はじめに
先月OSS-DB Silverの認定をいただきました。OSS-DBはオープンソースのデータベースであるPostgreSQLの知識と技術力を証明する認定試験です。
このPostgreSQLについて、オープンソースではないデータベースとの違いをライセンスの観点で簡単にまとめました。
PostgreSQLのライセンスと商用データベースの比較
PostgreSQLは、柔軟で強力なオープンソースのリレーショナルデータベースとして広く利用されています。
その魅力の一つは、ライセンス形態にあります。
ここでは、PostgreSQLのライセンスが商用データベースのライセンスとどのように異なるかについて説明します。
PostgreSQLのライセンス
PostgreSQLは、PostgreSQL Licenseのもとで提供されています。
このライセンスは、OSI(Open Source Initiative)によって認定されたオープンソースライセンスの一つです。
以下に、PostgreSQL Licenseの主な特徴をまとめます。
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無料利用可能
PostgreSQLは完全に無料で利用できます。ダウンロード、インストール、実行、修正、再配布に関して、一切の制約がありません。 -
商用利用可能
PostgreSQLは商用利用にも適しています。企業はPostgreSQLを使って商用製品を開発し、販売することができます。 -
自由なカスタマイズ
ソースコードは公開されており、ユーザーは必要に応じてソースコードを修正し、カスタマイズすることができます。 -
ライセンスの簡潔さ
PostgreSQL Licenseは非常にシンプルで、オープンソースライセンスとして一般的に知られているMITライセンスやBSDライセンスに似ているため、法的な理解が容易です。
商用データベースのライセンス
一方、オープンソースではない商用データベース(例:Oracle、Microsoft SQL Server)のライセンスは以下のような特徴があります。
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高額なライセンス費用
商用データベースには通常、初期導入費用に加え、年間のサポート費用やライセンス更新費用がかかります。これらの費用は、小規模ビジネスにとってかなりの負担となることがあります。 -
利用の制限
商用データベースのライセンスには、インスタンス数やユーザー数などに関する制限が設けられている場合があります。また、特定の機能については追加のライセンスが必要となることがあります。 -
カスタマイズの制約
商用データベースのソースコードは基本的に非公開であり、ユーザーが直接修正することはできません。一定のカスタマイズは可能ですが、大きな変更はサポート契約に依存します。 -
法的および契約の複雑さ
商用ライセンスは複雑で、法的な専門知識を必要とする場合があります。契約書の内容を詳細に理解するためには、法的な助言が不可欠です。
まとめ
PostgreSQLのオープンソースライセンスは、ユーザーに多くの自由と柔軟性を与えている一方で、商用データベースは高いコストと制約が伴います。
ビジネスのニーズに応じて、どちらのライセンス形態が適しているかを慎重に検討することが重要です。
さいごに
PostgreSQLは標準SQLに準拠していて、信頼性も高く、コミュニティの活動も活発です。この知識、技術力を証明できる認定試験OSS-DBについて詳しくは以下のリンクを参照してください。