はじめに
2024年2月28日、Kali Linux 2024.1 Release (Micro Mirror)の通りにKaliの新しいリリースが公開されています。
今回のリリースでは、2024年1回目のリリースということで新しいテーマが公開されました。また、カーネルの更新や新しいツールも追加されています。詳細については、上記公式のブログ記事をご参照ください。
本記事では、今回のアップデート内容の一部について記載しています。
アップデート方法
公式ドキュメントのUpdating Kaliを踏まえて、Kaliのアップデート方法を以下に記載します。
前提として、/etc/apt/sources.list
が適切に設定されていることを確認した上で以下のコマンドを実行します。
$ sudo apt update
$ sudo apt full-upgrade -y
上記コマンド実行後、OS再起動を行います。
OS再起動後、/etc/os-release
ファイルを参照してディストリビューションのバージョンが更新されたことを確認します。
VERSION_ID="2024.1"
VERSION="2024.1"
VERSION_CODENAME=kali-rolling
Micro Mirror CDN
ブログ記事の冒頭では、Micro Mirror CDNのトピックが紹介されています。
Kaliを配信しているミラーサイトが強化されたといった様な内容ですが、ネットワークのインフラストラクチャに興味がある場合は面白い内容だと思います。
以下のURLを参照することで、クライアントのIP addressを基に最適化したルートでミラーサイトにアクセスしていることが確認できます。
2024年の新しいテーマ
通常のKaliエディション及びKali Purpleエディションで使用されるデスクトップの壁紙が更新されました。
以下は新しいデスクトップの壁紙ですが、洗練されたデザインになっています。
その他のデスクトップの変更点
Xfceデスクトップに便利な拡張機能が導入されました。
デスクトップ右上に表示されているVPNのIPアドレスですが、IPアドレスをクリックすることで、クリップボードにIPアドレスをコピーできるようになりました。地味に便利です。
拡張機能としてxclipを有効にするためには、以下のコマンドを実行してパッケージをインストールします。
$ sudo apt update && sudo apt -y install xclip
New Tools
新しいツールとして、侵入検知ツールのSnortが追加されました。
以下は昔に書いた記事ですが、Snortはオープンソースのネットワーク型のIDSとして機能します。
おわりに
2024年もKaliのアップデートを楽しみにしています。
個人的にはSnortの追加がサプライズでした。また、xclipの拡張機能も気に入ってます。
仮想マシンでもKali Linuxを動かすことはできますが、不自由なくパフォーマンスを発揮するためには自作PCなどで動かすのもお勧めです。
以前書いた以下の記事では、自作PCにKali Linuxを導入及び構築する方法について記載しています。