■ はじめに
こんにちは、 @zrn-ns です。
新社会人になりたての頃を振り返ると、「あのとき、もっとこうしておけば良かった」と思うことが山ほどあります。
厄介なのは、 「何が良くない行動なのか」を自分では気づきにくい という点です。周囲の先輩方から指摘を受けたり、失敗を経験して初めて「ああ、そういうことだったのか」と理解することが多いのではないでしょうか。
しかし最近ではハラスメントを避けるため、何か問題があっても注意してくれる上司が減ってきている気がします。
この記事では、筆者が実際に経験した失敗と、その後の改善策を整理してまとめました。
同じような悩みを持つ新社会人の方々、あるいは後輩を育成する立場の方々の参考になれば幸いです。
■ 「要改善」行動例と対策
1. 💪「しっかり」「ちゃんと」など抽象表現の多用
「しっかり」「ちゃんと」という表現、便利ですよね。
「次はしっかり確認します」など無意識に使いがちです。
こうした抽象的な強調表現は、具体性に欠けていて、相手に意図が伝わりにくいものです。
逆に上司に「ちゃんと確認して」と言われても、具体的にどうしたらいいか分からないですよね。
改善策として、「ちゃんと」「しっかり」と言いたくなったら、一歩踏みとどまり、具体的な行動や成果物を明示しましょう。
- NG:「次はしっかり確認します」
- OK: 「次は確認事項をチェックリスト化し、ヌケモレなく確認できるようにします。」
2. 🗣️プレゼン・話し方での無意識な癖
プレゼンテーションや会議での発言時、無意識にやってしまう癖が印象を左右します。
無意識な動き
プレゼンテーション中に体が左右に揺れてしまったり、手を動かしすぎてしまったりすることはありませんか?こうした無意識な動作は、見ている側に「自信のなさ」を印象付けてしまいます。
改善策として、落ち着いて話すことを意識しましょう。また録画して自分の姿を確認するのも効果的です。
フィラーワード(「えーと」等)の多用
「えーと」「えー」「あのー」などのフィラーワードが多いと、話のリズムが崩れて聞き手の理解負荷が上がってしまいます。緊張しているときほど、こうした言葉が増えてしまうんですよね。
改善策として、無音の間を恐れず、少しゆっくり話すことを意識しましょう。沈黙は悪いことではありません。
参考メソッド: 小池都知事の「直前の言葉の末尾の母音を伸ばす」話し方も参考になります。例:「経緯としては、あー」「都知事として、えー」。常に「えーと」を使うより、比較的聞き手の負荷が低くなると思います。
3. 📝メモを取らない
「このくらいなら覚えられる」と思って、メモを取らずに済ませてしまうことはありませんか?しかし、口頭で聞いた内容は想像以上に記憶に残りにくいものです。
改善策として、必ずメモを取り、記憶の定着を図りましょう。デジタルでも紙でも、自分に合った方法で構いません。
また(特にリモート会議では)注意力が散漫になりがちです。会議中に内職をしていて、突然話を振られてびっくりした経験はありませんか?
メモを取ることで、話を集中して聞くことができるというメリットもあります。
4. ❓不明点をその場で聞かない
「理解力が低いと思われたくない」「こんな基本的なことを聞いたら恥ずかしい」という心理から、質問を控えてしまうことはありませんか?
しかし、分からないまま進めてしまうと、後で大きな手戻りが発生して、結果的に非効率になってしまいます。
改善策として、その場で積極的に質問しましょう。むしろ、質問しないと「質問ができない人」「理解していないのに進めてしまう人」と評価されるリスクもあります。
5. 🤔「分かりました」だけで済ませる
指示を受けたとき、「分かりました」「承知しました」とだけ答えて、そのまま作業に取りかかってしまうことはありませんか?しかし、自分が理解した内容と相手の意図が食い違っている可能性があります。
改善策として、自分が理解した内容を相手に伝え、認識の確認を取ることを習慣にしましょう。例えば「承知しました。〇〇について△△の方法で進めるという理解で合っていますか?」のように、具体的に復唱することで、認識のズレを早期に発見できます。
この習慣は、単にミスを防ぐだけでなく、上司からの信頼を得る効果もあります。「この人はちゃんと理解してから動く人だ」「安心して仕事を任せられる」と感じてもらえることで、より重要な仕事を任されるチャンスにもつながります。
6. 🙇♂️過剰な丁寧語・二重敬語
丁寧にしようと思うあまり、「ご返信をいただけますと幸いでございます」など、過剰な丁寧語や二重敬語を使ってしまうことがあります。しかし、こうした表現は冗長で不自然な印象を与えてしまいます。
改善策として、「ご返信いただけますと幸いです」など、シンプルな表現で十分です。適切な敬語を使えば、過度に丁寧にする必要はありません。
7. 🙊進捗報告を怠る
「まだ途中だし、完成してから報告しよう」と思って、進捗報告を後回しにしてしまうことはありませんか?
