弊社では現在、メタバース事業を推進しており、日々奮闘している訳だが、最近になり「暗号資産」特有の扱いの難しさの直面している。
慣れない言葉や概念がいくつかあるが、その中でも今回は謎多き「ガス代」に関して記述していく。
Ethereumとガス代
まずはガス代を語る上で欠かせないEthereumについての説明を少々。
Ethereumではブロックチェーンの仕組みを利用しており、世界中のユーザーで同じ履歴(台帳)をそれぞれで所有し、安全性を担保している。
そしてビットコインのブロックチェーンとは違い、ブロックチェーン上にプログラミングを実装する事により、高度なやり取り(スマートコントラクト)を可能にし、現在では新しいプラットフォームの一つとなっている。
そしてそれは、世界中の人々がそれぞれ計算、承認(マイニング)を行う事により支えられている。
マイニングをする人(マイナー)は特定の企業の社員が給料を貰って働いていたり、ボランティアで行なっている訳ではない。
そんな彼らへのインセンティブ(燃料)になるのが『ガス代(ETH)』という訳だ。
ガス代に関わる項目
利用者が支払うガス代は、いくつかの計算を経て決定されている。ただ、その計算に関わる項目は幾つかあるらしい。様々な資料を調査しているが、資料ごとに項目の呼び方が違っていたりするので、ここで一旦整理しようと思う。名称よりも何について説明しているのかを注視してほしい。
※計算にクリティカルに関わるものを抜粋
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Gas Limit
ガス量、ガスユニットとも呼ばれ、トランザクションの種類により変化するGas量の目安であり上限。 (例:ETHの送金であれば約21,000unit) -
Gas Price
1Gas(上記1unit)辺りの値段を自分で決める事が出来る。プライオリティフィーとも。高い程優先的に処理しされ、安すぎると処理が成立しない事態も発生する。単位はGwei(ギガ ウェイ)
※1Gwei=0.000000001ETH -
Gas Fee
一般的に最終的支払うガス代の金額。単位が"円"であるか"ETH"であるかなどの確認は必要。
計算方法
Gas Limit(21000unit(処理内容で変動)) × Gas Price(40Gwei(時価)) = Gas Fee(840,000Gwei)
Gas Fee(840,000Gwei) × 0.000000001(GweiをETHに変換) = Gas Fee(0.00084ETH)
Gas Fee(0.00084ETH) × 1ETHの価格(300,000円) = 252円(実際の支払い金額)
※ETHの送金の例(送金金額に依存しない)
安くするには
今までの情報を加味し、コストを抑えるとすると、ETHが安い時に取引する、または任意で変える事の出来る値(Gas Price)は安く出来る事がわかる。(別の話だがレイヤー2を使うのもアリ)
Gas Priceは優先的に処理してもらい、早く取引を完了させたい時に高く設定するものなので、逆に急ぎでない場合や競争率の低い時間、つまり取引量の少ない時間帯に行う事で抑える事が出来る。
以下リンクは直近の取引の量を調べる事が出来るサイトだ。これを見る限り2022年8月現在は月曜日が取引量が少ないため、狙い目だ。
まとめ
今回ガス代について調べてみて表現する名称などは、ソースにより区々であったが、根本的な概念については共通点は多かった様に思える。
現在EthereumはPoWからPoSへ移行予定のため、先述した求め方がいつまで利用出来るかは解らない。変わらない可能性もあるが、、
ただイーサリアムの概念、仕組みを理解しておく事で新しい仕組みが出てきた時の理解の助けになれば良いと思う。