9
16

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

Raspberry pi で Plex Media Server を構築する方法

Last updated at Posted at 2020-02-11

1. はじめに

今回は、自分自身への備忘録を兼ねて、Raspberry PiでPlex Media Serverを構築する方法を、お伝えしたいと思います。
Plex Media Serverの設定次第で、Raspberry Piに接続した外部ディスク内の動画、音楽を外出先のリモートから視聴したり、家庭内のDLNAを構築できるようです。

コメント 2020-02-11 221218.jpg

コメント 2020-02-11 221430.jpg

コメント 2020-02-11 215743.jpg

参考:How to Install Plex Media Server on Debian 10 Buster Server or Desktop
参考:How to set up a Raspberry Pi Plex server
参考:How to Turn a Raspberry Pi Into a Plex Media Server
参考:HOWTO - Using Raspberry Pi 3+ as Plex Media Server
参考:【DLNA対応】Plex Media Server を Raspberry Pi にインストールする

2. この記事を読んでできること

  • Raspberry Piで Plex Media Server を構築できるようになる。

3. 必要なもの

  • Raspberry Pi(この記事では Raspberry Pi3B+ を利用しました)

  • SDカード

  • インターネット環境

  • パソコン(Windows10など)

  • sshクライアントソフト(TeraTerm

  • 参考:RaspberryPiにIPアドレスではなくホスト名で接続したい方は、あらかじめiTunes(正確には『Bonjourサービス』単体)をインストールしておくと『ホスト名.local』にてIPアドレスを使わずともアクセスできるようになると思います。

4. Raspbian Buster Liteの入手

  • 以下のURLから、OSイメージファイル(Raspbian Buster Lite)をダウンロードする。
  • 今回は公式の手引きどおり、画面なしヘッドレス(CUI版)のRaspbian Buster Liteを採用しました。
Raspbian_Buster_LiteダウンロードサイトURL
https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/

参考:この記事作成時のファイルバージョン:2019-09-26-raspbian-buster-lite.zip

5. microSDカードのフォーマット

  • SD Formatter for Windowsなどのソフトを用いて、使用するmicroSDカードをフォーマットする。

  • フォーマット形式は「FAT32」を選択することを推奨します。

  • 参考:参考画面
    fomatter.PNG

6. microSDカードへOSイメージの書き込み(所要時間:15分)

  • Etcherなどのソフトを用いて、使用するmicroSDカードへOSイメージを書き込む。

  • Etcherは、圧縮されたままのOSイメージ(拡張子が.img以外)を解凍せずにそのまま扱えておすすめです。

  • 参考:Etcher起動時の画面
    etcher_1.PNG

7. Raspberry Pi のSSH有効化の設定

  • microSDカード直下フォルダにファイル名「ssh」(空ファイル拡張子なし)で新規作成する。保存の際は、不要なファイル拡張子(.txt等)が付かないよう注意すること。
  • OSイメージ書き込み直後にmicroSDカード直下フォルダにアクセスできない場合は、いったんmicroSDカードを抜き&差しすると、ドライブ認識するのでアクセスできるようになると思います。

image.png

8. Raspberry Pi のWi-Fi設定

  • あらかじめ以下の設定をおこない、Wi-Fi設定を済ませておきます。
  • microSDカード直下フォルダにファイル名「wpa_supplicant.conf」(改行コード:LF、文字コード:UTF-8)で新規作成し、ファイルの内容を以下のとおり設定する。(ssidとパスワードpskは、各自の環境に合わせて設定してください。)
wpa_supplicant.conf
country=JP
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
network={
        ssid="----Your-WiFi-SSID----"
        psk="----PLAIN-PASSPHRASE----"
}

image.png

9. microSDカード の完成

  • 完成した microSDカード を、PCからおもむろに抜き取る。

10. Raspberry Piの起動

  • Raspberry PiにmicroSDカードを挿入し、Raspberry Piを起動する。

11. SSHクライアントでRaspberry Piに接続

  • PCで、SSHクライアント(TeraTerm 等)を起動し、ホストにRaspberry PiのIPアドレス「192.168.XXX.XXX」またはホスト名「raspberrypi.local」を入力し、OKボタンをクリックし、ssh接続する。
  • SSH認証画面で、ユーザ名とパスフレーズを入力し、「OK」ボタンをクリックする。
  • SSHクライアントの使い方がわからない、またはRaspberry PiのIPアドレスがわからない、ホスト名接続できない方は、Raspberry PiにHDMIモニタ、マウス、キーボードを接続し以降の操作をおこなってください。
  • デフォルトのホスト名は「raspberrypi.local」ですのでお間違えなく。
デフォルトユーザ名/パスワード
ユーザ名 :pi
パスワード:raspberry
  • 参考:TeraTerm起動時の画面
    コメント 2020-02-11 214850.jpg

12. ネットワーク疎通確認

ネットワーク疎通確認コマンド
$ ping www.yahoo.co.jp
  • このコマンドで、yahooさんにつながったならネットワークは問題ありません。
  • ネットワークが不通の場合は、以降の手順がおこなえないため、ネットワーク環境を確認しましょう。

13. RaspberryPiのセットアップ

  • まず初めに、以下のコマンドを順次実行し、設定しておくと便利なRaspberry Pi 設定もろもろを済ませておきます。
コマンドプロンプト
// パスワードの変更
$ passwd

