手順:ミックスをステム分離してから曲を延長する
この記事は、短い動画/VO付き素材で 「層が悪い」→「尺が足りない」 の順に直すための手順書です。使うのは WAV AI のステム分離を主、延長を従、という順です。製品の宣伝数値は書かず、作業順序と合否条件だけを固定します。
前提
- すでに「残す小節/直す層/目標尺」が言える(言えないなら生成より先にブリーフ)
- 可能な範囲でクリップしていない書き出しを使う
- レビューは 音声ON・スマホ幅 で行う
- 著作権のある第三者音源を公開マッシュアップするなら、ツールの有無に関係なくクリアランスが必要
音楽の音源分離は研究側でも長く扱われてきました。Deezer の Spleeter や Meta の Demucs は、その系統の実装・論文として参照しやすい例です。ここではモデル比較ではなく、現場の手順に落とします。
Step 0 — 3行ブリーフ
- 残す(フック、声の態度、残したい小節)
- 直す(VO邪魔、ドラムが濁る、終わりが急、など)
- 合わせる(目標尺または絵の長さ)
「言ってはいけないこと」(権利的に触るな、など)があれば4行目に。
Step 1 — モードを選ぶ
| やりたいこと | 選ぶ目安 |
|---|---|
| ボーカル消して床だけ/ボーカルだけ | 2-stem |
| ドラムやベースを独立して動かしたい | 4-stem |
迷ったら 2-stem。ソロで足りなければ 4-stem に上げる。
Step 2 — AIステム分離 で分けてゲート
- トラックをアップロード
- Step 1 のモードを選ぶ
- ソロ/ミュートで Bleed とトランジェントを確認
- タイムラインで使うステムだけ書き出す
合否:
- 最初の数秒で「直す層」が意図どおり取れているか
- スマホで聴いて違和感が残らないか
- 全部足したときに、別の曲になっていないか
Step 3 — エディタでキーパーを組む
DAW / NLE に載せ、brief の「直す」をミュートまたは差し替え。ここではまだ延長しない。
- 絵やVOの感情ピークが同じ位置に残っているか
- 延長開始点になる「最後の良い小節」にマーカーを打ったか
Step 4 — 尺だけ足りないとき AI楽曲延長
- キーパーをアップロード
- マーカー位置を延長点にする
- VO下なら instrumental 寄り
- 継ぎ目を一度聴く(クリック/キー飛び/急な盛り上げは却下)
- 採用は最大2案。似た案の量産はしない
Step 5 — 週次に落とす(例)
| 曜日 | 作業 |
|---|---|
| 月 | 3行ブリーフ更新 |
| 火 | 層が悪いカットだけ分離→再構築 |
| 水 | キーパーを延長して納品候補 |
| 木 | 敗者に一行理由 |
| 金 | 勝ちブリーフの再利用 |
まとめ
再生成を最初の手段にしない。まずステムでレイヤを直し、通ったものだけを延長する。失敗ログも「延長が下手」ではなく「ゲートを通していない」と書けるようにしておくと、次のチケットが楽になります。
