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【体験記】私が42Tokyoで手に入れたもの

Last updated at Posted at 2025-12-06

地獄の42Tokyoを生き延びた私がインターンに行ったら、そこは「ご褒美だらけのボーナスステージ」だった話

はじめに:インターン初日、震えていた私を待っていたのは…

42TokyoのCommon Core(基礎課程)をなんとか突破し、いざ初めてのインターンシップ。

オフィスのドアを開ける前、私はガチガチに緊張していました。「もし初日に『ポインタの参照先、間違ってるよ?』なんて詰められたらどうしよう…泣いちゃうかも」と。

でも、配属されて3日後、私はある衝撃的な事実に気づいてしまいました。
「あれ…? ここ、もしかして…ボーナスステージ?」

誤解しないでください、仕事が簡単という意味ではないんです。環境が恵まれすぎているんです。
先生も教科書もなく、理不尽なエラー(セグフォ)と24時間睨めっこし、隣の席の仲間と泥沼の議論を戦わせる42Tokyoのサバイバル生活。そこから這い上がってきた私にとって、優しく教えてくれるメンター、整備されたドキュメント、そして美味しいコーヒー飲み放題のオフィスは、もはや**「重りを外して身軽になった主人公」**のような、解放感あふれる世界でした。

今回は、あの地獄のような42Tokyoでの日々が、インターンの現場でどのような「ちょっとズルいくらいの武器」に変わったのか。特に役立った3つのポイントを、テンション高めに語ります!


役立った点1:質問は「土下座」じゃない。最強の「攻略アイテム」!

42での教訓:「聞かぬは一生の恥、聞くも命がけ」

一般的に、インターン生が最初にぶつかるのが「質問の壁」だそうです。「こんな初歩的なこと聞いたら『できない子』って思われるかも…」という恐怖。わかります。乙女心としても、恥ずかしいところは見せたくないですよね。

でも、私たち42生は、とっくの昔に 「羞恥心」というプライドを捨て去っています。

だって、42には先生がいません。頼れるのはGoogle先生(最近はちゃっP)か、隣に座っている(同じく苦しんでいる)仲間だけ。「これ分かんないんで教えてください(涙)」と叫ばなければ、課題は一生進まないのです。私たちは「質問」を「恥ずかしい行為」ではなく、 「生存のために必要な呼吸」 として身体に刻み込まれています。

インターン現場での無双: チームの空気を変える「切り込み隊長」

配属されたチームでも、私は初日から遠慮なく聞きまくりました。

  • 秒速で聞く: 「すみません、この変数名の『tmp_s』って、具体的に何の『s』ですか?(笑顔で)」
  • 仕様の穴を突く: 「ここ、ユーザーさんがもし連打しちゃったらどうなりますか?(純粋な瞳で)」

普通の新人なら躊躇する場面でも、私は息をするように聞いちゃいます。その結果どうなったか?
「うるさい」と怒られるどころか、 「〇〇さんが聞いてくれるおかげで、隠れていたバグが見つかったよ!」 と感謝され、チーム全体が「あ、ここまでは聞いていいんだ」という空気になり、コミュニケーションの速度が爆上がりしました。

私は「誰かに迷惑をかけないため」に沈黙するのではなく、 「チーム全員を巻き込んで最高速度でゴールするため」 に、あえて騒がしく質問しているんです。質問は謝りながら使うものじゃなくて、ゲームを有利に進めるための 「最強アイテム」 なんですから!


役立った点2:C言語は「裏側透視メガネ」。TypeScriptが魔法に見える!

