#背景
Windows10 から Windows Subsystem for Linux (WSL) が利用できるようになり、Ubuntu などの Linux ディストリビューションを利用した開発が手軽にできるようになりました。
しかし、Mac でいうところの pbcopy などのコマンドは標準で用意されておらず、ファイル内のテキストをコピーして利用するのに手間がかかります。
上記操作をしたい時、cat で表示した文字列をマウスでのドラッグ後に右クリックしていた人もいるのでは?(私もそうでした)
これらの操作をキーボードだけで完結できるような環境を整えたいと思います。
#インストール
##xsel
Linux ディストリビューションによりますが、Ubuntu ならば apt に xsel があります。それをインストールしましょう。
sudo apt install xsel
##Xming
クリップボードへコピーする際、受け取る先が必要になります。何でもよいのですが、例えば Xming をインストールしておけば良いです。
https://sourceforge.net/projects/xming/
#環境設定
出力先となる環境変数 DISPLAY を設定します。.bashrc や .zshrc に以下のように書いておきましょう。
export DISPLAY=localhost:0.0
#使用例
Xming を起動します。
filename.txt 内を全てコピーしたい時は以下のコマンドを実行します。必要に応じてオプションは選択してください。
cat filename.txt | xsel --clipboard --input
これで別の場所に Ctrl+V などでペーストできるようになりました。
#その他
必要であれば、alias を設定しておくと良いです。マウス操作からどんどん脱却していきましょう。