AIに「React使って」と言う前に　2025年Web標準技術Vanilla HTML CSS JavaScriptでここまでできる

Last updated at 2025-09-14Posted at 2025-09-08

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AIに「React使って」と言う前に 2025年Web標準技術Vanilla HTML CSS JavaScriptでここまでできる

はじめに

フロントエンド開発において、React、Vue.js、jQueryなどのライブラリやフレームワークが当たり前のように使われている現在ですが、実はVanilla（素の）HTML、CSS、JavaScriptだけでも驚くほど多くのことが実現できます。Web標準技術の進歩により、以前はライブラリに頼らざるを得なかった機能が、今では標準仕様だけで実装可能になっているのです。

Web標準技術の進化

HTML5の新機能

HTML5では多くの新要素と機能が追加され、従来JavaScriptで実装していた機能がHTMLだけで実現できるようになりました。

主な新機能：

<input type="date"> - カレンダーピッカー
<input type="color"> - カラーピッカー
<input type="range"> - スライダー
<details>/<summary> - アコーディオン
<dialog> - モーダルダイアログ
<canvas> - 2Dグラフィック描画

CSS3の革新的機能

CSS3では、以前はJavaScriptでしか実現できなかった動的な表現が可能になりました。

注目すべき機能：

CSS Grid Layout - 複雑なレイアウト
Flexbox - 柔軟なアイテム配置
CSS Animations/Transitions - アニメーション
CSS Variables - 動的なスタイル変更

Modern JavaScriptの力

ES6以降のJavaScriptは、ライブラリなしでも豊富な機能を提供します。

主要機能：

Fetch API - HTTP通信
Promise/async-await - 非同期処理
Modules - モジュール管理
Web Components - カスタム要素
Service Workers - オフライン対応
Intersection Observer API - スクロール連動エフェクト

実際の実装例

1. レスポンシブなカードレイアウト

.card-grid {
  display: grid;
  grid-template-columns: repeat(auto-fit, minmax(300px, 1fr));
  gap: 1rem;
}

.card {
  background: white;
  border-radius: 8px;
  box-shadow: 0 2px 10px rgba(0,0,0,0.1);
  transition: transform 0.2s;
}

.card:hover {
  transform: translateY(-5px);
}

2. インタラクティブなフォーム

<form>
  <input type="email" required placeholder="メールアドレス">
  <input type="date" required>
  <input type="range" min="0" max="100" value="50">
  <button type="submit">送信</button>
</form>

3. スムーズなページ内スクロール

html {
  scroll-behavior: smooth;
}

section {
  scroll-margin-top: 2rem;
}

4. CSS-onlyアコーディオン

<details>
  <summary>クリックして展開</summary>
  <p>ここにコンテンツが表示されます</p>
</details>

details[open] summary {
  border-bottom: 1px solid #aaa;
}

details summary::-webkit-details-marker {
  display: none;
}

details summary::before {
  content: '▶';
  margin-right: 0.5rem;
  transition: transform 0.2s;
}

details[open] summary::before {
  transform: rotate(90deg);
}

パフォーマンス比較

メリットとデメリット

メリット

パフォーマンス面：

バンドルサイズが小さい
初期読み込みが高速
ランタイムオーバーヘッドがない
メモリ使用量が少ない

開発面：

依存関係がない
ブラウザ標準に準拠
長期的な安定性
学習コストが低い

運用面：

セキュリティリスクが少ない
アップデート負荷がない
技術的負債が発生しにくい

デメリット

開発効率：

複雑な状態管理が困難
コンポーネントの再利用性が低い
大規模アプリケーションでの管理が困難
型安全性の確保が難しい

エコシステム：

サードパーティライブラリの活用が限定的
開発ツールのサポートが少ない
コミュニティによる解決策が少ない

どんな場面で使うべきか

Vanilla技術が適している場面

適用例：

ランディングページ
コーポレートサイト
ブログサイト
簡単なダッシュボード
プロトタイピング

フレームワークが適している場面

適用例：

SPA（Single Page Application）
複雑なユーザーインターフェース
リアルタイムアプリケーション
大規模なeコマースサイト
エンタープライズアプリケーション

まとめ

Web標準技術の進歩により、Vanilla HTML、CSS、JavaScriptだけでも十分に魅力的で機能的なWebサイトを構築できるようになりました。すべての場面でフレームワークが必要というわけではなく、プロジェクトの要件に応じて適切な技術選択をすることが重要です。

特に、パフォーマンスを重視する場面や、シンプルなWebサイトでは、Vanilla技術の採用を検討してみてください。技術的負債を減らし、長期的な保守性を向上させることができるでしょう。

フロントエンド開発者として、最新のフレームワークだけでなく、Web標準技術の基礎をしっかりと理解しておくことは、より良い技術選択と効率的な開発につながります。

参照リンク

Web標準・仕様書：

開発者向けドキュメント：

ブラウザサポート情報：

CSS関連リソース：

JavaScript関連リソース：

クロスブラウザ対応：

最新動向・情報源：

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