Power BIは、データを簡単に可視化・分析できる便利なツールです。
本記事では、Power BIを初めて触る方でも「データをつなぐ → 整える → 集計・グラフ化」という流れを一通り体験できるように、基本的な使い方を紹介します。
Excelの延長で考えられるので、普段Excelで集計・グラフを作表している方におすすめです。
1️⃣OneDriveからデータを連携(SharePointでも同様)
まずはデータ接続から始めます。
- Power BI Desktopを起動し、「データを取得」をクリック
- 「他のソースからデータを取得する」
- 「フォルダー」を選択し、「参照」からOneDrive上のフォルダーを指定 →「OK」
2️⃣同一形式の複数ファイルを結合する
同じフォーマットのデータが複数ある場合は次の画面で結合します。
- フォルダー内のファイル一覧が表示されるので「データの変換」をクリック
- 今回は複数ある同一形式のCSVファイルを結合します。ExtentionのフィルターでCSVのみを表示
- 「↓↓」下矢印2つのマークをクリック → 「OK」
4.結合されたデータが開きます。ここで、各列のデータ形式を確認し、修正する場合は「ABC」テキスト「$」固定小数点数「123」整数「%」パーセントなど、項目セル左のマークを触るとプルダウンで変更ができます。
5.項目の入力方式を確認できたら、左上の「閉じて適用」で完了
3️⃣マスタ的なExcelをリレーションする(分析元のデータに無い情報を紐づけ)
Power BIでは「モデルビュー」でテーブル同士を線で結び、リレーションを設定できます。
普段、VLOOKUPでデータ項目を足している人におすすめの機能です。
例えば「売上データの店舗名」と「店舗情報マスタの店舗名」を紐付けると、BI上で分析の基になる売上データに、店舗情報マスタからエリアやグルーピング、業態区分など分析軸に使う特徴を自由に紐づけすることが可能になります。
- 左側メニューからテーブルがつながっているマーク「モデルビュー」をクリック
- 「データを取得」
- 「Excelブック」→ OneDriveからExcelを開く
4.選択したExcelのシートが表示されるので、連携するシートの▢に✅を入れる
5. 「データの変換」
6.2️⃣の4.と5.と同じ作業をして「閉じて適用」で完了
7.「閉じて適用」 をクリックすると、モデルビューに取り込んだ Excel シートが表示されます。
項目名が一致している場合は、自動で線(リレーション)がつながります。
もし線が出ない場合は、マスタ側の項目をドラッグ&ドロップで元データの対応する項目の上に置くと、線が表示されてつながります。
8.カーディナリティは「多対一」
9.最後に「更新」をクリック
4️⃣BIレポートを作成する
準備ができたらレポート作成です。
- 「レポートビュー」で白いキャンバスに移動し、右の視覚化一覧 から、グラフ・カードなどのビジュアルをクリックするとキャンバスに出現
- 右側のデータ一覧から項目をX軸・y軸・凡例などにドラッグ&ドロップすると作表されます
5️⃣スライサーでデータを絞り込む
スライサーとは、ユーザーが自分でデータを絞り込めるフィルターのことです。
「年月」「店舗」「カテゴリ」などを設定すると、クリック一つでグラフが連動して切り替わります。操作性がぐっと高まり、プレゼンにも便利です。
1.視覚化一覧から「スライサー」をクリック
2.フィールド欄に、絞り込みたい項目を右のデータ一覧からドラッグ&ドロップ
3.視覚化の「ビジュアルの書式設定」
4. オプションでスタイルの変更が可能
👉 スタイルの例 左:バーティカルリスト 右:タイル 下:指定の値の間(日付の場合のみ選択可能)
6️⃣テーブル・グラフで上位N件を表示する
ランキングや絞って表示するときに便利なのが「Top N フィルター」です。
例えば「売上上位10商品」「上位店舗ランキング」などをテーブルやグラフで表示することができます。
- 対象のテーブルまたはグラフをクリック → フィルター欄でフィルターの種類を「上位 N 」表示する項目数を設定
- 指標とするデータ項目をドラッグ&ドロップ
- 「フィルターを適用」
✅ いろいろ触って試そう!
ここまでできれば、Excel集計から一歩進んだ自動で更新されるレポートで動的な分析が可能になります。
OneDrive内のExcelやCSVをの中身を修正した場合は、Power BI上部の「更新」をクリックすると全体に反映するので、とても便利です。
Power BIは無料のDesktop版から始められるので、まずは身近なExcelファイルで試してみてください♪