はじめに
GitHub Actions 上でスケジュール実行される自律エージェントを、ChatGPT の会話の中から直接操作できるようにする方法を解説します。仕組みの中心は MCP(Model Context Protocol)です。この記事を読むと、次のことができるようになります。
MCP サーバーを ChatGPT に接続する(プラグイン導入と手動設定の 2 通り)
会話の中からエージェントのスキルを即時実行する
エージェントの実行履歴やメモリをチャットで照会する
題材にはオープンソースのエージェントフレームワーク Aeon を使いますが、「リモート MCP サーバーを チャットクライアントに接続する」という手順自体は他の MCP サーバーにもそのまま応用できます。
MCP とは
MCP(Model Context Protocol)は、チャットアプリに外部ツールを接続するための標準プロトコルです。AI アシスタント向けの USB ポートのようなもの、と考えると分かりやすいです。クライアント(ChatGPT、Claude、Cursor など)に URL を 1 つ登録すると、サーバー側が提供するツール群が会話の中で呼び出せるようになります。
Aeon とは
Aeon は GitHub リポジトリの中に「住む」自律エージェントです。スキル、メモリ、戦略がすべてバージョン管理されたファイルとして置かれ、GitHub Actions がスケジュールでエージェントを起動します。エージェントは仕事をして、学んだことをリポジトリに commit して戻します。
https://github.com/aeonfun/aeon
これまでの課題はタイミングでした。ダイジェストは明朝 7 時に届く設定なのに、今まさに会議前でその内容が必要、という場面です。従来はチャットを離れ、GitHub を開き、workflow を手動で dispatch する必要がありました。ホスティング版 MCP サーバーの登場で、この操作が会話の中の一言になります。
事前準備
Aeon エージェントが必要です。まだ持っていない場合は、ブラウザから数分でセットアップできます。
www.aeon.fun/connect に GitHub でサインインします。
自分のアカウント配下に Aeon リポジトリを作成します。
AI モデルを接続します(Claude のトークン、API キー、または OpenRouter)。
使いたいスキルを有効化します。
:::note info API キーは自分のリポジトリの GitHub secrets に直接暗号化されて保存されます。エージェントに関する情報が第三者のサーバーに置かれることはありません。 :::
ChatGPT への導入
方法は 2 つあり、結果は同じです。
方法 1:プラグインディレクトリから。 ChatGPT サイドバーの Plugins を開き、「aeon」で検索して Aeon プラグインをインストールします。「Aeon plugin installed」の表示が出れば完了です。
:::note warn プラグインディレクトリの掲載状況はプランや地域によって異なる場合があります。検索して見つからないときは方法 2 を使ってください。 :::
方法 2:カスタムコネクタとして手動追加。 Settings、Connectors の順に開き、カスタム MCP サーバーとして次の URL を貼り付けます。
https://www.aeon.fun/connect/mcp
初回の認証
初回利用時に ChatGPT が 2 ステップの認証に誘導します。
GitHub でサインインします。
この会話がアクセスできるエージェントリポジトリを 1 つ選びます。
この同意画面がアクセス境界のすべてです。1 回の認可はリポジトリ 1 つに限定され、30 日間使わなければ自動で失効します。Aeon Connect GitHub App をアンインストールすればいつでも即時に取り消せます。
最初の実行
次のように入力します。
Help me set up and run an Aeon agent instance
既にエージェントを持っていれば、ChatGPT がそれを見つけて設定を確認し、その場でスキルを実行できます。自分のリポジトリを眺めていると、数秒以内に GitHub Actions の run が始まります。実行環境はスケジュール実行とまったく同じです。ターミナルは不要で、チャットに秘密鍵を貼り付けることもありません。
チャットからできること
サーバーは約 20 のツールを公開しており、6 つのグループに分かれます。

このほか、問題を開発チームに直接報告する send_feedback があります。
プロンプト例をいくつか挙げます。
「競合ダイジェストのスキルを今すぐ実行して、終わったら出力を見せて」
「直近 3 回の実行でエージェントは何をした?」
「エージェントのメモリから価格に関する内容を検索して」
セキュリティの仕組み
「安全です」ではなく、メカニズムで説明します。
シークレットの値はコネクタ経由で読むことも書くこともできません。setup_status はキーの存在だけを報告します。
認可は GitHub App を通じて単一リポジトリに限定されます。
エージェントの行動はすべて自分のリポジトリに commit と Actions run として残るため、監査証跡が自分の手元に揃います。
30 日間未使用でアクセスは失効します。取り消しは GitHub App のアンインストール 1 回です。
他のクライアントでも同じ URL

ローカルの Aeon MCP サーバーを既に使っている場合は、ホスティング版を aeon-cloud という名前で登録すると名前の衝突を避けられます。ローカル版(apps/mcp-server、stdio)は GitHub Actions ではなく手元のマシンでスキルを実行します。
おわりに
URL 1 つと GitHub ログイン 1 回で、すでに運用しているエージェントが会話の参加者になります。セットアップ手順とサーバーのコードは公開されています。
セットアップ:www.aeon.fun/connect
公式アナウンス:aeon.fun/blog/aeon-mcp-server
