然な話し言葉になっているか、回答方法を強制していないか
- 適切なUIモジュールを利用しているか
回答するべきタイミングが正確にわかるか
応答の途中に質問を挟んでいないか、また最後が質問になっているかきちんと確認してください。
NG: 「こんにちは。寒いですが体調はいかがですか?今日はxxアプリをご利用頂きありがとうございます。」
NG:「こんにちは。xxアプリへようこそ」
※AoGでは短い選択肢の列挙を質問の後を行っても問題ありませんが、AlexaではNGとなりました。
次に何をするべきか、なんと回答するべきか明確になっているか
応答の最後、質問を聞く際に、アプリを知らないユーザーでも何を答えるか明確にわかるようになっている必要があります。
解決の方法としては、選択肢を提供、何・いつ・どこ等何を答えるか提案するなどがあります。
また、この質問のFallbackでどのように回答するか誘導するのもおすすめです。
(最初の応答に入れるのは、初回のみなど最小に留めるのが最適と思います)
自然な話し言葉になっているか、回答方法を強制していないか
どのプラットフォームにおいても、機械的になることを避けるよう指示があります。
なるべく、普段の会話の応答に近づけてください。「〜を選択してください」などは会話の応答ではありませんのでご注意下さい。
他によく見かけるのが、「〜と言ってね」「〜とお応えください」などの特定の言い方に強制するのは、機械的な応答とされますのでお避けください。
適切なUIモジュールを利用しているか
画像の表示や、SuggestionChipやリスト、カルーセルの表示など、提供されているUIを盛り込んでください。
特に選択系のUIの利用率は高く、ユーザーの利便性に大きく貢献するため、必ずご利用ください。
(オープン・クエスチョンの場合でも、例や頻繁に入力される内容を、SuggestionChipsに表示ください)
また、UIを利用する場合、音声デバイス用に選択肢を読み上げるのも重要です。
入力のチェックポイント
- クエリ・カバレッジ
- 自由な行動がとれるか
クエリ・カバレッジ
VUIは自由なインターフェイスです。これまでのUIとは違い、ユーザーは思い思いに操作を行います。
どのようなユーザーの入力にも耐えられるよう、適宜クエリの追加を行います。
Intentの内容によって異なりますが、目安として、30フレーズは初期に設定ください。
また、EntityやSlotに名詞以外の、動詞や接続詞などをいれる設計がみられますが、その場合、MLがうまく動かない可能性があります。
自由な行動がとれるか
自由な命令を行いたいVUIのユーザーに、順番を強制するのは苦痛です。
必要なコンテキストの取得は適宜行ってください。
「三人で中華のお店行きたい」
「中華食べたい」『何人ですか』「3人」
「3人で行けるお店探して」『どのジャンルにしますか』「中華」
終わりに
遅刻しました。また思いついたら足します。
ところで今年のAdvent Calendar、スマートスピーカー関連が割れてる…
それだけ皆さんの関心が高いってことですね!