11
11

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

株式会社シンプルウェイ Advent Calendar 2020 の5日目です。

サーバーへのアクセスできる回線が限定されている場合に、それをクリアするためによくVPNが使われます。

シンプルウェイでもテレワーク中に社内サーバーにアクセスするためにVPNを使いますし、接続元IPを固定化するためにインターネット上のVPNサーバーへ接続したりします。

ところで、VPNを多用しているとルーティングがごちゃごちゃになって、VPNにつないでいるのに目的のサーバーにアクセスできないってことも起こります。

特にWindowsビルトインのVPN(L2TP/IPsecやSSTPなど)では、何も考えずに接続するとデフォルトゲートウェイがVPNになるので、インターネットへの通信などほとんどの通信が最後に接続したVPNを経由するようになってしまいます。

これを回避するためには自分でルーティングを設定してあげる必要があります。どのサーバーへの通信が、どこのVPNを通るかを整理してあげれば良いわけです。

VPN事例

例えばこんな接続を行いたいとします。

VPN接続例

  • インターネットへの通信はVPNを経由しない
  • 会社の社内サーバーへの通信はVPN1を経由する
  • example.comサーバーへの通信はVPN2を経由する

これを実現するためには下記のように設定します。

(1) VPNのデフォルトゲートウェイ設定を外す

まずVPNのデフォルトゲートウェイ設定を外しましょう。

  • Windowsキー+Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動

  • 「control ncpa.cpl」を入力してコントロールパネルのネットワーク接続を開く
    ファイル名を指定して実行

  • VPN接続用のネットワークアダプタを選択して、右クリックメニューからプロパティを選択
    VPN接続のプロパティ

  • 「インターネット プロトコル バージョン4」を選択

  • 「プロパティ」ボタンを選択

  • 「詳細設定」ボタンを選択

  • 「リモートネットワークでデフォルトゲートウェイを使う」のチェックボックスをOFFにする
    リモートネットワークでデフォルトゲートウェイを使う

ここまでの設定で事例の「インターネットへの通信はVPNを経由しない」「会社の社内サーバーへの通信はVPN1を経由する」が実現できています。

VPNを接続してもインターネットへの通信は通常通り手元の回線を通っていきます。

またVPN1が接続状態の場合、手元のPCに192.168.50.0/24のセグメントのIPが割り振られているので、社内LANへの通信は自動的にVPNの回線を通っていきます。

(2) 特定IPへの通信をVPN経由にする

次に特定のサーバーへの通信はVPNを通るように設定します。

  • スタートボタンを押して「cmd」を入力
  • コマンドプロンプトを右クリック
  • 「管理者として実行」を選択
    コマンドプロンプト
  • route add [サーバーIP]/32 [ゲートウェイIP] を入力して実行
    事例の場合 route add 203.0.113.1/32 192.168.100.1
    route addコマンド

これでexample.comへの通信はVPN2を通るようになります。

サーバーが複数ある場合は、同様にルートを追加していけばOK、VPNが複数ある場合はゲートウェイを変えて同様にルートを追加していけばOKです。


これであなたもルート設定自由自在。VPN接続がいくらあっても大丈夫!

なお、設定は自己責任でお願いします。管理者権限が必要な通り、PCの動作に影響を及ぼす操作です。もし通信がおかしくなってしまったら再起動しましょう。リセットされます。

※ シンプルウェイのスタッフで上記設定が可能なのはBYODの人だけです。会社貸与PCは管理者権限がないので設定不可です。

11
11
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
11
11

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?