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Raspberry pi で Plex Media Server を構築する方法

Last updated at Posted at 2020-02-11

1. はじめに

今回は、自分自身への備忘録を兼ねて、Raspberry PiでPlex Media Serverを構築する方法を、お伝えしたいと思います。
Plex Media Serverの設定次第で、Raspberry Piに接続した外部ディスク内の動画、音楽を外出先のリモートから視聴したり、家庭内のDLNAを構築できるようです。

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参考:How to Install Plex Media Server on Debian 10 Buster Server or Desktop
参考:How to set up a Raspberry Pi Plex server
参考:How to Turn a Raspberry Pi Into a Plex Media Server
参考:HOWTO - Using Raspberry Pi 3+ as Plex Media Server
参考:【DLNA対応】Plex Media Server を Raspberry Pi にインストールする

2. この記事を読んでできること

  • Raspberry Piで Plex Media Server を構築できるようになる。

3. 必要なもの

  • Raspberry Pi(この記事では Raspberry Pi3B+ を利用しました)
  • SDカード
  • インターネット環境
  • パソコン(Windows10など)
  • sshクライアントソフト(TeraTerm

  • 参考:RaspberryPiにIPアドレスではなくホスト名で接続したい方は、あらかじめiTunes(正確には『Bonjourサービス』単体)をインストールしておくと『ホスト名.local』にてIPアドレスを使わずともアクセスできるようになると思います。

4. Raspbian Buster Liteの入手

  • 以下のURLから、OSイメージファイル(Raspbian Buster Lite)をダウンロードする。
  • 今回は公式の手引きどおり、画面なしヘッドレス(CUI版)のRaspbian Buster Liteを採用しました。
Raspbian_Buster_LiteダウンロードサイトURL
https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/

参考:この記事作成時のファイルバージョン:2019-09-26-raspbian-buster-lite.zip

5. microSDカードのフォーマット

  • SD Formatter for Windowsなどのソフトを用いて、使用するmicroSDカードをフォーマットする。
  • フォーマット形式は「FAT32」を選択することを推奨します。

  • 参考:参考画面
    fomatter.PNG

6. microSDカードへOSイメージの書き込み(所要時間:15分)

  • Etcherなどのソフトを用いて、使用するmicroSDカードへOSイメージを書き込む。
  • Etcherは、圧縮されたままのOSイメージ(拡張子が.img以外)を解凍せずにそのまま扱えておすすめです。

  • 参考:Etcher起動時の画面
    etcher_1.PNG

7. Raspberry Pi のSSH有効化の設定

  • microSDカード直下フォルダにファイル名「ssh」(空ファイル拡張子なし)で新規作成する。保存の際は、不要なファイル拡張子(.txt等)が付かないよう注意すること。
  • OSイメージ書き込み直後にmicroSDカード直下フォルダにアクセスできない場合は、いったんmicroSDカードを抜き&差しすると、ドライブ認識するのでアクセスできるようになると思います。

image.png

8. Raspberry Pi のWi-Fi設定

  • あらかじめ以下の設定をおこない、Wi-Fi設定を済ませておきます。
  • microSDカード直下フォルダにファイル名「wpa_supplicant.conf」(改行コード:LF、文字コード:UTF-8)で新規作成し、ファイルの内容を以下のとおり設定する。(ssidとパスワードpskは、各自の環境に合わせて設定してください。)
wpa_supplicant.conf
country=JP
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
network={
        ssid="----Your-WiFi-SSID----"
        psk="----PLAIN-PASSPHRASE----"
}

image.png

9. microSDカード の完成

  • 完成した microSDカード を、PCからおもむろに抜き取る。

10. Raspberry Piの起動

  • Raspberry PiにmicroSDカードを挿入し、Raspberry Piを起動する。

11. SSHクライアントでRaspberry Piに接続

  • PCで、SSHクライアント(TeraTerm 等)を起動し、ホストにRaspberry PiのIPアドレス「192.168.XXX.XXX」またはホスト名「raspberrypi.local」を入力し、OKボタンをクリックし、ssh接続する。
  • SSH認証画面で、ユーザ名とパスフレーズを入力し、「OK」ボタンをクリックする。
  • SSHクライアントの使い方がわからない、またはRaspberry PiのIPアドレスがわからない、ホスト名接続できない方は、Raspberry PiにHDMIモニタ、マウス、キーボードを接続し以降の操作をおこなってください。
  • デフォルトのホスト名は「raspberrypi.local」ですのでお間違えなく。
デフォルトユーザ名/パスワード
ユーザ名 :pi
パスワード:raspberry
  • 参考:TeraTerm起動時の画面 コメント 2020-02-11 214850.jpg

12. ネットワーク疎通確認

ネットワーク疎通確認コマンド
$ ping www.yahoo.co.jp
  • このコマンドで、yahooさんにつながったならネットワークは問題ありません。
  • ネットワークが不通の場合は、以降の手順がおこなえないため、ネットワーク環境を確認しましょう。

13. RaspberryPiのセットアップ

  • まず初めに、以下のコマンドを順次実行し、設定しておくと便利なRaspberry Pi 設定もろもろを済ませておきます。
コマンドプロンプト
// パスワードの変更
$ passwd

