「IBM Cloud : virt-v2vを使ったVMware OVAからVSI for VPCへのサーバー移行手順」で、VMwareのVMをVSI for VPCに移行しました。
今回は、補足のTIPとして100GBより小さいVMの作成方法とBYOLでのRHEL/WIndowsライセンスの持ち込みを紹介しす。
100GBより小さいVSI for VPCを作成するには
元の記事でも書きましたが、新規にBoot diskを作成させる通常のVSI for VPCをオーダー方法では、Boot diskの最小サイズは100GBになります。
サイズによって課金が変わりますので、必要サイズがそれより小さければ、そうしたいと考えるのが当然です。
VSI for VPCのBoot diskの最小サイスは10GBです。OSが入れば、ここまで小さくできます。
このためにはIBM提供ではなくカスタム・イメージを利用する必要があります。
カスタム・イメージの情報は、こちらにあります。
Linux用、Windows用の両方に下記の記載があります。
- 単一のファイルまたはボリュームを含んでいます。
- qcow2 または vhd 形式であること。
- cloud-init が有効になっているか、ESXi キックスタートを使用して起動可能であること。
- サイズは250GBを超えない。
- 最小サイズは10GB。 10 GB 未満のイメージの場合は、サイズが 10 GB に切り上げられます。
本来、カスタム・イメージは事前にWindowsやLinuxをIBM Cloudで利用可能な状態に調整したうえで用意します。
しかし、今回の「IBM Cloud : virt-v2vを使ったVMware OVAからVSI for VPCへのサーバー移行手順」や@shiyasu(Shinobu Yasuda)さんの「IBM Cloud : virt-v2v+VDDKを使ったVMware環境からVSI for VPCへのサーバー移行手順」では、VMwareのVMイメージをKVM用に変換したもので上書きするので、カスタム・イメージの中身は空で構いません。
ここでは、qcow2/VHD両方の作り方を紹介しますが、どちらでも構いません。
qcow2はqemu-imgで作成できます。今回はRHEL8で作成してみます。
sudo dnf install qemu-img
qemu-img create -f qcow2 50gb.qcow2 [サイズ]
実行結果はこちらです。「50G」で作成しましたが、もちろん論理サイズで作成されるわけではありません。
「50G」で作成したものをひな形にすると「50G」より小さいBoot Diskは作成できません。できるだけ小さいほうが融通が利くと思います。VSIのオーダー時に大きくはできるので、もっと小さくてもかまいません。その代わり、Boot Diskの作成時にサイズ変更の指定が必要です。
Boot Diskの最小サイズは10GBですが、それより小さい場合は自動的に10GBになります。
[vpcuser@onoda-rhel8-ibm ~]$ sudo dnf install qemu-img
Updating Subscription Management repositories.
Red Hat Enterprise Linux 8 for x86_64 - Supplementary (RPMs) 98 kB/s | 3.8 kB 00:00
Red Hat Ansible Engine 2 for RHEL 8 x86_64 (RPMs) 811 B/s | 4.0 kB 00:05
Red Hat Enterprise Linux 8 for x86_64 - BaseOS (RPMs) 112 kB/s | 4.1 kB 00:00
Red Hat Enterprise Linux 8 for x86_64 - AppStream (RPMs) 908 B/s | 4.5 kB 00:05
Dependencies resolved.
========================================================================================================================
Package Arch Version Repository Size
========================================================================================================================
Installing:
qemu-img x86_64 15:6.2.0-53.module+el8.10.0+23760+c0926e61.6 rhel-8-for-x86_64-appstream-rpms 2.2 M
Installing dependencies:
libaio x86_64 0.3.112-1.el8 rhel-8-for-x86_64-baseos-rpms 33 k
Transaction Summary
========================================================================================================================
Install 2 Packages
Total download size: 2.2 M
Installed size: 8.3 M
Is this ok [y/N]: y
Downloading Packages:
(1/2): libaio-0.3.112-1.el8.x86_64.rpm 468 kB/s | 33 kB 00:00
(2/2): qemu-img-6.2.0-53.module+el8.10.0+23760+c0926e61.6.x86_64.rpm 21 MB/s | 2.2 MB 00:00
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Total 21 MB/s | 2.2 MB 00:00
Running transaction check
Transaction check succeeded.
Running transaction test
Transaction test succeeded.
