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[ Rails & Nuxt ] AWS ECSを使ってデプロイをする

Last updated at Posted at 2021-06-23
No. タイトル
1 Dockerで開発環境を構築する
2 ログイン認証を機能を実装する
3 記事投稿機能を実装する
4 AWS ECSを使ってデプロイする
5 Circle CIを使って自動テスト•デプロイをする

##はじめに
Rails & Nuxtでポートフォリオを作成するシリーズの第4弾になります。
全5部構成でDocker,CircleCI,AWS等のモダンな技術を組み込んだ作品を完成させる予定です。

本章ではAWSのECSを利用してアプリのデプロイを行います。

以下、完成イメージ
AWS_インフラ.png

##事前学習
↓AWSのネットワークの仕組みについて

↓ECSについて

##VPC作成
最初にリージョンを東京に切り替えておいて下さい。

name CIDRブロック
sample-vpc 10.20.0.0/16

##サブネット作成
後に作成するロードバランサーではサブネットが2つ必要な為、Nuxt,Rails,RDSでそれぞれ2つずつサブネットを用意します。

name CIDRブロック Region/AZ
sample-front-subnet-1a 10.20.1.0/24 ap-northeast-1a
sample-front-subnet-1c 10.20.2.0/24 ap-northeast-1c
sample-back-subnet-1a 10.20.3.0/24 ap-northeast-1a
sample-back-subnet-1c 10.20.4.0/24 ap-northeast-1c
sample-rds-subnet-1a 10.20.5.0/24 ap-northeast-1a
sample-rds-subnet-1c 10.20.6.0/24 ap-northeast-1c

##IGWの作成
VPC > インターネットゲートウェイより、sample-igwという名前でIGW作成。
その後、[アクション] > [VPCにアタッチ]sample-vpcに関連づける。

##ルートテーブルの作成
VPC > ルートテーブル > [ルートテーブルの作成]より作成画面に移ります。

name
sample-front-route
sample-back-route
sample-rds-route

##IGW,サブネット,ルートテーブルの関連付け

  • ルートテーブル > アクション > ルートを編集 > ルートを追加より、frontとbackのルートテーブルに対して、0.0.0.0に先ほど作ったIGWを関連付ける。
  • ルートテーブル > アクション > サブネットの関連付けを編集 より以下の表のように関連付け
サブネット ルートテーブル
sample-front-subnet-1a sample-front-route
sample-front-subnet-1c sample-front-route
sample-back-subnet-1a sample-back-route
sample-back-subnet-1c sample-back-route
sample-rds-subnet-1a sample-rds-route
sample-rds-subnet-1c sample-rds-route

##セキュリティグループの作成

セキュリティグループ名 タイプ プロトコル ポート範囲 ソース
sample-front-sg HTTP TCP 80 0.0.0.0/0
SSH TCP 22 My IPアドレス
HTTPS TCP 443 0.0.0.0/0
カスタム TCP 3000 0.0.0.0/0
sample-back-sg カスタム TCP 8000 0.0.0.0/0
HTTPS TCP 443 0.0.0.0/0
sample-rds-sg MYSQL/Aurora TCP 3306 0.0.0.0/0

##Route53

###ドメインの取得
お名前.comより、ドメインの取得をします。Route53からでも取得可能ですが、値段が高いです。
あくまで練習用なので、適当に安いドメイン(.xyzとか)を取得すればOKです。

お名前.comでのドメイン取得方法については、以下を参照してください。

今回は下記を取得したという前提で進めていきます。

ドメイン名 役割
sample.com front
sample-api.com back

###ホストゾーンの作成
Route53 > ホストゾーン > [ホストゾーンの作成]
ホストゾーン詳細より、NSレコードの値/トラフィックのルーティング先をコピーして下さい。
スクリーンショット 2021-06-22 16.11.13.png

