こんにちは！
プログラミング未経験文系出身、Elixirの国に迷い込んだ？！見習いアルケミストのaliceと申します。
今回はDateTimeモジュールについて学んだことをまとめます。
目次
1.DateTimeモジュール で遊んでみたシリーズ① -事前準備編
2.DateTimeモジュール で遊んでみたシリーズ② -DateTime.add ~ DateTime.compare の紹介
3.DateTimeモジュール で遊んでみたシリーズ③ -DateTime.convert ~ DateTime.from_gregorian_seconds の紹介
4.DateTimeモジュール で遊んでみたシリーズ④ -DateTime.from_iso8601 ~ DateTime.from_naive! の紹介
5.DateTimeモジュール で遊んでみたシリーズ⑤ -DateTime.from_unix ~ DateTime.new! の紹介
6.DateTimeモジュール で遊んでみたシリーズ⑥ -DateTime.now ~ DateTime.shift_zone! の紹介(本記事)
7.DateTimeモジュール で遊んでみたシリーズ⑦ -DateTime.to_date ~ DateTime.to_string の紹介
8.DateTimeモジュール で遊んでみたシリーズ⑧ -DateTime.to_time ~ DateTime.utc_now の紹介
9.DateTimeモジュール で遊んでみたシリーズ番外編 -Livebookでtzdata導入
目的
DateTimeモジュールに含まれる関数を触って機能を理解したい
実行環境
Windows 11 ＋ WSL2 ＋ Ubuntu 22.04
Elixir v1.17.3
Erlang v27.0
前提
本記事を手元検証するには、前提としてtzdataの導入が必要です。
まだの場合は下記1.または2.で準備をしてください。
1.local環境でtzdataの導入
2.Livebookでtzdataの導入
DateTime.nowとは
DateTime.now(time_zone, time_zone_database \\ Calendar.get_time_zone_database())はtime_zoneの現在の日時を返します。
タイムゾーンはカレンダーデータベース（今回の場合はtzdata）と照合します。
例
DateTime.now("Asia/Tokyo")
{:ok, #DateTime<2024-12-22 15:29:46.738383+09:00 JST Asia/Tokyo>}
time_zoneが存在しない場合{:error, :time_zone_not_found}のタプルを返します。
DateTime.now("bad timezone")
{:error, :time_zone_not_found}
DateTime.now!とは
DateTime.now!(time_zone, time_zone_database \\ Calendar.get_time_zone_database())はtime_zoneの現在の日時を返します。
タイムゾーンはカレンダーデータベース（今回の場合はtzdata）と照合します。
例
成功した場合DateTime.nowは {:ok, Datetime構造体}のタプル が返されるが、DateTime.now!は Datetime構造体 が返されるので注意。
DateTime.now!("Asia/Tokyo")
#DateTime<2024-12-22 15:32:34.231983+09:00 JST Asia/Tokyo>
カレンダーデータベースにタイムゾーンが見つからない場合ArgumentErrorを返します。
DateTime.now!("bad timezone")
** (ArgumentError) cannot get current datetime in "bad timezone" time zone, reason: :time_zone_not_found
(elixir 1.17.3) lib/calendar/datetime.ex:867: DateTime.now!/2
#cell:p746o2eoytx56zax:1: (file)
DateTime.shiftとは
String.shift(datetime, duration, time_zone_database \\ Calendar.get_time_zone_database())はdatetimeをduration分だけ調整します。このときdatetimeに含まれるタイムゾーンの
この関数の目的はそのタイムゾーンにいる人の時計を合わせる目的です。
つまり、サマータイムの開始／終了時刻といったイベント発生時に時計の調整をかけることができます。
例
dt = DateTime.new!(~D[2025-03-09], ~T[01:59:00], "Asia/Tokyo")
#DateTime<2025-03-09 01:59:00+09:00 JST Asia/Tokyo>
DateTime.shift(dt, hour: 1)
#DateTime<2025-03-09 02:59:00+09:00 JST Asia/Tokyo>
サマータイム開始／終了時刻をまたぐ場合
米国ニューヨークの次のサマータイム開始時刻は、現地時刻の3/9の02:00です。
このタイミングで時計が1時間進みます。
これをまたいで使用する場合時計が1時間進みます（秋に時計を1時間遅らせる場合も同様です）
dt = DateTime.new!(~D[2025-03-09], ~T[01:59:00], "America/New_York")
#DateTime<2025-03-09 01:59:00-05:00 EST America/New_York>
DateTime.shift(dt, hour: 1)
#DateTime<2025-03-09 03:59:00-04:00 EDT America/New_York>
DateTime.shift_zoneとは
DateTime.shift_zone(datetime, time_zone, time_zone_database \\ Calendar.get_time_zone_database())はdatetimeのタイムゾーンを変更します。
タイムゾーンはカレンダーデータベース（今回の場合はtzdata）と照合します。
例
DateTime.shift_zone(~U[2018-07-16 10:00:00Z], "America/Los_Angeles", Tzdata.TimeZoneDatabase)
{:ok, #DateTime<2018-07-16 03:00:00-07:00 PDT America/Los_Angeles>}
カレンダーデータベースにタイムゾーンが見つからない場合{:error, :time_zone_not_found}のタプルを返します。
DateTime.shift_zone(~U[2018-07-16 10:00:00Z], "bad timezone", Tzdata.TimeZoneDatabase)
{:error, :time_zone_not_found}
DateTime.shift_zone!とは
DateTime.shift_zone!(datetime, time_zone, time_zone_database \\ Calendar.get_time_zone_database())はdatetimeのタイムゾーンを変更します。
タイムゾーンはカレンダーデータベース（今回の場合はtzdata）と照合します。
例
成功した場合DateTime.shift_zoneは {:ok, Datetime構造体}のタプル が返されるが、DateTime.shift_zone!は Datetime構造体 が返されるので注意。
DateTime.shift_zone!(~U[2018-07-16 10:00:00Z], "America/Los_Angeles", Tzdata.TimeZoneDatabase)
#DateTime<2018-07-16 03:00:00-07:00 PDT America/Los_Angeles>
カレンダーデータベースにタイムゾーンが見つからない場合ArgumentErrorを返します。
DateTime.shift_zone!(~U[2018-07-16 10:00:00Z], "bad timezone", Tzdata.TimeZoneDatabase)
** (ArgumentError) cannot shift ~U[2018-07-16 10:00:00Z] to "bad timezone" time zone, reason: :time_zone_not_found
(elixir 1.17.3) lib/calendar/datetime.ex:800: DateTime.shift_zone!/3
#cell:azrdretu7avc4p3s:1: (file)
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@torifukukaiouさんのAwesomeな名言をお借りしました。Elixirコミュニティを一言で表すと、これに尽きます。 ↩