エージェント型コーディングに最適なAIモデル6選 🤖
VS Codeでエージェント型コーディングを行う際、どのAIモデルを選ぶかは作業効率に大きく影響します。この記事では、実際のプロジェクトで日々使い込んできた経験から、最も効果的だったAIモデルを紹介します。
ここで述べる内容は、学術的な研究ではなく、実践的な試行錯誤と現場での使用感に基づいています。それでは見ていきましょう!
要約 📝
- Claude Opus 4.5 - 大規模な機能実装とマルチファイル編集に最適な高性能モデル
- Claude Sonnet 4.5 - 小規模な修正とコードレビューに適したバランス型モデル
- GPT-5.2 - アーキテクチャ設計とシステム企画に強みを持つプランニング特化型
- Gemini 3 Pro - バックエンドロジックとデータベース実装の専門家
- GPT-5 Codex (Preview) - 正確で予測可能な小規模コーディングタスクの実行者
- Claude Haiku 4.5 - クイックな質問対応と軽量タスクのアシスタント
1. GPT-5.2 - アーキテクトの視点 🏗️
GPT-5.2については複雑な感情を抱いていますが、特定の領域では明らかに優れています。
直接的なコーディングでの使用はあまり好みません。Opus 4.5と比較すると、ボイラープレートが多く、バグも発生しやすい傾向があります。しかし、GPT-5.2が本当に際立っているのは、企画とアーキテクチャの領域です。
このモデルは以下の面で一貫して優れた成果を出します:
- システムアーキテクチャの設計
- 技術スタックの選定
- データモデルの構築
- 段階的な開発計画の策定
明確に定義された単一のプロンプトで、詳細に構造化された計画、明確なタスクリスト、関連する多数のソース参照、そして強固な論理的根拠を得ることができます。ここではBeast Modeが大いに役立ちます。
最適な使用場面
- アーキテクチャの企画
- システム設計
- データモデリング
- アイデアを実行可能なステップに分解する作業
使用クォータ: x1
2. Claude Opus 4.5 - 重量級の実行者 💪
予想通りかもしれませんが、このモデルは外せません。
Claude Opus 4.5は主に複数ステップの実行に使用しています。MicrosoftのCopilotチームのBurke Hollandが作成したカスタム「Beast Mode」エージェントと組み合わせて使っています。まだ試していない方には強くお勧めします。
経験上、Opus 4.5は複数の大規模ファイルを横断して作業する際に最高のモデルです。現在、手動でのコードレビューを常時行わずに実行を任せられる唯一のモデルと言えます。生成されるコードはクリーンで、焦点が絞られており、不要なボイラープレートを避けてくれます。
主な欠点は、クォータコストがx3とカウントされることです。
最適な使用場面
- 大規模な機能実装
- マルチファイルのリファクタリング
- 最小限の監視でのエンドツーエンド実装
使用クォータ: x3
3. Gemini 3 Pro - バックエンドのスペシャリスト 🔧
私の経験では、Gemini 3 Proはバックエンドに特化した強力なモデルですが、複雑なUI作業には弱い面があります。
データベースロジックと認証周りの作業には通常このモデルを選択します。堅実な結果に到達するまでのやり取りがほとんど必要ないからです(少なくとも私の場合は)。構造化されたバックエンドの問題に関しては、素早く「理解」してくれる傾向があります。
ドキュメント作成や一般的なコンテンツの執筆にも非常に優れています。
最適な使用場面
- データベース実装
- 認証フロー
- バックエンドロジック
- READMEとドキュメント生成
使用クォータ: x1
4. Claude Sonnet 4.5 - 仕上げの職人 ✨
素早いレビューが必要ですか?小さなUI調整?軽微なバックエンドロジックの改善?これらのタスクには、このモデルを選びます。
クォータ使用量がx1のみで、Sonnet 4.5は小規模なタスクにおいて速度、品質、コストの最高のバランスを提供します。