###お名前.comのネームサーバにNSレコードの値を登録
先ほどコピーしたNSレコードをお名前.comのDNSサーバーに登録します。
スクリーンショット 2021-06-22 16.03.25.png

スクリーンショット 2021-06-22 16.05.16.png

スクリーンショット 2021-06-22 16.08.18.png

$: dig sample.com(取得したドメイン) +short NS

上記コマンドをターミナルから打ち、無事登録したNSレコードが表示されていれば反映されています。

##ACMを使ってドメインに証明書を発行する
sample.comとsample-api.comについて、それぞれSSL証明書を取得します。
ACM > 証明書のリクエスト > パブリック証明書のリクエストを選択。

ドメイン名 sample.com or sample-api.com
検証方法 DNS検証
タグ なし

リクエスト後、検証画面に移るので、Route53でのレコード作成を押します。
そして、しばらくして(30分くらい)検証保留中から、発行済みステータスとなれば成功です。

##RDSの作成
###サブネットグループの作成
RDS > サブネットグループ > [DBサブネットグループを作成]

RDSの作成にはサブネットグループが必要なので、先に作成しておきます。
サブネットはsample-rds-subnet1aとsample-rds-subnet1cを選択
グループ名はsample-subnet-groupとします。

###RDSの作成・設定

設定 備考
作成方法 標準作成
エンジンのタイプ Maria
バージョン 10.4.3
テンプレート 無料利用枠
DB インスタンス識別子 sample-rds
マスターユーザー名 sample(任意)
マスターパスワード samplepassword(任意)
DB インスタンスクラス情報 db.t2.micro
ストレージタイプ 汎用SSD
ストレージ割り当て 20
VPC 先ほど作ったVPC(sample-vpc)
サブネットグループ 先ほど作ったグループ(sample-subnet-group)
既存のVPCセキュリティグループ 先ほど作ったグループ(sample-rds-sg)
アベイラビリティゾーン 指定なし
最初のデータベース名 app_production

あとはデフォでOKです。
しばらくすると利用可能ステータスとなるので、そうしたらRDS作成完了です。

##database.yml、credentials.yml.encの修正

./back/config/database.yml
production:
  <<:         *default
    database: app_production
  host:       <%= Rails.application.credentials.rds[:host] %>  
  username:   <%= Rails.application.credentials.rds[:username] %>
  password:   <%= Rails.application.credentials.rds[:password] %>

これらの値は知られたくないので、credentials.yml内に環境変数として定義します。

$: docker-compose run -e EDITOR="vi" back rails credentials:edit 
-----------------------------------
rds:
  host: エンドポイント #RDS詳細画面のエンドポイントの欄の値
  username: sample #設定したユーザーネーム
  password: samplepassword #設定したパスワード

エンドポイントは↓の値をコピーしてください。

スクリーンショット 2021-06-22 16.25.37.png

#ロードバランサーの作成

EC2 > ロードバランサー > [ロードバランサーの作成]より作成画面へ移ります。

##ロードバランサーの設定
front

種類の選択 Application Load Balancer
ロードバランサーの設定
名前 sample-front
スキーム インターネット向け
IPアドレスタイプ ipv4
リスナー HTTP & HTTPS
VPC sample-vpc
アベイラビリティゾーン sample-subnet-front1a & 1c
セキュリティ設定の構成
証明書タイプ ACM から証明書を選択する
証明書の名前 sample.com
セキュリティポリシー デフォルト
セキュリティグループ sample-front-sg
ターゲットグループ
名前 sample-front-tg
ターゲットの種類 インスタンス
プロトコル HTTP
ポート 8000
プロトコルバージョン HTTP 1.1
ヘルスチェック
プロトコル HTTP
パス /
ターゲットの登録 スキップ

back

種類の選択 Application Load Balancer
ロードバランサーの設定
名前 sample-back
スキーム インターネット向け
IPアドレスタイプ ipv4
リスナー HTTP & HTTPS
VPC sample-vpc
アベイラビリティゾーン sample-subnet-back1a & 1c
セキュリティ設定の構成
証明書タイプ ACM から証明書を選択する
証明書の名前 sample-api.com
セキュリティポリシー デフォルト
セキュリティグループ sample-back-sg
ターゲットグループ
名前 sample-back-tg
ターゲットの種類 インスタンス
プロトコル HTTP
ポート 3000
プロトコルバージョン HTTP 1.1
ヘルスチェック
プロトコル HTTP
パス /
ターゲットの登録 スキップ

