1. はじめに
こんにちは!
2025年5月、AWS Certified AI Practitioner(AIF-C01) に2週間の独学で合格しました。
本記事では、試験の概要から出題傾向、使用教材、学習法、そして受験のリアルな感想までを、「とにかく本気で一発合格したい人向け」に詳細にまとめました。
受験の動機
私は現在、AWS認定12冠(全認定資格制覇)を目指しており、その一環としてAI Practitionerの受験を決意しました。
もう一つ大きな理由は、現在の職場ではAWSを実務であまり触れられていないという課題感です。
今後のキャリアを考えたとき、クラウド(特にAWS)とAIの両軸に強みを持つ人材になることが、市場価値を高めると判断しました。
特に最近では、AWSでの生成AIや機械学習の活用が活発化しており、「クラウド×AI」領域に携われる会社への転職を視野に入れての資格取得です。
また、基本情報技術者や応用情報技術者試験にもAIに関する出題が増えており、それらの体系的な理解と試験対策としても効果的だと感じました。
2. AWS Certified AI Practitioner とは?
AWS公式サイトによると、本資格は以下を目的とした試験です:
AI、ML、生成AIの基本を理解し、ビジネス課題に対してAWSのAIソリューションを活用できる能力を評価
試験概要
項目 | 内容 |
---|---|
試験コード | AIF-C01 |
試験時間 | 90分 |
問題数 | 65問 |
問題形式 | 単一・複数選択、順序付け |
合格ライン | 700点 / 1000点 |
料金 | $100 |
対応言語 | 日本語・英語ほか |
有効期限 | 3年 |
試験範囲(ドメイン別)
ドメイン | 割合 | 概要 |
---|---|---|
AIとMLの基礎 | 20% | 機械学習の種類(教師あり/なし/強化学習)、トレーニング/評価/バイアス |
生成AIの基礎 | 24% | LLM、プロンプト設計、生成コンテンツの種類と適用例 |
基盤モデルの活用 | 28% | Amazon Bedrock、SageMaker JumpStart の理解と適用例 |
責任あるAI | 14% | バイアス、公平性、透明性、ユーザーへの影響 |
セキュリティとガバナンス | 14% | データ保護、モデルのトレーサビリティ、監査・モニタリング対応 |
3. 学習方法と使った教材(学習期間:2週間)
学習戦略
短期間で合格するために、以下の3段階で学習を構成しました:
- 広く基礎を掴む(概念理解)
- AWSサービスの特徴と用途を整理(技術知識)
- 問題形式に慣れる(出題対策)
① CloudTech(問題集:124問)
- 🔗 CloudTech
- 全124問を2周
- 解説が非常に丁寧で、用語・定義の理解にも適しています
- 不明な点は ChatGPT に「小学生でもわかるように」解説してもらうことで補完
✅ 良かった点:
- 「分類モデル」「予測 vs 推論」「プロンプトテンプレート」など、曖昧になりやすい概念が的確に問われている
- 本番の選択肢の雰囲気にかなり近い
- 学習コストが低く、時間対効果が高い
② Udemy講座(動画 + 模擬試験2回分)
- 🔗 【最新】AWS認定AIプラクティショナー試験突破講座
- 動画形式で試験範囲を体系的にインプット
- 模試は本番を想定した難易度・形式で2回分収録
✅ 良かった点:
- Amazon Rekognition, Comprehend, SageMaker など AWS AI系サービスの実践ユースケース解説が秀逸
- 生成AIにおける プロンプト設計の考え方やLLM活用例も学べる
- 講師の方の質も高く、信頼できる内容でした
③ note問題集(100問+解説)
- 🔗 AWS認定 AI Practitioner 100問(note)
- 精度が非常に高く、ほぼ同じ形式・内容の問題が本番で出ました
✅ 良かった点:
- 時間がない人はこれ一冊でも合格レベルに到達可能かと🤔
- 「責任あるAI」「データ品質」「評価指標」などの理論系問題も強化できる
④ Qiita記事:要点整理
- 🔗 AWS認定の新資格AI Practitionerの要点を整理してみた(Qiita)
