About
すっかり生成AIの流れに押し流された感のあるXR系界隈ですが、Android XRの発表やプラットフォーマーとなる企業が日常使いに違和感のないグラスの開発を進めていたりと、生成AI系の技術が広まり切った後はまたXR系の話題が再燃するのではないかと期待している現在です。
しばらくAR系の開発から離れていたため、今の技術をキャッチアップする目的で諸々調べ、備忘録がてら記事としてそれらを残していこうと思いキーボードを叩いています。
まとめ
- 6000.3.0b8で、Unityのarfoundation-samplesの実機起動までを確認しました。
- Android版はBundle Identifierの修正のみで実機起動できるビルドが可能でした。
- iOS版も同様にBundle Identifierの修正のみで実機起動可能でしたが、Xcodeは最新版ではなく16.4を利用する必要がありました。
範囲
まずUnityのAR開発の基盤として提供されているAR Foundationの現在を調べようと思いサンプルをセットアップしました。Android, iOS端末共に起動が確認できた部分までを記事としています。
環境
開発における各環境です。特にXcodeは最新版でビルドに失敗するため旧版を利用しています。
| 環境 | バージョン | 備考 |
|---|---|---|
| Unity | 6000.3.0b8 | 共通利用 |
| OS | Windows 11 | Android ビルド環境 |
| Android | Xperia 1 III / Android 13 | Android実機 |
| OS | macOS Sequoia 15.6.1 | iOS ビルド環境1 |
| Xcode | 16.4 | iOS ビルド環境2 |
| iOS | iPhone 16 Pro / iOS 26.0.1 | iPhone実機 |
本題
リポジトリの取得
Unity提供のARFoundationのサンプルリポジトリである、arfoundation-samplesをクローンします。なお、現在のmainブランチがUnity6000.3系ターゲットとなっているので、mainブランチを動作確認に利用します。
-
ARFoundatoinのクローンとorigin付け替え、自分のリポジトリをリモートとしつつ、公式の更新も取り込めるようにしておきます。
cd {作業ディレクトリ}
git clone https://github.com/Unity-Technologies/arfoundation-samples.git my-arfoundation-samples
cd my-arfoundation-samples
git remote rename origin upstream
git remote add origin {手順2で確認したリポジトリのurl}
git push -u origin main
- 自リポジトリへのPushコマンド例:
git push origin main - 公式リポジトリの取り込み例:
git pull upstream main
サンプルの起動~ビルド
Unity 6000.3.0b8でアプリを起動します。
バージョン不一致のあれこれが色々出てくるのですが、インストールしているバージョンを指定し、開き直しても問題ありませんでした。
| 起動前 | 起動中 |
|---|---|
![]() |
![]() |
Android版
Player Settings の Identification のみを変更してビルドを行いました。

正常にビルドが完了し、起動を確認しました。
iOS版
Unity側
iOS版はUnity起動後もエラーが出てくるかもしれませんが、特別な対応はせず、'Fix All' を実行することで問題が解消しました。

Bundle Identifierのみ変更しビルドを行いました。

Xcode 向けのビルドは正常に完了しました。
Xcode側
自動署名(Automatically manage signing)を有効にし、使用している Apple アカウント(チーム)を指定しました。

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当初Xcode 26にてiOSへのビルド&転送を行おうとしたところ
Assertion failed: (it != _dylibToOrdinal.end())とビルド時にエラーが発生しました。参考記事をもとにUnity側やXcodeのリンカ設定をなぶりましたが解決には至りませんでした。 -
Xcode 16.4 を入手し、( https://developer.apple.com/download/all/?q=Xcode )Unity で iOS ビルドを新しいディレクトリへ出力した後、Xcode 16.4 でプロジェクトを開きビルドすることで実機起動を確認しました。
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ここで発生した、Unity 6000.3 系で iOS 26 向けのビルドに失敗する件は、以下の Issue と同様のものと考えられます。
https://issuetracker.unity3d.com/issues/ios-Xcode-26-build-for-ios-fails-on-assertion-failed-when-arkit-is-added-as-a-plug-in-provider
おわり
UnityのARサンプルについて、Android・iOSいずれの端末でも動作させることができました。
各端末ごとのサンプル動作についても順次まとめていく予定です。




