はじめに
毎週1本様々な技術に関する記事を投稿しています。
もし興味のある方は下のリンクから他の記事も見ていただければ幸いです。
@7_inai_
IoTシステムの全体像
IoTシステムでは次のような順でデータが流れていきます。
①データ収集 -> ②データ通信 -> ③データ可視化 -> ④データ蓄積 -> ⑤データ分析 -> ⑥データ活用
6つの記事に渡ってそれぞれのセグメントについてまとめていきますが、この記事では「④データ蓄積」について記述します。
IoTシステムにおけるストレージの重要性
世界中のIoTデバイスの数は、2023年現在で約75億台であり、2030年には290億台まで増加すると予測されています。これだけ膨大な量のIoTデバイスで取得したデータを蓄積するストレージは、大容量だけではなく高速処理ができる必要性 があります。
また、大半のIoTデバイスはクラウドに接続されていますが、クラウドとの通信処理によってデータの処理速度が遅くなる問題があります。特に車のような即座の判断が必要となる機器では、処理速度の遅れが重大な事故につながる可能性があります。その対策としては、エッジコンピューティングを用いて、ネットワーク負荷を下げる 対策が一般的です。
このように、IoTにおいてストレージは、単にデータを蓄積する以外にも非常に重要な役割 を果たしています。
IoT × ブロックチェーン
IoTとブロックチェーンは非常に相性の良い技術と言われています。
従来のクライアントサーバー型の中央集権型のITシステムでは、アクセスが集中して通信速度が遅くなりやすい、システムが複雑化すると管理が難しくなる。といったデメリットがあります。それに対して、ブロックチェーンを使用した分散管理型のシステムでは、中央にデータが集中しないためアクセス負荷を軽減でき、IoT端末の管理もそれぞれの代表者が行えば良いという状況を作れます。
▼事例紹介
IoTとブロックチェーンを組み合わせた事例を1つ紹介します。
世界最大手の海運企業であるMaerskは、IBMと共同でプラットフォーム(TradeLens)を開発しています。国際貿易の中核を担う海運企業では、多くの事業者が携わるため、仕様書やデータの管理方法もそれぞれ違っています。
TradeLensでは、ブロックチェーンを用いることで、貿易に必要な様々な文書を安全かつ改ざん耐性のある形で共有することができます。
終わりに
IoTにおいてデータの蓄積方法は非常に重要です。それぞれの蓄積方法に一長一短があるので、その特徴をよく理解した上で、導入することが非常に重要です。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。