- 出題範囲の全体像がコンパクトにまとまっており、初期学習の道しるべに最適
- 各セクションの要点がシンプルで頭に入りやすい
✅ 良かった点:
- 「何を学べばいいか」が最初にわかるので、学習効率アップ✨
- 試験範囲の俯瞰に使えるため、他の教材と併用しやすい
- 学習のペースメーカー的にも使えました
4. 本試験の感想と出題傾向
出題形式の特徴
- 単純な知識問題だけでなく、複数のAWSサービスを比較・適用するケーススタディが多い
- 「このシナリオでBedrockを使う理由は?」「SageMakerとRekognitionの違いは?」など実務的
- 順序問題や一致問題など 形式に慣れていないと時間を取られるので注意
出題トピック例
- 基盤モデル(FM) vs カスタムモデル(独自学習)の使い分け
- セキュリティ:暗号化、アクセス制御
- モデル評価:精度 vs 再現率、バイアスの検出
- 責任あるAI:公平性、透明性、監査可能性
- Amazonサービスの役割と選択肢の違い(Bedrock, Polly, Transcribe, Rekognition など)
5. 資格取得で得られたこと
✅ 技術的理解の深化
- AIや機械学習を「なんとなく知っている」から「AWSでどう使うか説明できる」レベルへ
- 生成AIの構成やユースケース(画像生成、コード補完、チャットボット)を明確に把握
✅ 国家試験(基本情報・応用情報)のAI分野対策にも有効
近年、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験において、AI・機械学習関連の出題が急増しています。
例えば、以下のようなテーマが頻出です:
- 教師あり学習/教師なし学習の違い
- 精度・適合率・再現率などの評価指標
- 過学習やバイアスといったモデル評価・改善の考え方
- クラスタリング・分類・回帰といった手法の特徴
これらは、AWS Certified AI Practitioner の出題範囲と重なる部分が非常に多いため、資格取得のための学習が、そのまま国家試験のAI分野の理解強化に直結します。
また、AWSという具体的な技術文脈の中で学ぶことで、抽象的だった理論が「業務でどう使われるか」に結びつき、本質的な理解につながるのも大きなメリットです。
✅ 転職市場でのアピール材料になる
AWSの中でもAI/ML系サービスの知識を持つ人材はまだ少数であり、差別化ポイントになります。
とくに以下のような企業に対して効果的にアピールできます:
- 生成AI導入を進めているSIer・SaaS企業
- SageMakerやBedrockなどの活用実績を持つプロジェクトチーム
- AI/DX推進部門やクラウド戦略チームを新設中の企業
AWSのスキル証明だけでなく、「AIをビジネス視点で活用できる意志と知識がある人材」であることを示せる資格だと感じました。
6. 今後の展望
次のステップとして、以下を目指しています:
- AWS Certified Machine Learning – Specialty
- AWS Certified Data Engineer – Associate
- 実務では Amazon Bedrockの活用を深め、生成AIの運用構築に関われるようにする
また、AWS 12冠の達成も引き続き目指して継続学習中です。
7. まとめ
AWS Certified AI Practitioner は、AI×クラウドの“本質的な基礎”を固める最高の入り口です。
- AI/MLの理論と実践の両方が学べる
- 生成AIや責任あるAIなど“今後必須”となるスキルを先取りできる
- 他のAWS資格や国家試験にも波及効果あり
8. おわりに
AWS Certified AI Practitioner は、AIや生成AIの基礎を“クラウドの実践環境”で学べる、非常に実用的な資格です。
AWSやAIにまだ触れる機会がない方でも、行動で学習意欲を示せる実績として、転職やキャリアチェンジにも強くアピールできます。
「AIを学びたい」「AWSを仕事で使いたい」——そんな方にとって、最初の一歩として最適な資格です。
この記事がその一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。応援しています!🚀