第1章: 🚀 Solana バリデーターの完全ガイド - ゼロからの設定、ノードの効率的起動術 🛠️

この章では、Solana バリデーターとして成功するための第一歩を踏み出します。私たちは、solvという革新的なオープンソースツールを中心に、Solana バリデーターの設定と運用の全プロセスを詳細に解説します。solvは複雑なプロセスを簡単にし、効率的なノードの設定と運用を可能にします。

まずは、Solana バリデーターとして推奨される環境設定について学びます。次に、solv CLIのインストール方法を紹介し、Solana バリデーターのために必要なキーの作成方法を説明します。また、Solana Testnetでのバリデーターとしての報酬と、テストネットで使用するSOLの準備についても触れます。

本章の内容は、サーバーへの接続方法から始まり、solvのインストール、設定の更新、そしてsolvセットアップまでの具体的なステップを含んでいます。実際のログの確認方法、スナップショットのダウンロード手順、さらにYouTubeでのsolvハンズオン動画への案内も提供します。この章を通じて、Solana バリデーターとしての道のりを確実に歩むための知識とツールを身につけることができます。

📗 solv公式ドキュメント：
https://solv.epics.dev/ja

🌌 背景

ブロックチェーンという最先端のテクノロジーの世界では、進化のスピードが早く、ドキュメントが追いつかないことがよくあります。私がSolanaのバリデーターに興味を持った当初、手順が散らばっており、どの情報が正確か判断するのは一苦労でした。

しかし、その挑戦は実り多きものでした。今や、私はアムステルダム、東京、ニューヨークの３つの異なるリージョンにSolana Testnet バリデーターサーバーを設置し、運用しています。Solanaのテストネットバリデーターには報酬があり、効果的な運用と定期的なメンテナンスが不可欠です。

この経験から、更新作業を効率化するためのスクリプトを開発しました。そして、これをコミュニティに還元するために、Solvというパッケージとしてオープンソース化しました。

「solv」は、技術的な知識がなくても、誰でも簡単にSolanaバリデーターノードを構築できるよう設計されています。このガイドでは、solvを使用してバリデーターノードを構築する3つの簡単なステップを紹介します。私たちのビジョンは、真の分散型ネットワークを実現すること。それには、技術的な背景に関わらず、誰もが参加できる環境の提供が不可欠です。

本章では ローカルコンピューター と バリデーターサーバー の2つのコンピューターを使うことを想定しています。

ローカルコンピューターではMacOSを使用していますが、Linux Ubuntuを用いることも可能です。また、Windowsを使用している方は、WSL2を利用してUbuntu環境を構築することを推奨します。

💻 推奨環境

Solana Validatorに必要なコンピューター環境は、他のブロックチェーンプラットフォームと比較しても、非常に高い要件を求められます。この高いシステム要件が、Solanaのトランザクション処理能力の秘密の一つとなっています。Solanaネットワークはその高速性で知られており、これは強力なハードウェアと最適化された設定によって支えられています。

最小なSOLの要件

要件	数値
合意参加に必要な投票アカウントのリザーブ	0.02685864 SOL
各ブロックごとの投票トランザクション送信のコスト	最大 1.1 SOL/日

CPU

• 12コア / 24スレッド以上
• ベースクロック速度: 2.8GHz以上

RAM

• 256GB以上
• 512GB以上のマザーボード容量推奨

ディスク

• PCIe Gen3 x4 NVME SSDまたはそれ以上
• アカウント用: 500GB以上、高いTBW（Total Bytes Written）対応
• Ledger用: 1TB以上、高いTBW推奨
• OS用（オプション）: 500GB以上、SATAでも可

CPU

• 16コア / 32スレッド以上

RAM

• アカウントインデックスを使用する場合: 512GB以上

こちら詳細リンクになります。

必要最低条件

🔧 solv CLI のインストール

ますはローカル環境に solv CLI をインストールします。

📦 ローカルコンピューターに npm がない場合

以下のワンコマンドで

• solana CLI のインストール
• nodenv のインストール
• node のインストール
• solv CLI のインストール

を行います。

sh -c "$(curl -sSfL "https://storage.googleapis.com/epics-bucket/resource/solv-cli/install-v1.7.0")"

