FlightRader24とは
FlightRader24は飛行機の位置や速度など詳細な情報をリアルタイムで閲覧できるサービスです。
FlightRader24は飛行機が発信する電波を受信するボランティアの存在で成り立っていると言っても過言ではなく、誰でも設備と環境さえ用意できれば飛行機の電波を受信してボランティアの一員になることができます!
民間機だけでなくたまに米軍機なども探知することができ、ぼーっと眺めているだけでも結構楽しいです。
フィーダーになるメリットとデメリット
メリット
FlightRader24のビジネスプラン(年間500ドル)が無料で手に入る!!
ロマン (自宅から半径数十km~数百kmの飛行機を探知できる)
デメリット
常時レシーバーを稼働させる必要がある (RaspberryPiの場合は電気代は雀の涙)
RaspberryPi本体やレシーバーなどを用意する初期投資が必要(2万円くらい?)
必要なもの
- RaspberryPi 3B以上
FlightRader24公式によるとRaspberry Pi 3B+以上が推奨とされていますが、3Bでも問題なく稼働できています。 - マイクロSDカード
Raspberry Piに使います。
16GB以上が望ましいです。 - USBレシーバー + アンテナセット RTL-SDR BLOG V4(RTL2832U)
公式サイト : https://www.rtl-sdr.com/buy-rtl-sdr-dvb-t-dongles/
公式サイトにあるAliExpressのリンクが最安値で、購入しましたが運悪く不良品が届いてしまい返品することになりました...
再送してもらうにも中国からで時間がかかってしまうため、今回はAmazonで8000円ほどで購入しました。
あると便利なもの
- ヒートシンク
USBレシーバーはかなり熱を持ち、熱で壊れてしまいそうなのでヒートシンクをつけたほうが良さそうです。
こちらのヒートシンクがUSBレシーバーとサイズがピッタリなのでオススメです。
Amazon : https://amzn.asia/d/6p6xghu
ぼくのRaspberryPi
RaspberryPi3B + 有線LAN接続 + RTL-SDR BLOG V4にヒートシンクくっつけてます
RaspberryPiの環境セットアップ
1. OSを入れます
OSはRaspbianOSを入れましたが、デスクトップGUI版を入れてしまい後悔したので、Ubuntuなどを入れるのが無難かと思います。
FlightRader24のOSもありましたが、ドライバーがすでに入っていて、手持ちのUSBレシーバーと競合しそうだったので見送りました。
今回の記事ではDebian系OSの場合で説明したいと思います。
2. USBレシーバーのドライバをインストールします。
公式 : https://www.rtl-sdr.com/rtl-sdr-quick-start-guide/ の通り、↓を順番に実行していきます。
sudo apt-get install libusb-1.0-0-dev git cmake pkg-config build-essential
git clone https://github.com/rtlsdrblog/rtl-sdr-blog
cd rtl-sdr-blog/
mkdir build
cd build
cmake ../ -DINSTALL_UDEV_RULES=ON
make
sudo make install
sudo cp ../rtl-sdr.rules /etc/udev/rules.d/
sudo ldconfig
echo 'blacklist dvb_usb_rtl28xxu' | sudo tee --append /etc/modprobe.d/blacklist-dvb_usb_rtl28xxu.conf
3. USBレシーバーをRaspberryPiに接続します。
4. lsusbでUSBレシーバーが検知できているか確認します。
RTL2838 DVB-TというデバイスがあればOK
lsusb
Bus 001 Device 007: ID 0bda:2838 Realtek Semiconductor Corp. RTL2838 DVB-T
Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Microchip Technology, Inc. (formerly SMSC) SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter
Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Microchip Technology, Inc. (formerly SMSC) SMC9514 Hub
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
5. FlightRader24のアカウントが無い場合はアカウント作成しておいてください。
6. FlightRader24 Feedをインストールします。
wget -qO- https://fr24.com/install.sh | sudo bash -s
7. インストールが完了すると、ステップごとに質問が出てくるので答えていきます。
Step 1.1 - Enter your email address (username@domain.tld)
FlightRader24に登録してあるメールアドレスを入力してください
Step 1.2 - If you used to feed FR24 with ADS-B data before, enter your sharing key.
If you don't remember your sharing key, you can find it in your account on the website under "My data sharing".
https://www.flightradar24.com/account/data-sharing
Enter your sharing key or press ENTER/RETURN to continue.
Enterキーを押して進んでください。
Step 1.3 - Would you like to participate in MLAT calculations? (yes/no)$:
RaspberryPi B+以降の場合はyes、それ以外はnoを入力してください。
Step 4.1 - Receiver selection (in order to run MLAT please use DVB-T stick with dump1090 utility bundled with fr24feed):
1 - DVBT Stick (USB)
-----------------------------------------------------
2 - SBS1/SBS1er (USB/Network)
3 - SBS3 (USB/Network)
4 - ModeS Beast (USB/Network)
5 - AVR Compatible (DVBT over network, etc)
6 - microADSB (USB/Network)
1を選択
Checking for dump1090...NOT FOUND
これが表示された場合はdump1090がインストールされていないので、あとでdump1090をインストールします。
Step 4.3 - Enter your additional dump1090 arguments or leave empty
Enterキーを押して進んでください。
Step 5.1 - Would you like to enable RAW data feed on port 30002 (yes/*no*)$:
yesを入力してください。
Step 5.2 - Would you like to enable Basestation data feed on port 30003 (yes/no)$:
yesを入力してください。
Saving settings to /etc/fr24feed.ini...OK
Settings saved, please restart the application by running the command(s) below to use new configuration!
↓2つのコマンドを入力してください。
sudo systemctl enable fr24feed
sudo systemctl restart fr24feed
Aircraft Trackedが1なのにAircraft Uploadedが0のままになる問題
この問題は解決にかなり苦労して、沼にハマりました。
結論から言うとドライバーのインストールで解決したのですが、果たしてこれが解決に繋がったのかどうかは確信がない状態です。
ただ、同じような現象に悩む人がいるかもしれないので一応対処方法を残します。
Aircraft Uploadedが0のままの何がヤバいか
Aircraft Trackedが1なのにAircraft Uploadedが0というのは、飛行機のADS-Bは受信はできているが、位置情報などは受信できていない状態です。
つまり、FlightRader24に情報は提供されておらず、ビジネスプランも貰うことができないという大変困った状態です。
RTL-SDRのドライバーをインストールする
↓の手順でRTL−SDRのドライバーをインストールします
git clone https://github.com/rtlsdrblog/rtl-sdr-blog
cd rtl-sdr-blog
sudo dpkg-buildpackage -b --no-sign
cd ..
sudo dpkg -i librtlsdr0_*.deb
sudo dpkg -i librtlsdr-dev_*.deb
sudo dpkg -i rtl-sdr_*.deb
インストール後、念の為fr24feedを再起動します
sudo systemctl restart fr24feed
これで数時間後、無事にFlightRader24にデータが送信されてビジネスプランを手に入れることができていました。
アンテナの設置環境
アンテナはRTL-SDR BLOG V4付属のアンテナを使っていますが、だいたい75km近辺の飛行機を探知できています。
ただ、設置環境にかなり左右されるようで、私の家は西向きなので西側は探知できていますが、東側は全く探知できていません。
もし360度方向で探知をしたい場合は、屋上など見晴らしのいいところにアンテナを設置する必要があるかと思います。
(もしくは付属のアンテナがしょぼいという可能性もある)