// ホスト名変更(Raspberry Piを複数台お持ちの方は一意に変更するとよいかと思います。)
$ sudo vi /etc/hostname
$ sudo vi /etc/hosts

// 再起動(ホスト名変更の反映のため)
$ sudo shutdown -r now

// Raspberry Piの設定(CUIモード)
$ sudo raspi-config

// ファイルシステムの拡張
7 Advanced Options → A1 Expand Filesystem

// ロケール等の変更
4 Localisation Options → I1 Change Locale → ja_JP.UTF-8 UTF-8 → スペース選択* → OK
ja_JP.UTF-8 → OK

// タイムゾーンの変更
4 Localisation Options → I2 Change Timezone → Asia → Tokyo

// Wi-Fi利用国の変更
4 Localisation Options → I4 Change Wi-fi Country → JP Japan

// 終了&再起動
Finish → Yes

14. Plex Media Serverのセットアップ

  • 以下のコマンドを順次実行し、Plex Media Serverをセットアップします。
コマンドプロンプト
// リポジトリ一覧を更新
$ sudo apt update

// アップグレードの実行(5分程度)
$ sudo apt upgrade
途中、Yキー押下
途中、qキー押下

// exFATフォーマットの有効化
$ sudo apt-get install exfat-fuse exfat-utils

// NTFSフォーマットの有効化
$ sudo apt-get install ntfs-3g

// 作業ディレクトリの作成
$ mkdir ~/Downloads

// ディレクトリ移動
$ cd ~/Downloads

// Plex debパッケージのダウンロード(Ubuntu (16.04+) / Debian (8+) - ARMv7)
$ sudo wget https://downloads.plex.tv/plex-media-server-new/1.18.6.2368-97add474d/debian/plexmediaserver_1.18.6.2368-97add474d_armhf.deb

// Plex debパッケージのインストール
$ sudo dpkg -i plexmediaserver_1.18.6.2368-97add474d_armhf.deb

// plexmediaserverのステータス確認
$ systemctl status plexmediaserver
q

// リポジトリの有効化
// 最後の行のコメントを解除(先頭の#記号を削除する)
$ sudo vi /etc/apt/sources.list.d/plexmediaserver.list

===ファイル内容===
# When enabling this repo please remember to add the PlexPublic.Key into the apt setup.
# wget -q https://downloads.plex.tv/plex-keys/PlexSign.key -O - | sudo apt-key add -
deb https://downloads.plex.tv/repo/deb/ public main
============

// Plex公開キーをaptパッケージマネージャーにインポート
$ wget -q https://downloads.plex.tv/plex-keys/PlexSign.key -O-| sudo apt-key add -

// アップデート
sudo apt update

// ポート番号『32400』の確認
$ sudo netstat -lnpt | grep "Plex Media"
tcp        0      0 127.0.0.1:32401         0.0.0.0:*               LISTEN      1273/Plex Media Ser
tcp6       0      0 :::32400                :::*                    LISTEN      1273/Plex Media Ser

15. Web(Plex Media Server)へアクセス

  • 手順14まで完了していれば、他PC(WindowsPC)のChromeなどのブラウザソフトから、Web(Plex Media Server)へアクセスできるかと思います。

  • ご自身の環境に合わせて、いずれかのURLでアクセスしてください。

  • ログイン認証のためアクセス直後、https://app.plex.tv にリダイレクトされますが、正常の動作です。

  • ログイン認証には、Google認証、Facebook認証などが利用できるようです。

http://IPアドレス:32400/web/
http://192.168.XXX.XXX:32400/web/
http://任意のホスト名.local:32400/web/
http://raspberrypi.local:32400/web/

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16. Web(Plex Media Server)での初期セットアップ

  • ログイン認証を済ませると、初期セットアップに進みますので、以下を参考にセットアップを済ませましょう。

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17. 参考(外部ドライブのマウント&アンマウント)

// 外部ドライブ(SSD、HDD)の確認
$ sudo fdisk -l

// マウント用ディレクトリの作成
$ sudo mkdir /mnt/linuxbabe

// sdb1ドライブをlinuxbabeディレクトリにマウント
$ sudo mount /dev/sdb1 /mnt/linuxbabe

// マウント後にPlex Media Serverから『ライブラリに追加』をおこなうことで、外部ディスク内のローカルメディアをライブラリに読み込むことができます。
// Plex Media Serverの使い勝手がよければ、外部ディスクの自動マウントの設定などを、個別におこなうとよいと思います。

// linuxbabeをアンマウント
$ sudo umount /mnt/linuxbabe

18.Plexアプリ

19.リモートアクセス

  • 初期セットアップ時のON、OFFが反映さえているようです、必要に応じて変更を保存しましょう。

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20.DLNA

  • 初期設定ではOFFになっているようですので、利用される方はONに変更を保存しましょう。

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19. おわりに

いかがでしたでしょうか?意外と簡単にRaspberry pi でのPlex Media Serverを構築できたのではないかなと思います。
今回の記事が、みなさまの学習の参考になれば幸いです。

2020/02/11 TAKAHIRO NISHIZONO

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