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CAE解析の基本フロー

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Last updated at Posted at 2026-05-15

CAE解析の基本フローについて

〜 前処理・解析・後処理の3ステップを整理する 〜

CAE(Computer Aided Engineering)では、一般的に以下の3つの工程で解析を進めます。

  1. 前処理(Pre-processing)
  2. 解析/求解(Solving)
  3. 後処理(Post-processing)

製品によって細かな違いはありますが、多くのCAEソフトウェアはこの流れをベースに構成されています。

CAE process.png


CAE解析全体の流れ

[前処理]
  ↓
  ジオメトリ作成
  ↓
  メッシュ生成
  ↓
  材料・境界条件設定
  ↓
  入力データ出力
  ↓
[解析(Solver)]
  ↓
  数値計算
  ↓
  変位・応力・温度などを算出
  ↓
[後処理]
  ↓
  可視化
  ↓
  結果評価
  ↓
  レポート出力

また、実際の開発現場では、以下のように4段階へ分けて説明されることもあります。

  • CADモデル簡略化
  • 前処理
  • 解析(Solver)
  • 後処理

特に大規模解析では、CADモデルをそのまま使用できないケースが多く、CAE向けに形状を簡略化する工程が重要になります。


1. 前処理(Pre-processing)

前処理は、解析を実行するためのモデル準備工程です。
CAE全体の品質を大きく左右する重要なフェーズになります。

主な作業内容

項目 内容
ジオメトリ作成 CADデータのインポート、または解析用モデル作成
メッシュ生成(Meshing) 形状を有限個の要素へ分割
材料特性設定 ヤング率、密度、熱伝導率などを定義
境界条件設定 固定拘束、荷重、温度条件などを設定
接触条件設定 部品間の接触、滑り、結合条件を定義
物理領域定義 材料や条件を適用する領域を分類
解析制御設定 時間刻み、収束条件、非線形設定など
Solver入力データ出力 .inp.msh.xml などを生成

メッシュ生成(Meshing)

CAEでは、連続的な形状をそのまま計算することはできません。
そのため、形状を小さな要素へ分割する「メッシュ生成」が必要になります。

代表的な要素:

  • 四面体要素(Tetra)
  • 六面体要素(Hexa)
  • シェル要素(Shell)
  • ビーム要素(Beam)

メッシュ品質は解析精度や計算時間へ大きく影響します。


2. 解析(Solving)

解析フェーズでは、前処理で作成した離散モデルを数値的に解きます。

ここがCAEの中核となる部分です。


主な作業内容

項目 内容
数学モデル構築 偏微分方程式(PDE)や物理モデルを定義
数値解法選択 FEM、FVM、BEMなど
Solver設定 収束条件、反復回数、時間ステップ設定
数値計算実行 応力、変位、温度、流速などを算出

代表的な数値解析手法

手法 特徴
FEM(有限要素法) 構造解析で最も一般的
FVM(有限体積法) CFD(流体解析)で広く使用
BEM(境界要素法) 境界問題に強い

3. 後処理(Post-processing)

後処理では、Solverが出力した結果を可視化・分析します。

エンジニアが設計判断を行うための重要な工程です。


主な作業内容

項目 内容
結果可視化 応力分布、流線、温度分布表示
数値抽出 最大応力、変位量などを取得
アニメーション生成 変形や流体挙動を時系列表示
レポート作成 解析結果を文書化
データ出力 CSV、Excel、VTKなどへ出力

CAEで重要なのは「前処理品質」

実際のCAE業務では、

  • Solver性能
  • GPU性能
  • 並列計算

なども重要ですが、最も解析結果へ影響するのは前処理品質であるケースが多いです。

例えば:

  • 不適切なメッシュ
  • 過剰拘束
  • 接触設定ミス
  • 材料設定ミス

などがあると、どれだけ高性能なSolverを使用しても正しい結果は得られません。

そのため、多くのCAEエンジニアは、

「良い解析は、良い前処理から始まる」

という考え方を重視しています。


まとめ

CAE解析は、大きく以下の3工程で構成されます。

  1. 前処理
  2. 解析(Solver)
  3. 後処理

特に前処理では、

  • メッシュ品質
  • 境界条件
  • 接触条件

などが解析精度へ大きく影響します。

CAEツールを開発する場合でも、単純なSolver実装だけでなく、

  • CAD連携
  • メッシュ生成
  • 結果可視化
  • レポート出力

など、周辺機能を含めた設計が非常に重要になります。

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