LLMの活用が進む今、より実用的で賢い使い方としてRAGやAGENTの導入が広がっています。
1. LLMとは?
LLM(Large Language Model) は、大量のテキストデータをもとに事前学習されたAIです。
ユーザーからの質問(プロンプト)に対して、あらかじめ学習した知識だけを使って文章を生成します。
例:
- GPT-4, Claude, Gemini, LLaMA 3 などが代表的なLLMです。
- インターネット検索や最新情報の取得は行いません。
特徴:
- 高速に反応できる
- 最新情報には弱い
LLM(大規模言語モデル)とは?
生成AIとの違いや仕組みを解説
2. RAGとは?
RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、LLMに外部情報を追加する仕組みです。
ユーザーの質問に対して、まず関連する外部データを検索して取得(例:ElasticsearchやベクトルDBから)。その情報をもとにLLMが回答を生成します。
例:
- 社内ドキュメント、FAQ、最新ニュースなどの情報をAIが参照して答えてくれる
特徴:
- 最新の・正確な情報に基づいた回答が可能
- 少し処理が重く、コストも高くなることがある
RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)とは?
3. AGENTとは?
AGENT(エージェント)は、LLMに「記憶(Memory)」「ツール(Tools)」「推論(Reasoning)」の機能を追加した、より自律的に行動するAIです。
できること:
- Webブラウザで情報収集
- APIや計算ツールの利用
- 長期記憶(ユーザー情報や過去の会話など)を保持
- 自分で判断して行動を決定する
特徴:
- 「タスクを丸ごと任せる」ことが可能
- 自動化に強く、業務支援やRPA的な使い方に向いている
比較表
項目 | LLM | RAG | AGENT |
---|---|---|---|
外部情報 | 使用しない | 検索して使用する | 使用 + ツールや記憶も併用 |
精度 | 学習時の知識に依存 | 最新情報を参照できる | 外部情報 + 自律判断でさらに強力 |
処理速度 | 速い | 中程度 | タスクにより時間がかかる場合もある |
適した用途 | チャット、要約、文章生成 | FAQ、検索付きチャット | 自動処理、複雑なワークフローの代行 |
https://www.ibm.com/jp-ja/think/topics/agentic-rag
https://polaris-lab.net/t9HxPA_V/Xc0UCIw_
https://qiita.com/zhao-xy/items/995c885f2778ec7551b1
https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/2403/13/news035.html