※ヘルスチェックのパスを"/"としていますが、ルートパスに何かしら200レスポンスを返すページを用意しておいて下さい。しないとエラーになります。
ターゲットはECSに登録した際に自動で追加されます。

##Route53にAレコードを追加
Route53 > ホストゾーン > [レコードを作成]

  • レコードタイプ: A
  • 値: エイリアス
    • エンドポイント: Application Load Balancer
    • リージョン: 東京
    • ロードバランサー: sample-front または sample-back

sample.comとsample-api.com両方のドメインで行って下さい

##アプリを本番環境用に変更
AWSにデプロイするにあたり、本番環境用にいくつかファイルを変更します。
書き換えるのが面倒ならば、Dockerfile.dev,Dockerfile.proなど環境毎に分けて作成すると良いかもです。

back/Dockerfile
FROM ruby:2.6.3-alpine3.10

ENV RUNTIME_PACKAGES="linux-headers libxml2-dev make gcc libc-dev nodejs tzdata mysql-dev mysql-client yarn" \
    DEV_PACKAGES="build-base curl-dev" \
    HOME="/app" \
    LANG=C.UTF-8 \
    TZ=Asia/Tokyo

WORKDIR ${HOME}
COPY Gemfile ${HOME}/Gemfile  
COPY Gemfile.lock ${HOME}/Gemfile.lock
RUN apk update && \
    apk upgrade && \
    apk add --update --no-cache ${RUNTIME_PACKAGES} && \
    apk add --update --virtual build-dependencies --no-cache ${DEV_PACKAGES} && \
    bundle install -j4 && \
    apk del build-dependencies && \
    rm -rf /usr/local/bundle/cache/* \
    /usr/local/share/.cache/* \
    /var/cache/* \
    /tmp/* \
    /usr/lib/mysqld* \
    /usr/bin/mysql*

ADD . ${HOME}
EXPOSE 8000
CMD ["bundle", "exec", "rails", "s", "-b", "0.0.0.0", "-p", "8000", "-e", "production"]
front/Dockerfile
FROM node:16.3.0-alpine

ENV HOME="/app" \
    LANG=C.UTF-8 \
    TZ=Asia/Tokyo

ENV HOST 0.0.0.0

WORKDIR ${HOME}
RUN apk update && \
    apk upgrade && \
    npm install -g n && \
    yarn install &&\
    rm -rf /var/cache/apk/*

ADD . ${HOME}
EXPOSE 3000
RUN yarn run build
CMD ["yarn", "start"]
./front/nuxt.config.js
  axios: {
    //baseURL: "http://localhost:3000",
    //ベストプラクティスとしてはURLを環境変数で設定した方が良いですが、今回は手直しします。
      baseURL: "https://sample-api.com"
  },

##ECRにリポジトリを作成・イメージのプッシュ

###ECRの作成・設定

ECR > [レポジトリの作成]よりレポジトリを作成します。
可視設定はプライベート、レポジトリ名はsample-front,sample-backとします。

作成後[プッシュコマンドの表示]を押すとコマンドが表示されるので、それに従いターミナルで実行します。尚、このコマンドを実行するにはAWS-CLIの事前インストールが必要なので、やっておきましょう。

実行後、ECRレポジトリ内にイメージが追加されたのを確認して下さい。

##ECSの作成・設定
以下、個人的な用語整理

  • クラスター: ECSの適用範囲を決める
  • タスク定義: docker-compose.yml
  • タスク: docker-compose.ymlによって作成されたコンテナ群
  • サービス:クラスターとタスク定義を紐付ける

