言い訳タイム
Chrome拡張機能を作ってみたかったのでClaudeCode君の手を借りて作ってみました。
まさか審査を通さないと配布どころかプライベートで使うことすら出来ないとは。
マジで通る気はしてないので、ご興味持っていただいた方は以下のリポジトリをCloneしていただけると嬉しいなぁと思いますw
試していただく手順
ローカルでビルド後、
$ git clone https://github.com/FAL-coffee/elden-message.git
$ npm install
$ npm run build
chrome://extensions/ にアクセス、右上の「デベロッパー モード」をONにしたのち、「パッケージ化されていない拡張機能を読み込む」から、ビルドされたdistディレクトリを選択していただけると使えるようになります。
何を作ったのか
ネット上にエルデの地を再現しました。
というと明らかな誇張です。が、5割くらいは再現できたかなと思います。
具体的には、先人たる褪せ人達が残す、メッセージ機能をウェブサイトに残せるようにしました。
こんな感じですね。
Supabaseに投稿の文面、スクリーン上の座標を登録しており、ほかの褪せ人が残したメッセージも、拡張機能が有効の場合は表示されます。
せっかくなので皆様に触っていただきたかったですが、23時時点の 「明日のアドカレの投稿俺じゃねえか!!!」「ネタなんか無ぇよ!!!」 から始まった開発ですので、朝までの審査・公開が間に合うわけもなく。
記事だけ公開しちゃおうかな、と思った次第になります。
何もかもが上手くいって無事Chrome拡張機能のストアに並んだ暁には、技術面、公開までの記事を書こうかなと思っています。
※余談 エルデンリングとは
『エルデンリング』(ELDEN RING)は、フロム・ソフトウェア開発のダークファンタジーのRPGです。
ダークソウル、ブラッドボーン、アーマードコアなどが同メーカーの人気作で、非常に難易度が高いいわゆる「死にゲー」となっております。
本作における大きな魅力の一つは世界観を読み解いていく楽しさにあります。
バトルアクションに重点を置いているゲームであるため見逃されがちな要素ですが、実のところキャラクターの行動、戦う理由、物語の背景などが、アイテムの説明文、NPCとの会話、環境のデザインなど、様々な形で緻密に散りばめられています。
ストーリー上では世界観について、語られる情報が多くはない特性上、プレイヤーは断片的な情報を自ら集め、推察し、世界の真実を読み解いていくという独特の体験を楽しむことができます。
あらすじ
主人公(プレイヤー)は褪せ人と呼ばれる、大いなる意志の使命を受けた者として狭間の地(エルデ)に再び繁栄をもたらすため、破壊されてしまったエルデンリングを修復し、エルデの王となることを目指し旅立つこととなります。
エルデンリングとは、世界に律(ルール)を与えるアイテムです。
もともと、黄金が統治する黄金律によって世界が安定していたのですが、マリカというキャラクターによりそれが破壊されてしまった。
生死の概念が歪み、混沌に包まれてしまっている世界をどうにかする(エンディングが複数存在するため、あえてあいまいな表現をしています。)のが主なストーリーとなります。
エルデンリングを修復するためには
エルデンリングを修復するためには、「修復ルーン」というアイテムが必要です。
簡単にまとめてしまうと不思議な力的なやつなんですが、この修復ルーンの入手がいずれも困難となっています。
主人公が入手可能な修復ルーンは三種類で、どれを使いエルデンリングを修復するかによってエンディングが分岐します。
ただのアクションゲームとしてプレイすると、立ちはだかるボスを倒し、入手できた修復ルーンを使いエルデンリングを修復してエンディングとなります。
が、アイテムの説明欄や細かい会話、残されている建物などに注意してみると、到底想像し得ない膨大な設定が隠されていることがわかります。