✅ すでにローカルコンピューターに npm がある場合。

npm i -g @epics-dao/solv

次に solana をインストールします。

solv i

🔑 Solana バリデーターのために必要なキーを作成する

以下のコマンドで４つのキーが作成されます。

solv setup --key
✅ Successfully Generated - ~/solvKeys/upload/testnet-validator-keypair.json
✅ Successfully Generated - ~/solvKeys/upload/mainnet-validator-keypair.json
✅ Successfully Generated - ~/solvKeys/upload/vote-account-keypair.json
✅ Successfully Generated - ~/solvKeys/upload/authority-keypair.json

ログに各キーのアドレスが表示されるので、メモをしておくと後に便利です💡

💰 Solana Testnet バリデーターの報酬について

こちらのリンクにテストネットバリデーター報酬の詳細があります。
ざっくり サーバー代２倍分のSOLが報酬としてもらえるというものです。

Tour de Sun（TDS） プログラム
https://solana.org/tds22

サーバープログラム
https://solana.org/server-program

テストネットで報酬を得るには上記のプログラムで推奨されているサーバー会社から、
サーバーリソースを契約する必要があります。

Solana Delegation プログラム
https://solana.org/delegation-program

このプログラムに参加すると、財団から委任ステークを受取ることができるようです。

必要な条件
https://solana.org/delegation-criteria

さらに、以下のコマンドで Pubkey に署名を行う必要があります。(このフローのみUbuntuで行う必要があります）

インストール

$ sudo apt install libudev-dev
$ cargo install solana-foundation-delegation-program-cli
$ solana-foundation-delegation-program --version

署名を行うのにはメインネットで行うため、
多少の SOL が必要です。

$ solana -um balance

実行

$ solana-foundation-delegation-program apply --mainnet ~/solvKeys/upload/mainnet-validator-keypair.json --testnet ~/solvKeys/upload/testnet-validator-keypair.json

これを行なっていないと以下のフォームで弾かれます
https://solana.org/delegation-program

🌐 テストネット SOLの準備

テストネットバリデーターで投票に参加するには、年間およそ315テストSOL必要になります。
その他に、自分のテストネットバリデーターにどのアカウントからでも数SOLで良いのでステーキングを行うと進行が早まります。このテストネットでのステイキングは Phantomウォレットのディベロッパー設定からネットワークをテストネットに変更することで行えます。
(vote-account-keypair.jsonのアドレスにステイキング)

$ solana airdrop 1

上記のコマンドでテストネットのSOL を Airdropすることができますが、
ネットワークの状況により、手に入りにくいことがあります。

EpicsDAOのディスコードチャンネルで、在庫があれば配布しておりますので、
お気軽にお立ち寄りください！
https://discord.gg/bDKMfWRsnk

🖥️ サーバーへ接続

それでは solv をサーバーにインストールしていきます。
まずはサーバーに SSH接続します。
各自の接続設定に変更してください。

$ ssh username@<your-server-ip-address>

🚀 ステップ１ - solv のインストール

そして solv ドキュメントページにあるステップ１のコードをコピー&ペーストして実行します。

Edgevana と Latitude 版があるので、使用するタイプをタブで選択して下さい。

ここでは TDS に参加することを想定し、Edgevanaを選択します。

$ sh -c "$(curl -sSfL "https://storage.googleapis.com/epics-bucket/resource/solv/v1.7.0/install")"

このコマンドで最初に solv ユーザーを作成するので、
パスワードを設定します。

インストール完了後、solv ユーザーに切り替えるためのパスワードを聞かれるので、
設定したパスワードを入力し、ユーザーを切り替えます。

⚙️ ステップ2 - 設定の更新

次に、ステップ２のコードを実行し、設定を反映させます。

$ cd ~ && source ~/.profile

🛠️ ステップ3 - solv セットアップ

最後にステップ３のコードを実行すれば完了です！

$ solv setup

これで無事に Solana バリデーターが起動しました 🎊

📜 ログの確認

Solana バリデーターのログを確認します。

$ solv log

異常なログを出力するには

$ solv log -e

🖥️ モニターコマンド

以下のコマンドで現在のバリデーターの状態を確認することができます。

solv monitor

⏹️ バリデーターの停止

デフォルトで作成された鍵と既存の鍵を交換するために一度、
バリデーターノードを停止します。

solv stop

それでは次の章で鍵の交換、更新について解説したいと思います。

🔴 YouTube solv ハンズオン動画

YouTube: 「3ステップでSolanaバリデーター立ち上げ！solvを使ってEdgevana上でブロックチェーンバリデーターを簡単に手間なく運用」- TDS に対応しました 🎉
https://www.youtube.com/watch?v=7nloPjyrk_8