C言語の呪い:「メモリ管理」という名の鎖

インターン先のメイン言語は、Web系で大人気のTypeScriptでした。
C言語で malloc しては free し忘れ、番地ズレで謎の値を参照しては「セグフォ(Segmentation fault)」の文字に枕を濡らしていた私からすると、TypeScriptの世界は 「執事付きの高級ホテル」 です。

「えっ、配列のサイズを最初に決めなくていいんですか!?」
「待って、メモリ解放しなくていいの? ガベージコレクション? …神様ですか?」

いちいち感動して拝みたくなります。

裏側が見えるから、迷わない

この感動は、ただ「楽だなぁ」で終わりません。C言語で「コンピュータが動く仕組み」を骨の髄まで理解したおかげで、私は 「コードの裏側を透視するメガネ」 を手に入れていました。

  • 魔法の種明かし: TypeScriptの便利なメソッドを見たとき、「わーい便利!」ではなく、「あぁ、裏では線形探索じゃなくてハッシュマップ的に動いてるから速いのか」と、ロジックが透けて見えます。
  • デバッグは名探偵: パフォーマンスが落ちた時も、表面上のコードではなく、「無駄なメモリアロケーションが走ってるな」とか「この参照渡し、意図通り?」と、低レイヤーの視点から犯人を特定できます。

みんなが「なんとなく動いている魔法」を使っている横で、私は「魔法の原理を知っている魔女」としてコードを書ける。C言語という「あえて不便な道具」で修行したからこそ得られた、最高の特権です。


役立った点3:「答えがない」? え、私がルール決めていいんですか?

42での日常:「正解なんて、ソースコードの中にしかない」

42の課題は、不親切さが売りです。「これを作れ」と言われるだけで、作り方も、使うべきライブラリも指定されません。ググっても正解は出てこない。
だから私たちは、「答えを探す」ことを諦め、 「自分なりの答えをでっち上げる(発明する)」 ことに快感を覚え始めます。

インターンでの貢献: 未知のタスクは「ご馳走」

インターン中、「これ、誰もやったことない新しい技術なんだけど、調査してくれる?」という、いわゆる "丸投げ" タスクが降ってきました。
周りのインターン生が「えっ、マニュアルないんですか…」と不安げな顔をする中、私は不謹慎にもニヤけてしまいました。

「あ、これ進研ゼミ(42)でやったところだ!」

いや、やったことはない技術ですが、 「道なき道を、泥だらけになって進む感覚」 は、42で毎日やっていたことと同じです。

  • 巨大な敵はバラバラにする: 漠然とした課題を「パズル」と捉え、検証可能な最小単位に分解する。
  • エラーログはラブレター: 真っ赤なエラーが出ても「拒絶された」とは思わず、「おっ、ヒントをくれたな」と解釈して即修正。

この「自走力」こそが、社員の方々から一番評価されたポイントでした。「君、放っておいても勝手に育つね」と言われたとき、私は心の中で42の黒い画面(ターミナル)に感謝の祈りを捧げました。


まとめ:地獄(42)を見たからこそ、日常が輝いて見える

42TokyoのCommon Coreは、確かにキツかったです。正直、もう二度とやりたくない課題もあります(笑)。
でも、その「理不尽な負荷」のおかげで、私はインターンという実戦の場で、誰よりも「開発を楽しむエンジン」を手に入れることができました。

42で磨いた「地獄のスキル」 インターンでの「天国の活かし方」
恥じらいを捨てた質問力 チームの壁を壊し、開発速度を爆上げする愛されスキルへ。
C言語のメモリ操作 高級言語の便利さに涙しつつ、「透視メガネ」でバグの深層を見抜く。
正解のない放置プレイ 未知の課題を「攻略しがいのあるパズル」として、ニヤニヤしながら解く。

もし今、あなたが42Tokyoの課題で「もう無理!わけわからん!」と叫びながら、キーボードを叩きそうになっているなら。
安心してください!その苦しみは無駄じゃありません。
その「わけわからん(セグフォ)」と格闘した時間こそが、将来どんな現場に行っても「あ、これなら楽しめる!」と笑って言える、最強のメンタルと基礎体力を作っているのです。

そして、もしあなたが、42Tokyoへの入学を悩んでいて、「C言語なんていまさらやっても時代遅れ」だとおもっているなら、大丈夫。42はC言語を学ぶところではありません。C言語はコンピュータ・サイエンス学習の手段に過ぎません。目指すべきは「低レイヤーを理解したうえで、どんな問題でも解決できる最強エンジニア」なのです。

さあ、今日も元気にセグフォと戦いましょう。その先には、思った以上に楽しい「エンジニア人生」が待っていますから!

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