Running transaction
Preparing : 1/1
Installing : libaio-0.3.112-1.el8.x86_64 1/2
Installing : qemu-img-15:6.2.0-53.module+el8.10.0+23760+c0926e61.6.x86_64 2/2
Running scriptlet: qemu-img-15:6.2.0-53.module+el8.10.0+23760+c0926e61.6.x86_64 2/2
Verifying : libaio-0.3.112-1.el8.x86_64 1/2
Verifying : qemu-img-15:6.2.0-53.module+el8.10.0+23760+c0926e61.6.x86_64 2/2
Installed products updated.
Installed:
libaio-0.3.112-1.el8.x86_64 qemu-img-15:6.2.0-53.module+el8.10.0+23760+c0926e61.6.x86_64
Complete!
[vpcuser@onoda-rhel8-ibm ~]$ qemu-img create -f qcow2 50gb.qcow2 50G
Formatting '50gb.qcow2', fmt=qcow2 cluster_size=65536 extended_l2=off compression_type=zlib size=53687091200 lazy_refcounts=off refcount_bits=16
[vpcuser@onoda-rhel8-ibm ~]$ ls
50gb.qcow2
[vpcuser@onoda-rhel8-ibm ~]$ ls -l
total 196
-rw-------. 1 vpcuser vpcuser 197408 Apr 20 05:06 50gb.qcow2
VHDを作るのは、WindowsのHyper-Vマネージャーを使うのが簡単でしょう。
「VHD」を選択します。
中身は空でいいので、Thin Provisioning用の「容量可変」を選択すればいいでしょう。
50GBに対して下記のような VHDが作成されました。
C:\VM>dir
ドライブ C のボリューム ラベルは Windows です
ボリューム シリアル番号は 2044-292D です
C:\VM のディレクトリ
2026/04/16 21:04 <DIR> .
2026/04/16 21:04 110,592 50gb.vhd
1 個のファイル 110,592 バイト
1 個のディレクトリ 28,766,117,888 バイトの空き領域
IBM Cloud Object Storage(COS)のオーダーとDiskイメージのアップロード
カスタム・イメージはIBM Cloud Object Storage(COS)からDiskイメージをインポートすることで作成します。
そのために、事前に、COSをオーダーします。
オーダーは下記から可能です。
作成したDiskイメージをCOSにアップロードしておきます。
VPCからCOSにアクセスできるようにIAM権限を設定
VPCへDiskイメージをカスタム・イメージとしてインポートするためには、連携用の権限設定が必要です。
下記に従って権限を付与します。
カスタム・イメージの作成
下記からカスタム・イメージを作成します。
ソースとしてCOSを指定すれば、アップロードしたファイルが確認できるはずです。
OSタイプを指定/RHELやWindows ServerではBYOLの設定も可能
OSタイプを指定します。RHELやWindows Serverの場合、ここでBYOLにするかIBM Cloudライセンスにするかが指定できます。
ライセンス料が不要なOSの場合、BYOL自体に意味がないので、BYOLの指定はできません。
IBM CloudでVCFaaSマルチテナント以外のVMware VCFサービスをお使いの場合は、現在のライセンスはIBM Cloudライセンスではなく独自にBYOLとして購入されているもののはずです。
そのライセンスを継続利用する場合は「-byol」がついているOSタイプを選んでください。
「-byol」のものを選択した場合、カスタム・イメージにその属性が付きます。
Bood Disk作成用のVSI for VPCをオーダー時にカスタム・イメージを指定
Bood Disk作成用のVSI for VPCをオーダー時にカスタム・イメージを指定します。
OSタイプは、カスタム・イメージ作成時に指定したものとなります。
デフォルトでBood Diskのサイズは50GBになりました。
50GBの仮想ディスクから作成したカスタム・イメージのため最小は50GBです。 最大250GBまで指定可能なのは、通常と同じです。
自動削除を無効にするのを忘れないようにします。
このサイズで移行先VMが作成されるので、移行元のVMイメージの論理サイスと同じか、それ以上を指定してください。
前述のように50GBより小さくしたい場合は、あらかじめqcow2やVHDを作成する時にもっと小さくしてください。
正常にプロビジョニングできるはずはないので、Book Diskが作成されたら「Running」を待たずに削除します。
変換の実施
あとは「IBM Cloud : virt-v2vを使ったVMware OVAからVSI for VPCへのサーバー移行手順」と同じ手順で変換作業用のVSI(Converter VSI)に接続して、本来のVMのイメージをvirt-v2vで変換・書き込み、切り離して、移行先となるVSI for VPCオーダーします。
BYOLであることの確認
BYOLのカスタム・イメージから作成したVSIのBoot Diskは、VSIから切り離した後でも、BYOLであることが属性として残っています。
VSIをオーダーする時に、これを既存ボリュームとして指定するとBYOLとしてデプロイされます。
