私たちプレイヤーが冒険するのは、大いなる意志が世界に到来し、超規模の「破砕戦争」が起き、黄金律が「陰謀の夜」によって壊れた後の世界なのです。
これらについての直接的な描写はほぼありません。
が、わずかな情報を集めた末に気付く事が出来る、この世界の真相には強い感動を抱かせてくれます。
黄金樹の時代以前から続く、永き時の流れ
エルデンリングの世界は、黄金樹が君臨する遥か以前から、幾つもの時代を経てきました。
太古の時代:坩堝の時代
最も古い時代として語られるのが、坩堝(るつぼ)の時代です。
坩堝とは、あらゆる生命が混ざり合い、未分化のまま存在していた原初の生命エネルギーを指します。
- 角や翼、尾など、様々な生物的特徴が一つの存在に混在していた
- 生命は明確な種族に分かれておらず、変容と進化が日常だった
- 後の時代には「忌むべきもの」として排斥される特徴も、この時代には自然なものだった
黄金樹の時代になると、坩堝の力は「不浄」「異形」として忌避されるようになります。しかし、古き騎士たちの鎧には坩堝の力の名残が見られ、かつてはそれが誇りだったことを示しています。
竜の時代
坩堝の時代の後、または並行して存在したとされるのが古竜の時代です。
- ファルム・アズラという天空の都市で、竜たちが繁栄していた
- 竜は時間を超越する存在とされ、永遠に近い命を持っていた
- 竜王プラキドサクスが統治していたが、ある時期に姿を消した
竜の文明は高度に発達しており、独自の魔術体系や建築様式を持っていました。しかし、何らかの理由でその繁栄は終わりを迎えます。
巨人の文明
巨人たちもまた、古き時代の住人でした。
- 狭間の地の山岳地帯で独自の文明を築いていた
- 火の巨人として、炎を操る力を持っていた
- 大釜を用いた独特の信仰と技術を持っていた
巨人たちは後に女王マリカによって討伐されることになります。これは黄金律の拡大において避けられない戦争でした。最後の巨人が管理していた「巨人たちの火」は、黄金樹を焼くことができる唯一の炎として、物語の重要な要素となります。
地下世界の文明:ノクスとノクステラ
地上とは別に、地下深くに栄えた文明がありました。
- ノクスやノクステラと呼ばれる地下都市
- 銀色の涙と呼ばれる液体を操る高度な技術
- 擬態技術や、人造生命の創造を試みていた
これらの都市は、星を模倣しようとした罪により、地下に追放されたと言われています。彼らは「夜の女王」への信仰を持ち、黄金律とは異なる価値観で生きていました。
ヌーメンの民
地下都市に住んでいたとされるヌーメンの民は、長命で優れた身体能力を持つ種族でした。
- 女王マリカもヌーメンの出身とされる
- 黒き刃の刺客たちもヌーメンの女性たちで構成されていた
- 彼らの多くは地上に上がり、黄金樹の文明に組み込まれていった
大いなる意志の到来
これらの古き時代を経て、ある時大いなる意志という超越的存在が狭間の地に干渉を始めます。
- 黄金の流星として降り注ぎ、後の黄金樹となる
- エルデンリングという「律」のシステムを持ち込む
- 女王マリカを器として選び、黄金律の時代を始める
大いなる意志の到来により、それまでの多様な文明や価値観は、黄金律という単一の秩序の下に統合されていきます。坩堝の力は忌まわしきものとなり、竜は討伐の対象となり、巨人たちは滅ぼされました。
失われたものたちの叫び
プレイヤーが冒険する「現在」の世界で出会う数々の敵や遺跡は、これら古き時代の残滓です。
- 坩堝の騎士の誇りと孤独
- 古竜の残した遺産と呪い
- 巨人たちの怨念
- 地下都市の住人たちの野望
女王マリカの統治と、その裏で蠢く陰謀
彼女は神として君臨しながら、最終的にはエルデンリングそのものを破壊した張本人です。
が、本来マリカはヌーメンの民の出身とされ、大いなる意志に選ばれた器として神となり、黄金律を確立した偉大な存在です。
- 最初の王、ゴッドフレイを夫とし、黄金樹の時代を築く
- 巨人、竜、古き神々を次々と討伐し、黄金律を広める
- 黄金の一族を形成し、半神たちが狭間の地を統治する体制を確立