通常、長時間のOpus 4.5セッションの直後に、細部を磨き上げるために使用します。強力なコンテキストがある時に最高のパフォーマンスを発揮するので、Simple Browserを使ってアプリをテストし、変更したい正確な要素をSonnetに指示するようにしています。
長いコーディングセッションの後の変更履歴の作成や要約にも頼りにしています。
最適な使用場面
- 大規模コーディングセッション後の小さな修正
- UIの微調整
- コードレビュー
- 変更履歴と要約の生成
使用クォータ: x1
5. GPT-5 Codex (Preview) - クリーンコーダー 🎯
小規模なコーディングタスクで精度と予測可能性を求める時に使う主力モデルです。
GPT-5 CodexはGPT-5.2よりも「意見が少なく」、コードに非常に集中してくれます。プランニングには向いていませんが、特にバックエンドコーディングやスコープが明確な場合に、求めたものを正確に実装する能力は優れています(私にとってはUIのスターとは言えませんが)。
独立した機能、関数、クリーンな実装のために頻繁に使用しています。
最適な使用場面
- 特定のバックエンド関数の作成
- 明確な仕様の実装
- 議論を最小限に抑えたコード中心のタスク
使用クォータ: x1
6. Claude Haiku 4.5 - 高速アシスタント ⚡
Claude Haiku 4.5は私の「クイックレスポンス」モデルです。
重いロジックや大規模な機能には向いていませんが、強力なモデルでクォータを無駄にせずに素早い答えが欲しい時に非常に便利です。反応が速く、明確で、小さなタスクには驚くほど正確です。
主に開発中のヘルパーとして使用し、実行モデルとしては使ったことがありません。実行モデルとして試した経験があれば、コメントで共有してください。
最適な使用場面
- クイックな質問
- 小さなヘルパー
- 既存コードの説明
使用クォータ: x0.33
最終的な考察 💡
単一のモデルですべてを完璧にこなすことはできません。
私にとっては:
- Opus 4.5が重量級の作業を担当
- Sonnet 4.5が仕上げを行う
- GPT-5.2がアーキテクトの役割
- Gemini 3 Proがバックエンドロジックを支配
- GPT-5 Codexがクリーンコーダー
- Haiku 4.5が高速アシスタント
一つのモデルに固執するのではなく、これらを組み合わせることで、結果は完全に別次元になります(そしてクォータも...🫠)
比較表
| モデル名 | 主な機能 | 料金 | 最適な用途 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|---|
| Claude Opus 4.5 | 大規模マルチファイル編集、エンドツーエンド実装 | x3クォータ | 複雑な機能開発、全体的なリファクタリング | クリーンなコード、最小限の監視で実行可能、ボイラープレート削減 | 高いクォータコスト |
| Claude Sonnet 4.5 | 小規模修正、レビュー、要約 | x1クォータ | UI調整、コードレビュー、変更履歴作成 | 速度と品質のバランスが良い、コスト効率が高い | 大規模タスクには不向き |
| GPT-5.2 | アーキテクチャ設計、プランニング | x1クォータ | システム設計、データモデリング、開発計画 | 詳細な構造化プラン、優れた論理的根拠 | 直接コーディングでボイラープレートが多い、バグが発生しやすい |
| Gemini 3 Pro | バックエンドロジック、認証 | x1クォータ | データベース実装、認証フロー、ドキュメント生成 | バックエンド問題を素早く理解、やり取りが少ない | 複雑なUI作業に弱い |
| GPT-5 Codex | 精密なバックエンド関数実装 | x1クォータ | 明確な仕様の実装、独立した機能作成 | 正確で予測可能、コードに集中 | プランニングには不向き、UIに弱い |
| Claude Haiku 4.5 | クイックな質問対応、軽量タスク | x0.33クォータ | 簡単な質問、コード説明 | 高速、低コスト、小タスクに正確 | 重いロジックや大規模機能には不向き |
