🔸 なぜサーバーが必要なのか
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サーバーとは「サービス(service)を提供するもの」
→ なぜ?
クライアントが要求(リクエスト)した情報を応答(レスポンス)する役割を担うため。
例:ブラウザがページを要求 → WebサーバーがHTMLを返す。 -
サーバー機能はソフトウェアで提供される
→ なぜ?
実際に通信やデータ処理を行うのはプログラムであり、
ハードウェアそのものではないから。
1台のPCでも複数のサーバー機能(Web+DBなど)を動かせる。
🔸 なぜサーバーは24時間稼働しているのか
- 世界中のユーザーがいつアクセスしてくるか分からないため、常に待ち受けている必要がある。
- 一瞬でも停止すると、サービス停止=信頼性低下につながる。
- 商用サービスでは「可用性(Availability)」が特に重要。
🔸 なぜサーバーにはいろいろな種類があるのか
サービス内容ごとに専門機能を持たせることで、効率と安全性を高めるため。
| サーバーの種類 | 役割 | なぜ必要か |
|---|---|---|
| Webサーバー | Webページ配信 | Webサイトを表示するため |
| メールサーバー | メール送受信管理 | 通信を自動化・保存するため |
| DNSサーバー | ドメイン⇔IP変換 | IPを覚えずにアクセスするため |
| DHCPサーバー | IP自動配布 | 設定作業を自動化するため |
| FTPサーバー | ファイル転送 | 大容量データのやりとりのため |
| プロキシサーバー | 通信中継・キャッシュ | セキュリティ強化と通信高速化のため |
| DBサーバー | データ保存・検索 | 大量データを効率的に扱うため |
| ファイルサーバー | ファイル共有 | 複数人でデータを扱うため |
| 認証サーバー | ユーザー認証 | 権限を管理し安全に利用させるため |
🔸 なぜサーバー専用のコンピューターがあるのか
- 常時稼働前提:24時間動作しても壊れにくいパーツ構成。
- 高耐久・放熱性重視:熱暴走・停止を防ぐ。
- 複数ユーザー対応:同時アクセス処理の性能が求められる。
- ユーザー権限設定:安全に複数人が使うため。
🔸 なぜサーバーの形状がいくつもあるのか
運用規模や目的に応じて、物理構成・運用形態が変わるため。
| 形状・種類 | 特徴 | なぜそうするのか |
|---|---|---|
| タワー型 | 一般的なPCのような形 | 小規模・個人用途に適する |
| ラックマウント型 | ラックにネジ止めして収納 | 大規模運用・省スペース化のため |
| ブレード型 | 薄型基板を多数搭載 | 高密度・省電力運用のため |
| ハイパーコンバージド型(HCI) | ストレージ・ネットワークを統合 | 運用コスト削減・拡張性向上のため |
| クラウドサーバー(AWS / GCP / Azure) | 物理機器を持たずに仮想サーバーを利用 | 柔軟性・拡張性・コスト効率のため |
☁️ なぜクラウドサーバー(AWSなど)が選ばれるのか
| 観点 | 理由 | 補足 |
|---|---|---|
| 初期コストが低い | 機器購入不要で、使った分だけ課金される | CAPEX(設備投資)→OPEX(運用費)型へ |
| 柔軟なスケーリング | アクセス増加時に自動でリソースを拡張できる | EC2やAuto Scalingなど |
| 高可用性 | 世界中のデータセンターで冗長構成を実現 | 障害時も自動で別リージョンに切り替え可能 |
| セキュリティ更新が自動 | OSやネットワーク機器の管理をクラウド側が実施 | 管理工数を削減 |
| グローバル展開が容易 | 数クリックで海外リージョンにも環境構築可能 | 多言語・多地域対応のサービス開発に有利 |
🧱 サーバー構成の比較
| 分類 | 実装方法 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|---|
| オンプレミス(物理サーバー) | 自社でサーバーを設置・管理 | 高い自由度・初期コスト高 | 機密性が高いシステム |
| 仮想サーバー(VM) | 1台の物理サーバーに複数の仮想OSを構築 | 環境分離が容易・効率的 | 開発・検証環境 |
| クラウドサーバー(AWS等) | インターネット経由で仮想マシンを利用 | 拡張性・可用性・コスト最適 | Webサービス・グローバル展開 |
🔸 なぜサーバーOSが必要なのか
- OSはサーバー機能を動かす**基盤(制御ソフト)**だから。
- リソース(CPU・メモリ・ネットワーク)を管理し、サーバーソフトを安定稼働させる。
| 種類 | 特徴 | なぜ選ばれるか |
|---|---|---|
| Windows系 | GUI操作で直感的 | 管理がしやすく企業導入に向く |
| UNIX系(Linux/BSD) | CLI中心で軽量・堅牢 | インターネット公開に強く安定稼働できる |
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UNIX系が主流な理由
→ 同時接続・権限管理がしやすく、リソース効率が高い。 -
Windows系が社内で多い理由
→ Active Directoryでクライアントやプリンタを一元管理できる。
🔸 なぜ有償と無償のサーバーOSがあるのか
| 区分 | 代表OS | 特徴 | なぜそうなのか |
|---|---|---|---|
| 有償OS | Windows Server / RedHat / SUSE | サポート・保証付き | 業務停止が許されない企業向け |
| 無償OS | CentOS / Debian / Ubuntu | コミュニティ運営 | コストを抑えたい個人・教育向け |
🔸 なぜLinuxには種類(ディストリビューション)があるのか
- Linuxはオープンソースなので、目的に応じて多くの派生版が作られている。
| 系統 | 代表例 | 特徴 | なぜ選ばれるか |
|---|---|---|---|
| RedHat系 | RedHat / CentOS | 商用サポート重視 | 安定した運用を求める企業向け |
| Debian系 | Debian / Ubuntu | 安定性・柔軟性重視 | 個人開発・教育用に最適 |
🔸 なぜサーバーは最小構成で運用するのか
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不要なソフトを入れると:
・リソースを圧迫(遅くなる)
・脆弱性が増える(攻撃対象が増える) -
最小限の権限で運用
→ 不正アクセスがあっても被害範囲を限定できる(最小権限の原則)。 -
CLI操作が多い理由
→ GUIを動かすより軽く、遠隔操作・自動化に向くため。 -
SSHで操作する理由
→ 離れた場所からでも安全にログインできる(暗号通信)。 -
Windowsでリモートデスクトップを使う理由
→ 画面共有で状態を把握しやすく、管理が直感的。
🔸 なぜ仮想化を使うのか
- 1台のPCで複数OSを動かせる → 環境構築が簡単・安価。
- 異なるOSを同時動作 → 開発・検証に便利。
- リスク分離 → 仮想環境を壊してもホストに影響なし。
| 用語 | 意味 | なぜ重要か |
|---|---|---|
| ホストOS | 実機で動いているOS | 仮想環境を制御する基盤だから |
| ゲストOS | 仮想マシン上で動くOS | 開発・検証・実験に使うため |
主要ソフト:VirtualBox / VMware
🔸 なぜこの手順でサーバーを構築するのか
| 手順 | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| ① | サーバー機を準備 | 常時稼働できる環境を確保するため |
| ② | OSをインストール | サーバー機能の基盤を作るため |
| ③ | 必要最低限のソフトを導入 | 安定稼働・軽量化のため |
| ④ | リモート操作を設定 | 離れた場所から安全に管理するため |
| ⑤ | 権限・セキュリティを設定 | 不正アクセスを防ぐため |
| ⑥ | サーバー機能を構築 | 実際にサービスを提供するため |