// ホスト名変更(Raspberry Piを複数台お持ちの方は一意に変更するとよいかと思います。)
$ sudo vi /etc/hostname
$ sudo vi /etc/hosts

// 再起動(ホスト名変更の反映のため)
$ sudo shutdown -r now

// Raspberry Piの設定(CUIモード)
$ sudo raspi-config

// ファイルシステムの拡張
7 Advanced Options → A1 Expand Filesystem

// ロケール等の変更
4 Localisation Options → I1 Change Locale → ja_JP.UTF-8 UTF-8 → スペース選択* → OK
ja_JP.UTF-8 → OK

// タイムゾーンの変更
4 Localisation Options → I2 Change Timezone → Asia → Tokyo

// Wi-Fi利用国の変更
4 Localisation Options → I4 Change Wi-fi Country → JP Japan

// 終了&再起動
Finish → Yes

14. Plex Media Serverのセットアップ

  • 以下のコマンドを順次実行し、Plex Media Serverをセットアップします。
コマンドプロンプト
// リポジトリ一覧を更新
$ sudo apt update

// アップグレードの実行(5分程度)
$ sudo apt upgrade
途中、Yキー押下
途中、qキー押下

// exFATフォーマットの有効化
$ sudo apt-get install exfat-fuse exfat-utils

// NTFSフォーマットの有効化
$ sudo apt-get install ntfs-3g

// 作業ディレクトリの作成
$ mkdir ~/Downloads

// ディレクトリ移動
$ cd ~/Downloads

// Plex debパッケージのダウンロード(Ubuntu (16.04+) / Debian (8+) - ARMv7)
$ sudo wget https://downloads.plex.tv/plex-media-server-new/1.18.6.2368-97add474d/debian/plexmediaserver_1.18.6.2368-97add474d_armhf.deb

// Plex debパッケージのインストール
$ sudo dpkg -i plexmediaserver_1.18.6.2368-97add474d_armhf.deb

// plexmediaserverのステータス確認
$ systemctl status plexmediaserver
q

// リポジトリの有効化
// 最後の行のコメントを解除(先頭の#記号を削除する)
$ sudo vi /etc/apt/sources.list.d/plexmediaserver.list

===ファイル内容===
# When enabling this repo please remember to add the PlexPublic.Key into the apt setup.
# wget -q https://downloads.plex.tv/plex-keys/PlexSign.key -O - | sudo apt-key add -
deb https://downloads.plex.tv/repo/deb/ public main
============

// Plex公開キーをaptパッケージマネージャーにインポート
$ wget -q https://downloads.plex.tv/plex-keys/PlexSign.key -O-| sudo apt-key add -

// アップデート
sudo apt update

// ポート番号『32400』の確認
$ sudo netstat -lnpt | grep "Plex Media"
tcp        0      0 127.0.0.1:32401         0.0.0.0:*               LISTEN      1273/Plex Media Ser
tcp6       0      0 :::32400                :::*                    LISTEN      1273/Plex Media Ser

15. Web(Plex Media Server)へアクセス

  • 手順14まで完了していれば、他PC(WindowsPC)のChromeなどのブラウザソフトから、Web(Plex Media Server)へアクセスできるかと思います。

  • ご自身の環境に合わせて、いずれかのURLでアクセスしてください。

  • ログイン認証のためアクセス直後、https://app.plex.tv にリダイレクトされますが、正常の動作です。

  • ログイン認証には、Google認証、Facebook認証などが利用できるようです。

http://IPアドレス:32400/web/
http://192.168.XXX.XXX:32400/web/
http://任意のホスト名.local:32400/web/
http://raspberrypi.local:32400/web/

コメント 2020-02-11 184313.jpg

16. Web(Plex Media Server)での初期セットアップ

  • ログイン認証を済ませると、初期セットアップに進みますので、以下を参考にセットアップを済ませましょう。

コメント 2020-02-11 184643.jpg

コメント 2020-02-11 184736.jpg

コメント 2020-02-11 185510.jpg

コメント 2020-02-11 190214.jpg

コメント 2020-02-11 190401.jpg

コメント 2020-02-11 190427.jpg

17. 参考(外部ドライブのマウント&アンマウント)

// 外部ドライブ(SSD、HDD)の確認
$ sudo fdisk -l

// マウント用ディレクトリの作成
$ sudo mkdir /mnt/linuxbabe

// sdb1ドライブをlinuxbabeディレクトリにマウント
$ sudo mount /dev/sdb1 /mnt/linuxbabe

// マウント後にPlex Media Serverから『ライブラリに追加』をおこなうことで、外部ディスク内のローカルメディアをライブラリに読み込むことができます。
// Plex Media Serverの使い勝手がよければ、外部ディスクの自動マウントの設定などを、個別におこなうとよいと思います。

// linuxbabeをアンマウント
$ sudo umount /mnt/linuxbabe

18.Plexアプリ

19.リモートアクセス

  • 初期セットアップ時のON、OFFが反映さえているようです、必要に応じて変更を保存しましょう。

コメント 2020-02-11 223004.jpg

20.DLNA

  • 初期設定ではOFFになっているようですので、利用される方はONに変更を保存しましょう。

コメント 2020-02-11 223031.jpg

19. おわりに

いかがでしたでしょうか?意外と簡単にRaspberry pi でのPlex Media Serverを構築できたのではないかなと思います。
今回の記事が、みなさまの学習の参考になれば幸いです。

2020/02/11 TAKAHIRO NISHIZONO

9
16
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
9
16

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?