ここ数年に起きた、ITにおけるクラウド化。
サービスにおいてもAWSやAzure、GCPといったシェアも確実に拡大してますよね。
仮想化におけるサービス展開が多くあり、セキュリティー対策やコスト削減など、メリットもたくさんある中で、そんなクラウドサービスは、全ての企業・個人に対し解放されているパブリッククラウドと、安全性や保守性を高めた特定企業向けのプライベートクラウドに部類ができます。
例えば、
パブリッククラウドを提供するITベンダーはグローバル展開する大手外資系であり、規模に劣る日本企業は主にパブリッククラウドの提供で対抗しています。
近年、こうした様々なクラウドサービスを組み合わせるケースが増えています。
パブリッククラウドと、プライベートクラウドやオンプレミスを組み合わせることは、
「ハイブリットクラウド」と呼ばれます。
一方で、複数異なるパブリッククラウドを組み合わせることは、
「マルチクラウド」と呼ばれます。
ハイブリットクラウドの良さでは、
モバイル連携や負荷分散、ピーク対応や業務にうおる使い分けなどを目的として利用することです。
マルチクラウドの良さでは、
コスト削減やPaas連携、パフォーマンスの最大化やベンダーロックイン回避などを目的として使用することが多くあります。
例えば、それぞれ異なるベンダーが提供するパブリッククラウドを使いながら、本番環境とバックアップ/リカバリー環境を構築することでコストを抑えるというアプローチが挙げられます。また例えば最近人気のAIやIoT活用のプロジェクトにおいては、IoTデータの「収集」、収集したデータの「学習と分析」、そこから得られた結果の「提供」、という3つのステップのそれぞれに異なるパブリッククラウドサービスを利用するといった利用方法もあります
いずれも扱うようになるには、プラットフォームが増えるため、業務手順が複雑になり、運用管理に手間がかかることも多々あります。
パブリッククラウドとプライベートクラウド
パブリッククラウド=共有クラウド環境、プライベートクラウド=専用クラウド環境
パブリッククラウド・・・外部ベンダーが提供する共有クラウドを利用
プライベートクラウド・・・自社内に専用クラウドを構築して利用する
ハイブリットクラウド
ハイブリットクラウドとプライベートクラウド・オンプレミスを組み合わせる
パブリッククラウド+プライベートクラウド・・・システムや用途などに応じて、使い分けることが可能
パブリッククラウド+オンプレミス・・・こちらも上記と同様にパブリックとオンプレミスで使い分けが可能
目的
・モバイル連携、セキュリティー対策、負荷分散、SaaS連携、ピーク対応など
マルチクラウド
パブリッククラウド+パブリッククラウド・・・システムや用途によってパブリッククラウドを使い分ける
Iaas+PaaS+SaaS・・・上記同様
目的
・コスト削減、セキュリティー対策、災害対策、SaaS連携など
まとめ
今やハイブリットクラウドやマルチクラウドはIT基盤の一大潮流ともなっていて、オンプレミスかクラウドかを問わず、適材適所にIT基盤を選ぶ時代へと突入したと言えるでしょう。企業はマルチクラウド戦略を採用することで、自社のニーズとそれぞれのクラウドサービスの特徴を踏まえた柔軟かつタイムリーな選択が可能となります。また、単一ベンダーへの依存度を下げることにもつながるため、いわゆる「ベンダーロックイン」の回避にも極めて有効です。
このように、ハイブリットクラウド、マルチクラウドの選択肢や組み合わせには、さまざまな可能性があると言えます。代表的な活用形態としては、さまざまなワークロードに対応する複数のIaaSプロバイダーの利用や、新しいクラウド アプリケーションをテストするためのパブリックPaaSの組み合わせが考えられるでしょう。もちろん、企業のマルチクラウドインフラは、各企業のニーズや制約などによって無限とも言えるでしょう。
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