マリカの統治は表向きには輝かしい繁栄をもたらしました。
死のルーンの封印
マリカが最初に行った重要な決断の一つが、死のルーンの封印でした。
- エルデンリングから「死」という概念を取り除く
- 黄金の一族は不死となり、永遠の繁栄を約束される
- しかし、死ねない魂は彷徨い、世界に亡者が溢れることになる
歴代ソウルシリーズよろしく、「死」の概念が世界から取り払われたのは黄金律によるものです。
影の陰謀:黒き刃の夜
マリカの統治に最初の亀裂が入ったのが、黒き刃の夜と呼ばれる事件です。
- マリカの最愛の息子、ゴッドウィンが暗殺される
- 封印されていたはずの「死のルーン」の力で、魂が殺される
- 同時刻に、ラニという別の半神も肉体を殺される
ゴッドウィンは死後、魂が黄金樹に根を張り、最も歪な「死」を遂げた存在となります。
この事件は単なる暗殺ではなく、綿密に計画された陰謀でした。
暗殺を実行したのは、黒き刃の刺客と呼ばれるヌーメンの女性たちでした。
死のルーンの力を引き出したのは同じくマリカの娘。月の魔女ラニでした。彼女は自らの運命を断ち切るため、この陰謀に加担したとされます。
(ラニは大いなる意志 = 二本指とは異なる律を掲げており、敵対する事となりました。)
マリカの反逆:エルデンリングの破砕
黒き刃の夜の後、マリカは驚くべき行動に出ます。
「おお、ラダゴンよ、黄金律の番犬よ。
お前はまだ私ではない。まだ、神ではない。
さあ、共に砕け散ろう。忌まわしき黄金律とともに!」
マリカ自身がエルデンリングをハンマーで打ち砕き、その代償として、マリカは黄金樹の内部に磔にされてしまいます。
破砕戦争:半神たちの野望
エルデンリング破砕後、マリカの子供たち(半神たち)は、その大ルーンの欠片を巡って戦争を始めます。
それぞれの思惑は以下です。
- ラダーン将軍:星を止め、自らの運命を拒絶する
- ライカード:大蛇に喰われ、異端の力を手に入れる
- モーグ:呪われた血の力で、新たな王朝を築こうとする
- マレニア:兄ラダーンと相討ち、腐敗の女神として覚醒する
- モーゴット:忌み子でありながら、黄金樹を守り続ける
皮肉なことに、母マリカが壊そうとした黄金律を、子供たちは奪い合い、守ろうとしています。
表向きの戦争の裏で、さらなる陰謀が蠢いています。
月の魔女ラニの計画
- 黄金律とは全く異なる「星の世紀」を目指す
- 自らの肉体を捨て、人形の身体を得る
- プレイヤーを利用し、自らの野望を実現しようとする
狂い火の三指
- 大いなる意志(二指)に対抗する存在
- 全てを焼き尽くし、混沌に還そうとする
- 地下深くで、混沌の王の誕生を待ち続ける
死の王子の信奉者たち
- ゴッドウィンの死体を崇拝し、死のルーンの復活を目指す
- 「生ける屍」として、黄金律に抗おうとする
破砕戦争によって散り散りになった半神たちの野望
エルデンリングが砕かれた後、マリカの子供たちである半神たちは、その破片である大ルーンを奪い合う凄惨な戦争を始めました。この破砕戦争は、家族同士の殺し合いであり、それぞれが抱く野望と苦悩が衝突した悲劇でもありました。
破砕戦争の始まり
エルデンリングの破片
マリカによって砕かれたエルデンリングは、複数の大ルーンに分裂しました。
- 各大ルーンは強大な力を持つ
- それを手にした者は、エルデの王になる資格を得る
- しかし、どの半神も完全な王にはなれなかった
きょうだいの絆の崩壊
かつて一つの家族だった半神たちは、互いに争うことになります。
- 母マリカは黄金樹に磔にされ、不在
- 父ゴッドフレイは追放され、褪せ人として彷徨う
- 最愛の兄ゴッドウィンは死んでいる
もはや、彼らを束ねる存在はいませんでした。
ここまでがエルデンリングのだいぶザックリな世界背景となっています。
この世界観の奥深い作りこみ、普通に遊ぶだけでは楽しめない、自らハマる選択肢がチラつく魅力の沼こそがこの作品の魅力だと私は考えています。
気になった方はぜひ、一度プレイしてみてください。
これにて締めとさせていただきます。