###ECSクラスターの作成
ECS > クラスター > [クラスターの作成]より作成画面に移ります。

クラスターテンプレート EC2 Linux + ネットワーキング
クラスター名 sample-cluster
プロビジョニングモデル オンデマンドインスタンス
EC2 インスタンスタイプ t3.small
インスタンス数 1
EC2 AMI ID* Amazon Linux2
ボリュームサイズ デフォ値
キーペア 任意 (無しにするとSSH接続でデバックできません)
VPC sample-vpc
サブネット sample-front-subnet1a & 1c
パブリック IP の自動割り当て 適用
セキュリティグループ sample-front-sg
コンテナインスタンスの IAM ロール デフォ値

###タスク定義の作成
ECS > タスク定義 > [新しいタスク定義の作成]より作成画面に移ります。
front

設定 Value
起動タイプの互換性 EC2
タスク定義名 sample-front
タスクロール ecsTaskExecutionRole
ネットワークモード ホスト
タスク実行ロール ecsTaskExecutionRole
タスクメモリ (MiB) 700
タスク CPU (単位) 256
コンテナ名 sample-front
イメージURL ECR sample-frontレポジトリのURI
ポート 8000

back

設定 Value
タスク定義名 sample-back
タスクロール ecsTaskExecutionRole
ネットワークモード ホスト
タスク実行ロール ecsTaskExecutionRole
タスクメモリ (MiB) 700
タスク CPU (単位) 256
コンテナの追加
コンテナ名 sample-back
イメージURL ECR sample-backレポジトリのURI
ポート 3000

###サービスの作成
ECS > クラスター > sample-service >作成より作成画面に移ります。
front

設定 Value
起動タイプ EC2
タスク定義 sample-front
サービス名 sample-front-service
サービスタイプ REPLICA
タスクの数 1
次のステップ
ロードバランシングの種類 Application Load Balancer
ヘルスチェックの猶予期間 30
サービス用の IAM ロールの選択 ecsServiceRole
ロードバランサー名 sample-front
ロードバランサーに追加
ターゲットグループ名 sample-front-tg
Service Auto Scaling サービスの必要数を直接調整しない
back
設定 備考
起動タイプ EC2
タスク定義 sample
サービス名 sample-back-service
サービスタイプ REPLICA
タスクの数 1
次のステップ
ロードバランシングの種類 Application Load Balancer
ヘルスチェックの猶予期間 30
サービス用の IAM ロールの選択 ecsServiceRole
ロードバランサー名 sample-back
ロードバランサーに追加
ターゲットグループ名 sample-back-tg
Service Auto Scaling サービスの必要数を直接調整しない

以上で完了です。最後に少しだけやることがあります。

##コンテナ内に入ってdb:migrateする
EC2インスタンスの中にssh接続し、その上でdockerコンテナ内に入り込みrails db:migrateします。
RDSを作成時に初期DBとして[app_production]を設定したため、db:createの必要ありません。

ssh -i {pemファイル} ec2-user@{インスタンスのpublicIP}
EC2インスタンス内
docker ps

で、現在起動しているコンテナが表示されます。
railsを起動しているコンテナのCONTAINER IDを指定して、以下コマンドを打つと、Dockerコンテナ内部に入れます。

EC2インスタンス内
docker exec -it {CONTAINER ID} sh

ここで、環境を指定してdb:migrateします。

Dockerコンテナ内
rails db:migrate RAILS_ENV=production

##起動確認
https://sample.comにアクセスすると、ホーム画面が表示されると思います!

##うまくいかない場合...

  • 記入ミス等、ケアレスミスしてないか見直す
  • 英語の記事がないか調べてみる
  • docker logs {コンテナid}でエラー原因を探る
  • タスク詳細画面でエラー原因を見てみる

などなど...

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