ブロックチェーンとは
取引履歴(ブロック)を暗号技術によって過去から1本の鎖(チェーン)のようにつなげ、正確な取引履歴を維持しようとする技術のことです。
ブロックチェーンでビジネスがどう変わる?
ブロックチェーンの市場規模は2020年で100〜200億円、2025年には1000億円を超える国内市場を形成し、世界全体では2020年の30億ドルから2025年には397億ドルへと拡大するとの見解も発表されています。
なぜブロックチェーンの市場はこれほどまでに拡大すると言われているでしょうか?
ビジネスへの活用事例を見て考えてみましょう。
■暗号資産
ブロックチェーンと聞いて一番初めに思い浮かべるのが暗号資産ではないでしょうか。ブロックチェーンと暗号資産がごちゃ混ぜになってる方もいるかもしれませんが、暗号資産を実現するための技術がブロックチェーンです。
ブロックチェーンには、非中央集権制 という特徴があります。今までは、中央にデータを集めてそこでデータを管理する(中央集権制)のが一般的でした。
ですが、ブロックチェーンでは中央だけで管理するのではなく、みんなでデータを管理します。みんなでデータを管理することで、データの改ざん・破壊が極めて困難になります。
少し話は変わりますが、貨幣は次の4つの条件を満たす必要があります。
条件1.少量で大きな価値をもち,携帯に 便利であること
条件2.分割が容易に可能であること
条件3.価値が安定していること
条件4.耐久性があること
ブロックチェーンという技術が存在していなかった時代は、ネット上で作成した仮想的な通貨に、上記の条件3にあたる 安定した価値 を持たせることが困難でした。しかし、ブロックチェーンという技術を使用することで、仮想的な通貨に安定した価値を持たせられるようになり、暗号資産が通貨と同等の価値を持つようになってきました。
ちなみにですが、2008年にビットコインというブロックチェーンを使用した暗号資産が誕生してから1度も改ざんされたことはありません。
また、そのブロックチェーン特有の堅牢性だけでなく、金融機関を通さなくても送り手と受け手の当事者間だけで決済を成立させれるという特徴も暗号資産の市場が大きくなった要因の1つです。
■トレーサビリティ
トレーサビリティとは 食品の移動を把握できる ことです。
具体的には、「その製品がいつ、どこで、だれによって作られたのか」を明らかにし、原材料の調達から生産、そして消費または廃棄まで追跡可能な状態にすることです。
この記事の冒頭で記述しましたが、ブロックチェーンとは 正確な取引履歴を維持 しようとする技術のことです。
つまり、始まりと終わり(現在地)のみが分かるのではなく、1つのモノがどういう過程を通り消費者まで届けられているかを後から追跡することができます。
例えば、市場にすでに流通している製品に異常が見つかり回収することになった場合、ブロックチェーンで履歴を管理しておくことで以下のようなメリットがあります。
・どの店舗に届けられている製品を回収すべきかが簡単に分かる。
・改ざんができないため、誤魔化せない
・消費者に安心感を与えられる(企業のアピール)
終わりに
ブロックチェーンと聞くと金融にのみ関係するイメージがあったのではないでしょうか?ここで紹介できませんでしたが、他にも医療や芸術などいろんな分野に応用されています。これから益々ブロックチェーンの市場は大きくなっていくでしょう。
最後までお付き合い下さりありがとうございました。