しかし、進捗報告を怠ると、問題の早期発見ができず、「リスク管理ができない人」という印象を与えてしまいます。
改善策として、着手・途中・完了の各フェーズで小まめに進捗報告を行いましょう。完成していなくても、現在の状況を共有することが大切です。
具体的には、以下のようなタイミングで報告すると良いでしょう:
- 着手時: 「○○の件、本日から着手します。△△日を目処に完了予定です」
- 途中経過: 「○○の件、現在□□まで進んでいます。予定通り△△日に完了見込みです」
- 遅延時: 「○○の件、××の理由で遅れが出ており、完了が△△日になる見込みです。ご相談させてください」
- 完了時: 「○○の件、完了しました。ご確認をお願いします」
8. 🤯仕事を抱え込む
「自分に任せてもらった仕事だから、なんとか自力で終わらせなきゃ」という過剰な責任感から、遅延した仕事を一人で抱え込んでしまうことがあります。しかし、残業で無理やり巻き返そうとするのは非効率ですし、心身の健康にも良くありません。
改善策として、進捗をこまめに報告し、遅れている場合は正直に伝えましょう。リスケジュールやサポートを積極的に依頼することは、恥ずかしいことではありません。むしろ、早めに相談することで、チーム全体の生産性向上につながります。
相談する際の具体例:
- 「○○の件ですが、△△の部分で想定より時間がかかっており、当初の期限に間に合わない見込みです。××日まで延長していただくか、□□の部分をサポートいただけないでしょうか」
- 「○○について調査したのですが、△△の点で行き詰まっています。一度ご相談させていただけますか」
このように、具体的な状況と希望する支援内容を伝えることで、相手も対応しやすくなります。
■ 実践する上での注意点
これらの改善策を実践する上で、いくつか心に留めておきたいポイントがあります。
いつから始めるか
今日から、できることから始めましょう。 完璧を目指す必要はありません。例えば、明日の会議では「メモを必ず取る」、次に指示を受けたときは「認識確認をする」といったように、1つずつ実践していくことが大切です。
優先順位の付け方
全てを一度に改善しようとすると挫折しやすいので、自分が特に苦手だと感じる項目から取り組むことをおすすめします。あるいは、日常的に発生する頻度が高い行動(例:メモを取る、質問する)から習慣化すると効果的です。
習慣化のコツ
新しい行動を習慣化するには、具体的なトリガーを設定すると良いでしょう:
- 「指示を受けたら必ず復唱する」
- 「会議が始まったら必ずメモアプリを開く」
- 「分からないことがあったら、その場で手を挙げる」
このように、「〇〇したら△△する」というルールを決めておくと、自然と行動できるようになります。
その他のポイント
- 具体的な行動指針を持つ: 抽象的な目標ではなく、具体的にどう行動するかを明確にすることで、周囲とのコミュニケーションが円滑になります
- 環境づくりも大切: 個人の努力だけでなく、「質問しやすい雰囲気」や「報告しやすい環境」をチーム全体で作ることも重要です
- チーム全体の生産性向上: これらの行動改善は、自分だけでなく、チーム全体の生産性向上につながります
■ まとめ
新社会人の頃は、誰もが無意識に改善すべき行動を取ってしまうものです。しかし、以下のような小さな意識の変化が、大きな成長につながります。
- 具体的な言葉で伝える
- 落ち着いて話す
- メモを取る
- 質問を恐れない
- 理解した内容を確認する
- シンプルで適切な敬語を使う
- 進捗報告を小まめに行う
- 周囲との連携を大切にする
これらは決して難しいことではありません。少しずつ意識して実践していくことで、確実にビジネススキルが向上していきます。
本記事が、同じような悩みを持つ新社会人の方々、あるいは後輩を育成する立場の方々の参考になれば幸いです。皆さんの成長を応援しています!