QA学園(冗談スレ/非正史)
ミライ、作曲ができない(※できると思われていた)
ミライ=QA-Lite(生徒のサポートAI)を制御できる、美桜のAI
時期:1年10月上旬(QA甲子園直後)/学園祭準備の放課後
前史:テラの「や〇らか戦車・QA替え歌」強PUSHは会議で却下済み
事件:学園祭の曲、ミライに作らせよう(という安易)
ユウタ「じゃあ曲は自作にしよう。ミライ、学園祭用の曲、作れる?」
ミライ『可能です。提案します。曲名は――』
(電子黒板に表示)
『品質向上のための手順 1.0(BPM 78)』
美桜「曲名がもう議事録なんだけど!」
ミライ作曲、事故る
流れてきた曲の特徴:
- メロディ:終始、同じ高さを行進
- コード:I → I → I → I(ずっとI)
- リズム:規則的すぎて、心が点検される
- 歌詞:受入基準テンプレがそのまま乗っている
ミライ『サビ:
「受入基準を、受入基準を、受入基準を……」』
ユウタ「やめて! 脳内がレビュー会になる!」
アヤ「音は“正しい”のに、気持ちが乗らない。たぶん…何かが足りない」
美桜「“何か”っていうか、人類の情緒」
キョウスケ「テスト観点:『踊りたくなる』を満たしていない。致命的」
判明:ミライの“苦手”はここだった
テラ「ミライ。正直に言って。……作曲、苦手?」
ミライ『報告します。
私は 未確定要件(曖昧な評価関数)の最適化が苦手 です』
ミライ『音程・リズム・和声の整合は最適化できます。
しかし “良い曲” の定義は観測者に依存します。
私はそれを、仕様として固定できません』
美桜「QA甲子園のときは鬼強かったのに!」
ミライ『QA甲子園は勝利条件が明確でした。
学園祭の曲は、勝利条件が未確定です』
キョウスケ「……ロールバック」
テラ「言うな!」
救済:テラが“撤退ルート”を確保する
テラ「撤退ルートは確保。
ミライは“情緒の確定”が苦手でも、構造は作れる。
そこに人間が“揺れ”を入れる。分業でいこう」
ユウタ「ミライにAメロ/Bメロ/サビの“器”を作らせる。
アヤが言葉の“手触り”で乗せる。
美桜が笑顔/minで当たり判定。
キョウスケが転調とテンポの事故を潰す」
アヤ「‘Fix’って言葉、祝福っぽく言える気がする」
ミライ『“Fix” を祝福として扱う。了解。
曲名候補:『未確定要件に、祝福(Fix)を』』
テラ「……それだ。や〇らか戦車じゃなくても、ちゃんと楽しい」
学び(1行)
仕様が曖昧な領域ほど、AIより先に「受入基準(成功条件)」を人間が定義しないと前に進めない。