はじめに
どうも、ATLのヴィリアスです。
ちょっとした興味本位で、
「Azure の仮想マシンのポートをすべて閉鎖した場合、
そこから RDP 接続できるように復旧できるか?」を検証してみました。
※免責事項(必ず、ご一読ください)
本記事の情報により生じた、いかなる損害や損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。
また、誤情報が入り込んだり、情報が古くなったりすることもありますので、
必ずしも正確性を保証するものではありません。ご了承ください。
前提
仮想マシンには「セキュリティが強化された Windows Defender ファイアウォール」の
[受信の規則] にて、全ポートをブロックする規則が追加されています。
当然、この規則を追加した瞬間に仮想マシンに RDP 接続できなくなります。
今回は、この規則を削除することが目標です。
仮想マシンのポートを開放する
手順1: Azure Portal から Windows ファイアウォールを無効にする
ファイアウォールの設定を無効にすることで、
仮想マシンに RDP 接続できるようにします。
まずは Azure Portal にアクセスし、接続できなくなった仮想マシンのページに行きます。
仮想マシンのページにアクセスできたら、 左メニューから [実行コマンド] をクリックします。
こんな画面が表示されます。
この画面では、仮想マシンに対してPowerShellスクリプトを実行することができます。
いくつかコマンドが並んでいますが、一番上の [RunPowerShellScript] をクリックします。
すると、スクリプト入力画面が表示されます。
ここで次のコマンドレットを入力します。
Set-NetFirewallProfile -Enabled false
これは「ファイアウォールを無効にする」コマンドレットです。
ファイアウォールを無効にすることで 「全ポートブロック」規則も無効になるため、
RDP 接続がブロックされなくなります!
ファイアウォールが無効のままだと
セキュリティ的に危険なので、最終的には有効に戻します。
補足: ファイアウォールの情報を取得するコマンドレット
Get-NetFirewallProfile
によって、ファイアウォールの情報を取得することができます。
Get-NetFirewallProfile
---
Name : Domain
Enabled : False
DefaultInboundAction : NotConfigured
DefaultOutboundAction : NotConfigured
.
.
.
「ファイアウォールが有効か?( Enabled の部分)」を確認できますね。
手順2: 仮想マシンに接続し、該当の Windows ファイアウォールの規則を削除する
ファイアウォールの設定画面から、
諸悪の根源 (全ポートブロックしている規則) を取り除きます。
まずは、たった今ファイアウォールを無効にした仮想マシンに接続します。
仮想マシンに接続できたら、Windows の検索機能を使って
「セキュリティが強化された Windows Defender ファイアウォール」を探します。
[セキュリティが強化された Windows Defender ファイアウォール] ウィンドウが開いたら、
[受信の規則] をクリックします。
規則の一覧が表示されるので、
全ポートをブロックしている規則を探し、削除します。
これによって、ファイアウォールが有効でも RDP 接続できます!
手順3: Windows ファイアウォールを有効にする
手順1で無効にしたファイアウォールを有効にします。
仮想マシンにてPowerShellを起動し、無効にしたファイアウォールを次のコマンドで有効にします。
Set-NetFireWallProfile -Enabled True
そして最後にGet-NetFirewallProfile
を実行して、Enabled
がTrue
になっていれば作業完了です!
Get-NetFirewallProfile
---
Name : Domain
Enabled : True
DefaultInboundAction : NotConfigured
DefaultOutboundAction : NotConfigured
.
.
.
おわりに
万が一、 RDP 接続中に Azure の仮想マシンのポートを全ブロックする規則を追加してしまっても、
Azure Portal からファイアウォールを無効にして、規則を削除できることが確認できました。
(いっそのことバックアップで修復する手もありますが!)
Azure Portal には今回使った [実行コマンド] 以外にもいろいろな機能があるので、
少し触って何となく知っておけば、いざというときに役立ちそうですね。
それではまた、次の記事で。