セッションを閉じると、文脈は消える
Claude Codeの文脈はセッション単位です。ターミナルを閉じた瞬間に「昨日どこまでやったか」「あのバグをどう直したか」は消え、次のセッションでは毎回説明し直しになります。プロジェクトが数日規模になると、この再説明だけでトークンと時間を払い続けることになります。
これを解くプラグインが claude-mem(thedotmack/claude-mem)です。セッションの出来事をライフサイクルhookで自動記録し、要約してローカル(SQLite+ベクトルDB)に保存し、次のセッションの冒頭で関係する分だけ差し戻します。検索は「索引だけ先に引く→前後を見る→詳細を取る」の3段階で、全件差し戻しに比べてトークンを抑える設計(段階的開示)になっています。
最大の罠:npm install -g で入れてはいけない
導入で一番踏みやすい失敗を先に書きます。
npm install -g claude-mem # ← これはダメ
この方法で入るのはSDK/ライブラリだけで、プラグインのhook登録もworkerサービスの設定も行われません。コマンド自体は成功して見えるので、「入れたのに何も記録されない」という状態に静かに陥ります。これは公式READMEが注意書きで明示している仕様です。
正しい入れ方は次のどちらかです。
npx claude-mem install
または、Claude Codeの中で:
/plugin marketplace add thedotmack/claude-mem
/plugin install claude-mem
どちらで入れる場合も、入れたあとはClaude Codeの再起動が必要です。
実測して分かったこと(筆者の検証範囲)
筆者は隔離したホームディレクトリで、claude-mem 15.6.0 を実際に導入検証しました(2026-10-30、Linux、Node v24.22.1)。
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npx claude-mem install --provider claude --no-auto-startは終了コード0で完了。サインイン(claude-mem observerの試用案内)は--providerの明示で省けた - 最後に出る「Could not start the optional claude-mem sign-in」は失敗ではない
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npx claude-mem doctorで必須チェック合格を確認できる - workerはポート 37700 で起動し、ビューアがHTTP 200を返した(古い解説記事の37777とは違う)
ただし、正直に書いておくこと
筆者の検証環境にはログイン済みのClaude Codeが無かったため、実際のセッションで記憶が蓄積し、次のセッションへ差し戻される部分は未検証です。status に degraded(Claude CLI setup required)と出ることも含め、「claude-memは単体で完結せず、ログイン済みClaude Codeが先に要る」という順序の問題までは確認しました。その先は、導入する人の環境で初めて成立する部分として線を引いています。
有料版ガイドで扱っていること
導入の判断材料はこの記事と公式READMEで足ります。有料の実践ガイドでは、以下を実測と未検証の区別つきで手順化しています。
- インストール手順全文(サインインの扱い、置かれる場所の一覧)
- doctor/workerの実測と、degradedの切り分け
- 使い始めと日本語モード(
code--ja)の設定 - 記録されたくない内容を外す
<private>タグ、テレメトリの止め方、Windowsでの注意 - 検証済み/未検証の全記録と、自分の環境で確認するための再確認チェックリスト
▶ note有料記事「claude-mem実践ガイド」(1,480円)
https://note.com/0x000x7f/n/n3c51df2b290e
▶ BOOTH「claude-mem実践ガイド PDF+設定テンプレート+チェックリスト」(1,480円)
https://0x000x7f.booth.pm/items/9077084
シリーズについて
同じ方針(実測ベース、未検証は明記)で、AI生成UIの「癖」を検出する impeccable のガイド(Zenn Book、900円、公開中)と、教材を根拠に教えるAIチューター DeepTutor のガイドも用意しています。
▶ Zenn Book「impeccable実践ガイド」
https://zenn.dev/ikahan/books/impeccable-guide