Squooshは本当に良いツールです。ヒーロー画像を1枚だけ圧縮して、AVIFとWebPとMozJPEGを並べて比較しながらコーデック設定を細かく詰めたいなら、今でも最高クラスのページだと思います。
ただ、日常の画像作業は「1枚のヒーロー画像」ではありません。商品写真のフォルダ丸ごと、12MBのGIF、アニメーションWebPのバナー。こうした仕事では、Squooshは「苦手」なのではなく、そもそもできないのです。この記事を書く前に、Squooshのアプリ本体とGitHubリポジトリで1つずつ確認しました。
1. 一括(バッチ)圧縮:永遠に1枚ずつ
Squooshのエディタが読み込めるのは正確に1枚だけです。複数ファイルのアップロードも、キューも、「まとめてダウンロード」もありません。スクリーンショット50枚なら、開いて→圧縮して→ダウンロード、を50回繰り返すことになります。
これは「そのうち直る見落とし」でもありません。バッチ対応のリクエストは2018年からGitHubに上がり続け(issueは今もopen)、当時のメンテナーの回答は「CLIを使ってほしい」というものでした。そのCLI自体も今は非推奨(deprecated)になっています。
ZipPicの一括画像圧縮は逆の前提で作られています。枚数に厳密な上限はなく(1ファイル50MB以下推奨)、まとめて放り込んで処理し、Download AllでZIPひとつにまとめてダウンロードできます。入力はJPG・PNG・WebP・GIF・AVIF・HEIC、さらにRAWにも対応。そしてSquooshと同じく、処理はすべてブラウザ内で完結し、サーバーへのアップロードはありません。
2. GIF:出力できず、アニメーションGIFは壊れる
Squooshの形式ドロップダウンを開くと、AVIF、MozJPEG、OxiPNG、WebP、WebP v2、JPEG XL(beta)、QOI、ブラウザコーデックが並びます。GIFはありません。SquooshはGIFファイルを保存できません。
さらに困るのが、アニメーションGIFを開くと最初のフレームだけの静止画になることです。アニメーションは失われます。「圧縮できた」と思ってダウンロードしたら動かない画像だった、ということが起きます。
ZipPicではGIFは正式な対応形式です。圧縮ツールにGIFを入れれば、アニメーションを保ったまま小さいGIFが返ってきます。フレームの間引きや表示間隔の調整、並べ替えといった編集が必要なら、専用のGIFメーカーもあります(こちらもローカル処理)。
3. アニメーションWebP:1フレーム目だけが残る
アニメーションWebPでこの問題は深刻です。この形式はまさに「重いGIFの置き換え」として選ばれるものだからです。Squooshはアニメーションを保持できません。メンテナー自身がリポジトリで「アニメーションには一切対応していない」と明言していて、アニメーションWebPを開くと最初のフレームだけが静止画として残ります。アニメーションAVIFでも同じです。
ZipPicの圧縮ツールには出力形式としてアニメーションWEBPがあります。アニメーションWebPを入れれば、動いたまま小さいアニメーションWebPが返ってきます。アニメーションGIFを入れてアニメーションWebPに変換することもでき、こちらは同等品質でGIFから6〜8割の削減が見込める、Webアニメーション最大の節約ポイントです。
正直なまとめ
| 仕事 | Squoosh | ZipPic |
|---|---|---|
| 1枚のコーデック詰め(AVIF、JPEG XL、QOI) | ✅ 最高クラス | ✅ 対応 |
| 複数画像の一括圧縮 | ❌ 1枚ずつ | ✅ 一括+ZIPダウンロード |
| GIFの圧縮 | ❌ GIF出力なし | ✅ GIF入出力対応 |
| アニメーションGIF/WebPを動いたまま圧縮 | ❌ 最初のフレームのみ | ✅ アニメーション出力対応 |
| 完全ローカル処理(アップロードなし) | ✅ | ✅ |
| 料金 | 無料 | 無料 |
Squooshは今でも優れた「1枚専用のコーデック実験室」で、私もそういう使い方をしています。ただ、枚数が多い仕事、GIF、そして「動くもの」が出てきた瞬間に必要なのは、それらを実際にこなせるツールです。ZipPicはその隙間を埋めるために作りました。
※筆者はZipPicの開発者です。上のSquoosh側の制限はすべて、実際のアプリと公開されているGitHubリポジトリで確認できます。どちらの言い分も、ぜひご自身で確かめてみてください。